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2011-04-13

石原慎太郎氏の支持者に垣間見える「甘え」

2011年4月10日

統一地方選東京都知事選にて、現職の石原慎太郎氏(78)が他候補を圧倒し、四選を果たした

石原慎太郎氏は、政策や数々の発言に対して、様々な批判も受けている。が、それ以上に多くの支持も受けてる。少なくとも東京においてはそれは間違いない事だ。

僕個人は、石原氏への評価は良くも悪くもない。良いと思う政策もあるし、彼の発言にスッとする時もある。逆に評価できない政策もあるし、不愉快に思う発言もある。

だけど、僕の評価なんてどうでもいいことだ、僕は政治家でも政治評論家でもジャーナリストでも無い。東京都民ですら無い。

つまり、石原氏が何をしようと僕の生活にさして影響は無いし、僕の評価は石原氏の都政に一切影響を与えない。

ただ、今回の選挙で一つだけ気になったことがあった。

それは本当は今回の選挙で、石原氏は「150%」引退するつもりだったけれど、周囲の後押しで、結局出馬に踏み切ったという事だ。

文章だけ読むなら、別に問題は無い。むしろ石原氏の人望に感動するような所かもしれない。彼の年齢考慮しなければ。

石原氏は現在78歳、今期を務めあげた暁には、82歳になっている。

僕は別に老人が政治家になるな、と言いたいわけじゃない。

前頭葉の退化した六十、七十の老人に政治を任せる時代は終わったんじゃないですか」なんて言うつもりは無い。

そんな発言は、この年になるまで三期の間東京の為に働いてきた石原氏に対しあまりに無礼な発言だと思う。

しかし、石原氏本人が一度選挙の不出馬を決めた時の理由として自分の心身の健康を理由に挙げている。

実際の所どうかは分からないが、今回の石原氏は

自分の身体に不安を抱える老人をよってたかって祭り上げ、東京都知事選にかりだした

という体裁を取っているのである

そして、その前後からネットで見られる一部の石原支持者の言論が、暴走し出した

石原氏の素晴らしさを、標榜し、他の候補者を貶め、さらにその候補者の支持者を貶める。

さらに、もっと酷いものになると、石原氏を支持しないというだけの理由で、相手の人格すら全否定する。

石原氏の権威をかさに来て、石原氏の威を借る狐と化している。

これは、別にネットにいる人々だけではない。

今回石原氏を支持した自民党公明党関係者も同様だろう。

特に自民党石原伸晃幹事長は、石原氏の長男である

自分の親が、引退したいと言った時に、代わりの候補者が見つけられず、結局親に出馬してもらっている。

なんて情けないんだろう。とことの顛末を遠くからぼーっと見る身ながら、思った。

石原氏は、東京都知事だ。その都政に対し、成功には称賛を、そして失敗には批判を受ける。

石原氏は、やると言った事はやりぬこうとする、銀行だって移転だって条例だってオリンピックだって石原氏は批判を受けても、自分の政策を実行しようとしている。

石原氏は、自分が言いいたいことをはっきり言う。それが批判を受けても、簡単に手のひら返して謝ったりしない。

それが、良いか、悪いかは、また別の話として、そんな石原氏の姿勢共感し、憧れて石原氏支持するのは当然個人の自由で、それを責められるいわれは無い。

当然、逆の場合もそうだ。石原氏の政策を評価できないことがあったとしても、その事でどうこういわれる言われる筋合いは無い。

ただ、石原氏と言う大きな存在に「甘えて」我が物顔で正義を振りかざして、他者を否定するような姿勢は、不快だし、不遜だ。

石原氏の功績を、勝手に我が物顔で誇る事も、僕は違うんじゃないかと思う。

結局、そう言う一部の支持者は石原氏に甘えてるのだ。自らの理想石原氏に投影する事で、カタルシスを得たいだけだとしか思えない。

今回の選挙で、反石原氏の勢力が、投票する候補者をまとめられなかったと言う言葉が聞こえたけど。

それは石原支持者も同じだ。正確に言うのなら「石原路線」の支持者だが

当たり前の話だがタレント人気投票では無いのだから石原氏を支持している人間は、もれなく石原氏の政策を支持する人間である

本人にその自覚があろうが無かろうが、政治家投票するって言うのはそういうことだ。

石原氏がいなくなっても「石原路線」の政策は、都に残っている。

それを継承するのか、路線を変えるのか。石原支持者は当然石原路線の継承を目指さないといけない。

では今回、一度石原氏の不出馬が取りざたされたときに、石原氏の支持者は投票すべき候補者をまとめる事が出来ただろうか。

今回石原に入った票の全てが、松沢氏の得票になっただろうか。

現在石原氏は、五期目も目指そうかという発言をしているらしい

石原氏本人に元気がある事はとても喜ばしいことだけど、もし、石原氏が五期目をやり遂げたとした石原氏の年齢は86歳だが、それでも石原氏の支持者は彼を都知事選出馬させるのだろうか。ああまりにも当然のとこだが石原はいずれ引退する。その時に、反石原路線の候補者当選すれば、それまでの石原氏の功績は無駄になる。全てではないが、多くの政策が否定されて無に帰すだろう。

そうならないためにも、石原氏の支持者は、石原氏の路線を継承しうる候補者を見出さなければならなかった。

候補者一人まとめられないと、反石原派の面々を嘲笑っているが、それはどちらも同じ事だ。

今回は「たまたま石原氏が出馬しただけで、石原氏不在の中、石原路線VS反石原路線になれば、彼らもきっと候補者をまとめられない。

それは決して個人レベルの話で無くて、石原路線を継承させるべき自民党ですらそうだ。先も書いたが、自民党は、今回も後継足る候補者を見つけられなかった。

石原氏に頼り切って、甘え切っている。

いつまで「偉大なリーダー」に甘えているんだ? そろそろ、彼から得たものを次に継承しろよ。誰も彼からバトンを受け取る気が無いのか?

から4年後になってもまだ

「じゃあ他にまともな候補者がいるのか?」

なんて言うつもりじゃないだろうな。

僕は、石原氏の批判をするつもりでこの文章を書いたんじゃ無い。そう受け取れるような文言があるかもしれないけれど、少なくとも石原氏を批判する意図で書いた文は一行も無い。

同時に、石原氏を支持する方々を全否定するために書いた訳でもないし反石原派の方向でこの文章を書いた訳じゃない。

ただ、石原氏に甘えて、調子に乗っている奴らにムカつただけだ。

ここ数日のイライラをぶちまけたせいで、ずいぶんと乱雑で冗長な文になってしまった。一部読みにくい所もあるだろう。

この文章を読んで不愉快になる人もいるだろうし、鼻で笑う人間をいるだろうけど、僕は別にそれでもいいと思っている。

極論を言えば東京がどうなろうと、僕の知ったことじゃない。

ただいつまでも偉大な老人におぶさりながら、背中の上でふんぞり返っていはいられないという事はゆるぎない事実だと、僕は確信している。

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