Q. 長期間、課税口座で塩漬けになっている株を損切りするか迷っています
「10年ほど、課税口座で塩漬けになっている株があります。早めに損切りした方が良いでしょうか」(OYUKIさん)長年塩漬けにしている株をどうすればいい?
A. 「総合的なリターンを検討した上で、売却するかどうかを判断するのが良いと思います」(深野さん)
塩漬け状態の株についてですが、まずは配当金などを含めたトータルリターンと出ている損出を総合的に踏まえたうえで、売却の判断をしていただきたいと思います。マイナスが上回っている場合は、同一年分の利益と損失を相殺する「損益通算」という方法があります。利益がでている株を売却すると税金がかかりますが、損失と相殺することで税負担を抑えることができるのです。また、確定申告をすれば、その損失を翌年以後3年間にわたって繰り越すことも可能です。
一方、マイナスがリターンを上回っておらず、資金に余裕がある場合は、新たな株を買ってリカバリーを図るという方法も考えられるでしょう。選択肢はいくつかありますので、今後の見通しやご自身の金融資産バランスなどを考えて、最終的に売却するかどうかの判断をされてはいかがでしょうか。
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教えてくれたのは……
深野 康彦さん
マネープランクリニックでもおなじみのベテランFPの1人。さまざまなメディアを通じて、家計管理の方法や投資の啓蒙などお金まわり全般に関する情報を発信。All About貯蓄・投資信託ガイドとしても活躍中。著作に『55歳からはじめる長い人生後半戦のお金の習慣』(明日香出版社)、『あなたの毎月分配型投資信託がいよいよ危ない!』(ダイヤモンド社)など