ホクロ

ホクロは、医学的には色素細胞母斑と呼ばれます。
皮膚の色素細胞が集まって出来るものです。
通常のホクロは良性であり病気ではありませんが、悪性の腫瘍がホクロから発生することがあります。
ただのホクロとあなどらず、気になる場合は皮膚科を受診してみましょう。

以下のような場合は、皮膚科を受診してみましょう。

・ホクロの大きさや形状が変わった。
・色が濃くなったり、色が変わった。
・表面がざらついたり、かさぶたができた。
・周囲が赤く炎症を起こしている。
・痛みやかゆみを感じる。

これらの症状がある場合には、早めに専門の医師に診てもらうことが必要です。
定期的な検診を受けることで、悪性であった場合に早期発見が出来るため、治療の選択肢を広げることができます。

ホクロの治療としては、レーザー治療と、ホクロを切り取って縫い合わせるという手術治療があります。
当院では、主に炭酸ガスレーザーを使ってのホクロ除去を行っております。
やはり皮膚を切るとなると「怖い！」と感じられる方も多いですよね…。
その点、炭酸ガスレーザーでのホクロ除去では処置時間が短く、痛みが少ないというメリットがあります。
レーザーは局所的に作用するため、周辺の皮膚にダメージを与えることも少ないですね。

炭酸ガスレーザーのデメリットとしては、
再発のリスクや、うっすらと痕になる瘢痕化のリスクがあげられます。
再発リスクについては、ホクロのもととなる細胞が完全に除去されていない場合や、日焼けなどの刺激を受けてまたホクロが出てきてしまうといった場合に起こります。
ホクロを除去した痕については、見た目にわからないレベルから、皮膚が厚くなってしまう方、色素沈着がしばらく残ってしまう方など、個人差があります。
治療後には、しっかりとお薬を塗って、テープ保護をしたり、紫外線対策をするなどの対策が必要です。

ホクロ除去を希望される方は、お顔のホクロにお悩まれる方が多いですね。
身体のホクロを気にされる方も時にいらっしゃいます。
身体は、お顔と比べて傷が治りにくいという特徴があります。ですので、身体のホクロを除去するときには、お顔ほど深く削っていくことは避けて、浅めに削ることが多いかと思います。

治療後、上皮化(※)するまでの期間は、お顔だと1-2週間程度となることが多いのですが、身体では2-3週間かかることもあります。
また、傷の赤みや色素沈着もお顔よりも長めに残る場合があります。
※上皮化：ホクロが削られた部分が治癒していく過程で、上皮（表皮）によって再度覆われること。