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イボ(尋常性疣贅)

患者さんが「イボ」と言って皮膚科を訪れる時は、考えられる病気は色々あります。

尋常性疣贅じんじょうせいゆうぜいだったり、ほくろだったり、脂漏性角化症しろうせいかくかしょうだったり、軟性線維腫アクロコルドンだったり、水イボだったり…
原因は様々です。

皮膚科医が「イボ」と言うときは、尋常性疣贅じんじょうせいゆうぜいを指すことが多いです。

尋常性疣贅じんじょうせいゆうぜいとは

 
尋常性疣贅は皮膚科の外来でよくみる疾患のひとつ。
一般的には、数ミリから1センチくらいの大きさのゴツゴツとした盛り上がりで、爪の付け根などにみられます。

原因

ヒトパピローマウイルスというウイルスが原因で、お肌にできた小さな傷から感染すると言われています。
そのため、自分の身体の中で別の部位にうつったり、他の人にうつることもあります。

治療

一番よくある治療は、イボを液体窒素で凍らせて除去する「凍結療法」です。

 

ドライアイスは見たことがありますでしょうか。ドライアイスは-79℃の固体ですが、液体窒素はそれよりもはるかに低温の、-196℃にもなる液体です。
スプレータイプと、綿棒を使うタイプがあります。
綿棒タイプは、液体窒素にじゃぶじゃぶとつけた綿棒を、イボにじゅわーっと押し当てます。
イボの組織を凍らせて殺すのです。
5秒くらい(症状によります)押し当てるのを、休み休み何度か繰り返します。
個人差がありますが、おおよそ2週間くらいでイボがぽろっと剥がれ落ちます。
一回の治療でよくなることもありますし、何回か治療を繰り返すとこともあります。

副作用

まずは痛み!!!これに尽きます。
ただ、痛いのが可哀想…
と言って優しーくちょんちょんっと綿棒をあてる先生よりも、鬼のようにジューっとあてる先生のほうが早く治せて結果的には優しいのかもしれません。
イボはお子さん含む若い方に多い疾患なので、なかなかツラいものもあります…。

その他、赤み、水膨れ、かゆみが出る、色が黒くなる、傷跡になるなどのリスクもあります。

その他の治療

漢方薬(ヨクイニン・補中益気湯ほちゅうえっきとう)、外用薬を使って治療することもありますが、効果としてはやはり液体窒素となります。
保険適応外で炭酸ガスレーザーを使って治療することもあります。

この記事の監修

皮膚科 森医師

森しほ

ゆうスキンクリニック治療最高責任者
皮膚科医/産業医/抗加齢医学会専門医
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