「感情は感情を見つめる」映画「グッバイ・ゴダール!」レビュー
映画「グッバイ・ゴダール!」(2017・仏)
感情は感情を見つめる
「あなたは言葉で語る。私は感情で見つめてるのに」『気狂いピエロ』をもじっていえば、
この映画のテーマとしては「感情は感情を見つめる」と言えるだろう。
五月革命の結末も、資本主義への飽くなき闘争も、政治的議論も、ベトナムでのゲリラも、この映画の主眼にはない。
主眼におかれるのは、ゴダールの感情そのものだ。
革命の気運の中で、商業映画への決別による軋轢の中で、
愛する者の内から見た弱いゴダール、人間として圧倒的に弱いゴダールである。
傲慢で、嫉妬深く、苛立ちやすく、救い難い、泥沼の底にみずから入り込んでいく、軽妙さを失ったゴダールに、観客は自分の姿を重なることができる。それはゴダールの映画ではできないことだ。もういまとなっては。それが描かれる。
ゴダールに惹かれながらも毛沢東語録を読む気にもなれなかった若く美しい女性の瞳、アンヌの瞳を透して。
当然だが映画を見るとき、われわれはその奥にある監督の生活を見ることはできない。
これは自伝を元にした小説の映画化だから、アンヌを通した、つまり近しい女性から見た憂鬱や愛情が入り混じった描写になっており、それは言ってみればアンヌによって歪んだゴダール像だ。
この映画は光の増幅器として作用する。
観客のゴダール像に、影にも似た光を投げる。
ひとりの男性として、孤独な人間として、救い難いゴダールという光だ。
それは難解ゆえに高尚だとかヌーヴェルバーグの寵児だとか既存のイメージとは、別の仕方で作用する。
「映画は現実の反映ではなく、反映の現実である」とはゴダールの言だ。
もっと想像してほしい、想像力だけがぼくらの生きてる意味だ。われわれにもまだ、そんなものがあるとすれば。
filmarks
https://filmarks.com/users/yozora
「Complicate / Simplify」ガッチャマンクラウズレビュー
以前ガッチャマンクラウズのレヴューを書きましたが、今回はその続編「ガッチャマンクラウズインサイト」を視聴完了いたしましたので、その感想です。
これが前作のレビュー(2014/12/08)
「匿名/現実における理性と欲望の交差点」 http://d.hatena.ne.jp/yozora_k/20141208/1418039042
意外と三年前に書いたものの方が批評然としていいかもじれませんね。
さて今回のレビューです。(あにこれにも載せております https://www.anikore.jp/review/1697775/)
『Complicate / Simplify』
ネットワーク技術が複雑になるたびに、ひとの思考は単純になる。
ソーシャルネットワークサービスの発達によって、常に人々はほかの人々と隣接し、連帯し、感覚の記録を共有している。電子の回路に乗せてひとは話し相手を探し、愚痴を漏らし、プレゼンをし、一日一日のたわいないことを共有する。言ってみればそれは井戸端会議の拡張版、デンシ=イドバタと呼ばれるものである。井戸端で話されている言葉のそれぞれよりも、井戸端が保持しようと努めているのはいわゆる「空気」の補強である。「ぼくたちみんな一緒だよね、おなじだよね」みたいな、「空気読めないのきもくなあい?」みたいな感覚を後生大事に保っている。それは近代においては町内会だとか教室だとか会社だとかに見とめられたものであるのだが、いまや電子の世界に井戸端は移行している。いまやネットワークの海に世間の欲望であるところの「空気」は、毒霧のように蔓延しているのである。「空気」は、われわれはわれわれであらねばならないというトートロジーを含んでいる。だが実際には、われわれをなす個人Aと個人Bは同一ではない。わたしとあなたは同じではない。
そう言ってみれば、「わたしとあなたは同じではないが、一緒にいることになっていることの了解」が「空気」だとも理解できるだろう。そしてこれが正しい状態の「空気」である。ひとの孤独や不安がそれを傾かせるのかもしれない。ひとの孤独や不安は 、自分を認めて欲しい、肯定して欲しい、褒めて欲しい、許してほしい、と意味もなく願っているものだ。人々の自己愛が「空気」を動かすとき、それは異なる思考への排除へと傾いていく。その裏にあるのは、「なぜあなたはわたしと同じではないのか」「なぜあなたはわたしに従わないのか」「なぜあなたはわたしのことをおびやかすのか」といった切羽詰まった被害妄想である。ソーシャルなつながりが増築されたいまになってみると、世間の欲望である「空気」に個人に属する固有な欲望「唯一のわたし」が抗うことは困難になっているのかもしれない。
一ノ瀬はじめが中心となってガッチャマンが世間に対して最後にやってみせたのは、命を賭けたひとつの演劇であった。自己愛に根づいた腐った「空気」を変えるのは、それを裏切る演劇しかないのではないか。それができるのか、わたしたちには。
文学フリマ大阪 D-53
複素数太郎くん(@Fukuso_Sutaro)が企画した同人誌
『グッバイグーグルアイ』が9月18日の文学フリマ大阪(D-53)で頒布されます。
僕も寄稿させていただきました。
京都を舞台に精神が錯乱している人間の話です。
小説で寄稿するのは二年くらい前、それこそ「SOINEX」が最後だったかも分かりません。
また再び寄稿できるのが嬉しいです。複素数太郎くんには感謝しております。
ぜひとも精神が錯乱しているみなさま、ならびに社会にいまひとつ馴染めない人、文学が好きな人、ぜひともD-53ブースまで足を運んでみてください。売り子のインターネットアイドルの方に会えるかもしれません。
文学フリマ大阪情報はこちら
詳しい情報は文フリHPまで
http://bunfree.net/?osaka_bun04
PS.四流色夜空の個人誌が九月初頭をめどに発行されます。Boothでの販売を予定しておりますので、買ってください。
映画「25時」を見た。
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一言で言えば、お前のアメリカを見つけろって話だよね。
この映画ってまずは、第二次世界大戦が終わり冷戦も収束した時代、グローバリズムが浸透して国の境界もなくなって、みんな平等でそれぞれ生きてる時代において、その弊害、つまり自分の国のアイデンティティも喪うことになって、誰も、そう幼馴染であれ恋人であれ自分にもっとも近い存在でさえも、疑わざるを得ない事態を描いてると取ることができる。
で、エドワード・ノートン扮する主人公は鏡に映る「Fuck you」を見て、「俺もお前もこの街も街の奴らもクソったれだ」というわけ。主人公が非難の対象としてるのは、街の住人と化しているパキスタン人もいれば、ユダヤ人もいれば、ロシア人もいれば、韓国人もいれば、イタリア人もいれば、黒人のブラザーもいる。これってつまり主人公は、多民族国家としてすっかり均されたアメリカを憎んでるわけなんだよね。じゃあアメリカって何って話で、ここで「アメリカン・ヒストリーX」(エドワードノートン主演)と繋がってくるのがおもしろいんだけど、結局アメリカって移民の国なわけですよ。なにもない広大な地平を開拓してきた時代があるわけじゃないですか。だから終盤、主人公の親父が「人は皆、死ぬ前に一度は砂漠を見るべきだ」っていうわけなんですよ、「砂漠に行けば、静寂と平和が得られ、神を見出せる」とも。
親父が「砂漠では神を見出せる」ってのは裏を返せば現代のニューヨークでは「神が見出せない」ってことでもあるんだけど、さっきから書いている「アメリカってそもそもなんだっけ」っていうことへの隠喩の次元で捉えればね、なんか腑に落ちるところがあるんですよね。親父の言ってた「あるはずだった幸福な未来」ってのは「逃げ延びた者たちが街をつくる」っていうことで、これはね要するに現代のアイデンティティなき時代においても、その空虚さに絡め取られて疑心暗鬼になるのではなく、逃げ延びて街をつくれ、お前のアメリカを開拓しろってことなんですよ。それがもちろん前景に出てきてるわけではないんだけど、映像全体に通底しているテーマであって、それこそこの映画が僕たちの胸を打つひとつの理由なのかなって思ったわけなんです。
・filmarksにも書いたレビューです。「25時」見て、なんかもやっとしてて、この映画のテーマってなんだろうって考えて、なんとなくこれかなって思えたので書きました。
感傷にもならないただの記録
さっき映画を見終えて、煙草を買いにローソンに行ったら、僕が六年間足繁く通っていたローソンが来る二月の末日で閉店するチラシが貼ってあった。僕は家の近くをよく歩いていた。六年という歳月は僕の家の周りの建物を次第次第に変えていった。近所の交差点、千本北大路の四つ辻にはコンビニが三件経っていた。セブンイレブン、ローソン、ローソンストア100、そのうちのセブンイレブンは消えて歯科医になった。船岡山の近くにあった廃幼稚園は、大きなスーパーマーケットになり、その影響で僕の家から二分と経たぬところにあった思い出深いMGマートが潰れた。建物は永遠ではない、時だけが永遠なのだ。時が変われば何もかもが変わる。時間だけがこの世を支配している。
僕は京都に六年間住んだ。
総じて見れば、
一年目は寺社仏閣を巡った。
二年目はアニメを見ていた。
三年目は鬱状態に入り、睡眠薬を飲みだした。煙草も始めた。
四年目に入り、漸く僕はちゃんと本を読みだした。卒論は書いたが留年した。
五年目に入り僕は映画を見出した。
六年目、僕はバイトを始めた。習慣になってた読書と映画鑑賞とともにそれを行なった。
一年目はサークルを掛け持ちし、ファミレスでのバイトをやった。最初が肝心との思いが僕にはあった。サークルというのが文芸部と、もうひとつは古美術を扱うもので、僕が入部を決めたのもその理由あってのことだが、様々な寺巡りをした。合宿で奈良にも行ったことを覚えているが、僕は他人がいると眠れぬたちであったので吐き気と鹿しか覚えていない。ともあれ一年目はバイトに精を出しながら、寺巡りを主にした。
二年目のことはあまり覚えていない。しかしなにかをやろうという気はあった。文芸部に初めて入部したとき新入生イベントで小説を書く機会があった。僕は今まで一度たりとも小説を書くことなどしていなかった。その昔中学生の頃にちょっと書き出してみて無謀だと思い挫折した。しかしそのイベントに僕は参加し、一応文章を書き連ね一定の量になったところで提出した。書いてる途中で愕然とした。何を描いていいのかはまるで分からなかった。僕は小説をそんなに熱心に読んできていなかったし、ましてや書くことなんてそれまで考えたこともなかったためだ。小説とは呼べない代物であったが、それはイベントの審査対象となり、結果は散々であった。当たり前だ。しかしそれから一年が経ったこの頃僕は思いつくままに何本かの話を、挫折しながら書き出した。何かをやろうという気持ちのはけ口のひとつに小説はなっていた。民俗学も興味を持ち、いくつか本を読んで発表したりしていたがフィールドワークが必要であることを知り、一気に興が醒めた。僕はひとと喋ることが極端に苦手だった。しかし僕は次第に生きる喜びを感じなくなり、それを与えてくれる人を探した。当たり前のことながら、ひとと喋るのが苦手な奴にそんな好都合な相手が見つかるわけはなかった。大学はつまらなかったし、朝起きるのも行くのも面倒だった。しかし親の叱責もあって仕方なく行っていた。アニメを見て時間を潰していた。
三年目のことは記憶に新しい。それは僕が二十歳から二十一歳に移る年頃で、六年間で最も僕自身の変革を推し進めた年だった。二十歳で迎えた春、僕は死にたかった。そこで僕はある決心をした。もう何を言われようが構いやしない。誰にも好かれなくたっていい。どうせこのままひとりきりで野垂れ死ぬ運命だ。だから、今まで絶対やるなと言われていた煙草を吸う決心をしたのだ。僕は道に落ちてたセブンスターを吸い、噎せた。初めて吸ったときそれは完全な煙の塊にしか思えなかった。僕はこの頃二年の中ごろには発症していたものが悪化し、完全な鬱状態になっていた。ほとんど引きこもりのような状態だった。僕は求めるがままに睡眠薬やスマートドラッグを海外から個人輸入した。そして文章を書いた。一カ月に一本のペースで小説を書いた。生きるのであれば、練習を積まねばならないと僕は思った。その練習の計画は成功した。僕はおそらく11作程度を書いた。すべて練習のつもりではあったがそれを褒めてくれる人たちがいて、それは僅かながらにも僕に生きる勇気を与えてくれていた。
四年目には人脈も増えたこともあり、僕は次第に鬱状態を薄めさせることができた。それは親密に僕に関わってくれる人があってのことであり、また僕が世間には無視されようと己の道を歩んでいこうと決めていたからでもあったと思う。僕は髪を金髪に染めた。一度茶髪に染め、次には緑のアッシュ、じきにそれは色が落ちて金色になった。それは僕を自由な気分にさせてくれた。僕は卒論に向けて哲学書を読むのもそうだが、本格的に読書を始めたのもこの頃だったと記憶している。僕は『ノルウェイの森』で言われる『時の洗礼を受けたもの』を意識し出した。それによって僕は昔の海外文庫などを読むことにした。卒論はできうる限りちゃんと書いたはずだが、落第した。それは三年の前半の成績がゼロ単位であったことに起因するかもしれないし、一年目にノイローゼになりながらも親の言うことに従ってバイトに行ってたからかもしれない。まあ哲学がそれほど得意でない僕の卒論なんてたかが知れてるものではあるが。
五年目には毎日体調不良であった。原因は多く考えられる。喫煙、偏った食生活、昼夜逆転の生活、栄養失調、運動不足……。僕は痩せていた。食べ物を食べるのは面倒だという意識があった。この頃から僕は習慣として映画を見始めた。残された単位はわずかであったから猶予の時間があったのだ。僕はひとみしりで図書館ですら人の視線が気になるというありさまであったので、行く宛はあまりなかった。授業と授業の合間には人の多いキャンパスにいることができず近くの喫煙可能な喫茶店ココットによくいった。たしかこの頃は退屈な時間を埋めるべく自主ゼミも企画して実行した。僕に知り合いは少なかったが、
幾人かの親切な人のおかげでそれは隔週で行なうことが出来た。この年僕は、初めて公募を意識して書くようになった。今までは練習でしかなかったものが実験になった。そういえば授業時間の合間、学校にいるのが嫌過ぎて帰って映画を見てたこともあった。僕は本を読み、映画を見た。数少ない貴重な友人もできたが、あとになって別れることになった。おそらくは僕の不器用と、出無精と、不作法が原因だったのだろう。一方的な別れを切りだされ傷つきもしたが、それは仕方のないものだったのだと今になっては思う。
六年目、僕は仕送りがとまることになってバイトを始めた。今もしている。今はやれることをやれるところまでやろうという気概がある。バイトは面倒だが、しかし続けられている。環境が良いからだろう。本を読み、映画を見、ときには作品の構想を練り、バイトをこなす、それがいまのすべてだ。
なぜこんなことを書こうかと思ったのかは定かでない。原因はローソンが閉まったことでもう京都に留まる意味は失われたと感じたからかもしれない。あるいは卵焼きが上手く作れなかったからかも。
2015総括
2015年に観た映画ベスト10
1位「HELPLESS」(1996)青山真治監督
不条理な暴力性、やりきれなさ、浅野忠信サイコー。
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誰も信じられないアルパチーノが最高過ぎる、ラストシーンは何度見てもいい。
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60年代イギリスのモッズ。低賃金労働、クスリ、暴動、そして絶望。最高にクール。
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傍若無人なジーン・ハックマンがアルパチーノに人を楽しませることを学んでいく、ラストもいい。
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ゴダールは死んでいない!自然の美しさに魅入る。3Dの方が絶対いい。
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表向きは粗暴、本音は優しい神経質で不器用な主人公にシンパシー。最後もよい。
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美しき哀しき孤独な男の生き様。
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原題whatever works!の名に恥じない「何でもアリ」感。ウディアレン万歳!
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孤独なアルパチーノが愚直なまでにひたすら悪と向かっていく。警官ながらもヒッピー姿で自分の意志を貫き通す姿勢が哀しく美しい。
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オウムをモチーフにした新興宗教の一員だった母親の息子である少年を主人公に据える。温もりを求めた果敢なくも愚直な主人公の始まりを描き、それを名曲「銀色の坂」が後押ししている。ちなみにエンディングはディスイズ向井秀徳の「自問自答」。
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2015年の鑑賞メーター
観たビデオの数:66本
観た鑑賞時間:6979分妹の唇 [DVD]
薬物はOKで近親相姦はOUTなところに文化を見た。
読了日:01月03日 監督:アルベルティーナ・カリクリスマス・ストーリー [DVD]
読了日:01月03日 監督:アルノー・デプレシャンゴーン・ガール 2枚組ブルーレイ&DVD (初回生産限定) [Blu-ray]
読了日:01月04日 監督:デヴィッド・フィンチャー軽蔑 [DVD]
読了日:01月09日 監督:ジャン=リュック・ゴダール二十歳の死 [DVD]
読了日:01月10日 監督:アルノー・デプレシャン死にたいほどの夜 [DVD]
とてもよかった。ケルアックの路上のモデルとなったニールキャサデインに焦点を当てた作品。カット割りもセンスに優れているし、ニールを演じる俳優がまさにその役柄になっていた。時代を駆け抜けたニールが愛の前で見せた翳りが溢れるほどに伝わってきた。いい作品だ。
読了日:01月11日 監督:スティーブン・ケイアメリカの夜 特別版 [DVD]
読了日:01月12日 監督:フランソワ・トリュフォー勝手にしやがれ [DVD]
読了日:01月15日 監督:ジャン=リュック・ゴダールワルサーP-38 ― ルパン三世 TVスペシャル第9弾 [DVD]
読了日:01月18日 監督:ゴーストワールド [DVD]
読了日:01月23日 監督:テリー・ツワイゴフゴダールのマリア 完全版 [DVD]
読了日:01月25日 監督:ジャン=リュック・ゴダール,アンヌ=マリー・ミエヴィル存在の耐えられない軽さ [DVD]
読了日:01月27日 監督:フィリップ・カウフマンサタデー・ナイト・フィーバー [DVD]
読了日:01月31日 監督:ジョン・バンダム危険なメソッド [DVD]
読了日:02月05日 監督:デヴィッド・クローネンバーグさらば青春の光 [DVD]
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読了日:02月15日 監督:ジャン=リュック・ゴダールさらば、愛の言葉よ
読了日:02月19日 監督:ジャン=リュック・ゴダールベニーズ・ビデオ [DVD]
読了日:02月21日 監督:ミヒャエル・ハネケランブルフィッシュ [DVD]
読了日:02月23日 監督:フランシス・フォード・コッポラオン・ザ・ロード [DVD]
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読了日:03月11日 監督:ジュリアン・シュナーベルHelpless [DVD]
読了日:05月23日 監督:青山真治トランセンデンス [DVD]
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よかった。宗教団体が壊れたあとの共同体、信仰に生きてた人たち、その幻想の破滅、よく描けてた。ユキが時々口ずさんでた「銀色の坂」が劇中歌でかかったときは鳥肌立った。そしてラスト「どうすんの、これから」に対し、光一の「生きてく」がめっちゃかっこいい。そしてエンディングはディスイズ向井秀徳の自問自答。もう最高や!いい映画見ると気分いい。
読了日:05月29日 監督:塩田明彦青の光線 [DVD]
読了日:06月01日 監督:西原孝至バッファロー'66 [DVD]
読了日:06月03日 監督:ヴィンセント・ギャロウイークエンド [DVD]
読了日:06月07日 監督:ジャン=リュック・ゴダールEUREKA ユリイカ [DVD]
読了日:06月11日 監督:青山真治トレインスポッティング [DVD]
読了日:06月13日 監督:ダニー・ボイルサッドヴァケイション プレミアム・エディション [DVD]
読了日:06月17日 監督:青山真治テレビばかり見てると馬鹿になる [DVD]
読了日:06月21日 監督:亀井亨鮫肌男と桃尻女 [DVD]
戦闘シーンがバッファロー'66みたいでセンスあってかっこよかった。
読了日:06月29日 監督:石井克人セレステ&ジェシー [DVD]
読了日:07月01日 監督:リー・トランド・クリーガーガラスの墓標 [DVD]
4 いい映画だった。かっこいいし、美しいし、やるせない。こういうのもっと見たい。お勧め誰か教えて。
読了日:07月05日 監督:ピエール・コラルニック溺れる魚 [DVD]
読了日:07月08日 監督:堤幸彦[Focus] [DVD]
読了日:07月14日 監督:井坂聡カッコーの巣の上で [DVD]
読了日:07月16日 監督:ミロス・フォアマンDEAD END RUN [DVD]
読了日:07月23日 監督:石井聰亙危険なプロット(初回限定版)筒スリーブケース仕様 [DVD]
読了日:07月24日 監督:フランソワ・オゾントキワ荘の青春 [DVD]
読了日:07月29日 監督:市川準ハピネス [DVD]
読了日:07月31日 監督:トッド・ソロンズヘミングウェイ・ペーパーの謎 ― ルパン三世 TVスペシャル第2弾 [DVD]
読了日:08月07日 監督:デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!/デジモンアドベンチャー【劇場版】 [DVD]
読了日:08月09日 監督:燃えよ斬鉄剣 ― ルパン三世 TVスペシャル第6弾 [DVD]
読了日:08月16日 監督:アウトサイダー [DVD]
読了日:09月13日 監督:フランシス・フォード・コッポラ天国の口、終りの楽園。 [DVD]
読了日:09月18日 監督:アルフォンソ・クアロン断絶 [DVD]
読了日:10月05日 監督:モンテ・ヘルマンソルジャー・ボーイ [DVD]
読了日:10月16日 監督:リチャード・コンプトンメリーに首ったけ [DVD]
読了日:10月21日 監督:ボビー・ファレリー,ピーター・ファレリーサンキュー・スモーキング (特別編) [DVD]
読了日:10月29日 監督:ジェイソン・ライトマンリトル・ミス・サンシャイン [DVD]
読了日:11月06日 監督:ジョナサン・デイトン,ヴァレリー・ファリススケアクロウ [DVD]
読了日:11月10日 監督:ジェリー・シャッツバーグ人生万歳! [DVD]
読了日:11月15日 監督:ウディ・アレンセルピコ [DVD]
読了日:11月18日 監督:シドニー・ルメットアニー・ホール [DVD]
マックスがいい奴
読了日:11月21日 監督:ウディ・アレンバニシング・ポイント [DVD]
読了日:11月23日 監督:リチャード・C・サラフィアン狼たちの午後 [DVD]
読了日:11月27日 監督:シドニー・ルメットマッチポイント [DVD]
読了日:12月02日 監督:ウディ・アレン女は女である HDリマスター版 [DVD]
読了日:12月04日 監督:ジャン=リュック・ゴダールカリートの道 [DVD]
読了日:12月06日 監督:ブライアン・デ・パルマ明日に向って撃て! (特別編) [DVD]
読了日:12月12日 監督:ジョージ・ロイ・ヒル郵便配達は二度ベルを鳴らす [DVD]
読了日:12月15日 監督:ボブ・ラフェルソン銀河 [DVD]
読了日:12月18日 監督:ルイス・ブニュエル裁かれるは善人のみ
読了日:12月20日 監督:アンドレイ・ズビャギンツェスカーフェイス [DVD]
読了日:12月22日 監督:ブライアン・デ・パルマ
鑑賞メーター
2015総括
- 作者: 町田康
- 出版社/メーカー: 新潮社
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- 作者: J・P・トゥーサン,野崎歓
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 1994/11/18
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- 作者: マーティン A.リー,ブルース・シュレイン,越智道雄
- 出版社/メーカー: 株式会社第三書館
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- 作者: 中原昌也
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- 作者: 森見登美彦
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/06/01
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読んだ本32冊
2015年の読書メーター
読んだ本の数:32冊
読んだページ数:7104ページ
ナイス数:121ナイスはつ恋 (新潮文庫)
読了日:1月1日 著者:ツルゲーネフアシッド・ドリームズ―CIA、LSD、ヒッピー革命の感想
LSDを中心に1960,70年代のアメリカ文化を浮き上がらせる。そもそも精神障害誘発剤としての研究からCIAが手を引いた頃から巷に拡がるようになり、それまでとは反対に精神の自由のために、あるいは社会の解放のために使われてきたその錠剤がいかに人々を動かしてきたかがよく分かる。その中で、ティモシー・リアリーやケン・キージー、ビリー・ヒチコック、アル・ハバトなどの面々が魅力的に描きだされる。僕は夕陽に鏡を掲げて路上に光をばら撒く演劇集団ディガーズが好きである。彼らは資本主義に対抗して、真の自由を求めようとした。
読了日:1月31日 著者:マーティンA.リー,ブルース・シュレイン殺×愛1―きるらぶONE (富士見ファンタジア文庫)
読了日:2月2日 著者:風見周空色パンデミック2 (ファミ通文庫)
読了日:2月5日 著者:本田誠エロス降臨! (HJ文庫)
読了日:2月12日 著者:鯨晴久クビシメロマンチスト 人間失格・零崎人識 (講談社ノベルス)の感想
西陣病院で清掃アルバイトしたくなってきた。
読了日:2月17日 著者:西尾維新人のセックスを笑うな (河出文庫)
読了日:2月20日 著者:山崎ナオコーラ内なる異性―アニムスとアニマ (バウンダリー叢書)
読了日:2月26日 著者:エンマ・ユングサブリミナル・マインド―潜在的人間観のゆくえ (中公新書)
読了日:5月18日 著者:下條信輔少女不十分 (講談社ノベルス)
読了日:5月22日 著者:西尾維新[映]アムリタ (メディアワークス文庫 の 1-1)
読了日:5月28日 著者:野崎まどゴッドスター (新潮文庫)の感想
落ちてはいけないのだ。垂直に。つまり外側のスピードに内側のスピードを合わせられなくなって。だからあたしは速度を上げる。ぎゅんぎゅん速度を上げて。展開を描写する。あたしは。だから。
読了日:5月31日 著者:古川日出男限りなく透明に近いブルー (講談社文庫)
読了日:6月3日 著者:村上龍くっすん大黒 (文春文庫)
読了日:6月9日 著者:町田康17歳のヒット・パレード(B面) (河出文庫)
読了日:6月12日 著者:伊藤たかみ屈辱ポンチ (文春文庫)
読了日:6月15日 著者:町田康プシュケの涙 (メディアワークス文庫)
読了日:6月19日 著者:柴村仁誰かと暮らすということ (角川文庫)
読了日:6月22日 著者:伊藤たかみ太陽の塔 (新潮文庫)
読了日:6月25日 著者:森見登美彦優しいサヨクのための嬉遊曲 (福武文庫)
読了日:7月4日 著者:島田雅彦密教の神秘思想 (朝日カルチャーブックス)
読了日:7月12日 著者:ニッポニアニッポン (新潮文庫)
読了日:7月18日 著者:阿部和重夫婦茶碗 (新潮文庫)
読了日:7月22日 著者:町田康ニート
読了日:7月28日 著者:絲山秋子自由を考える―9・11以降の現代思想 (NHKブックス)の感想
第三者の審級(大きな物語)が衰退することで、絶えずシミュラークル化する政治的な身体とセキュリティ監視の対象となる剥き出しの生の乖離が大きくなる。そこでは他者が存在せず常に自分への疎外が引き起こされることによって、他者との交換可能性(偶有性・匿名性)が機能せず、共感が働かないという事態に陥る。「見られているかもしれない不安」から「見られていないかもしれない」不安への以降。現在われわれがいるのは「肝心ではない事件の犯人はどんどんわかるけど、肝心なものはわからない」社会である。
読了日:9月15日 著者:東浩紀,大澤真幸浴室 (集英社文庫)の感想
「楽にするのではなく、慰めてほしいのだ」
読了日:11月7日 著者:J・P・トゥーサンヴェニスに死す (岩波文庫)の感想
この物語を単なるロマン主義的なものに集約できない理由というのは、やはりこのリアリズムの筆致の由であろう。特に印象強く思い起こされるのは、ホテルの前で大道歌手が歌うのをみなが見ている場面、その演芸も終わりかけのところである。道化師のようなその歌手が喜捨を集めにホテルの客たちの中へ歩み寄ったとき、端正な客たちはこの異様な人物に当惑するのだ。この場面を筆頭にリアリズムに冴えた箇所は散見される。また川村次郎さんの解説が、珍しく本作の解説というよりも本作と絡めた訳者(実吉捷郎氏)の解説になっているのも楽しめた。
読了日:11月15日 著者:トオマスマンインディヴィジュアル・プロジェクション (新潮文庫)
読了日:11月24日 著者:阿部和重美徳のよろめき (新潮文庫)
読了日:11月29日 著者:三島由紀夫老人と海 (1966年) (新潮文庫)
読了日:12月5日 著者:ヘミングウェイ神祭 (角川文庫)
読了日:12月12日 著者:坂東真砂子あらゆる場所に花束が… (新潮文庫)
読了日:12月18日 著者:中原昌也
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