ソフトウエア開発ツール関連の業界団体Eclipse Foundationが米国時間3月6日,Ajaxアプリエーションや動的プログラミング言語に関する新プロジェクト「Eclipse Rich Ajax Platform(RAP)」「Eclipse Ajax Toolkit Framework(ATF)」「Eclipse Dynamic Language Toolkit(DLTK)」を発表した。3プロジェクトを通じ,Ajax開発者や,Python/Ruby/Tcl開発者にEclipseベースのツールなどを提供していく。

 RAPプロジェクトは,Ajax対応インターネット・アプリケーション構築用のランタイムを提供していく。リッチ・クライアント・アプリケーション向け開発/導入環境「Eclipse Rich Client Platform(RCP)」をベースに,Ajaxアプリケーション開発用の各種フレームワークを追加する。「同プロジェクトの共通コンポーネント・モデルとプラットフォームを使うと,デスクトップ用およびWebブラウザ用のリッチ・アプリケーションが構築できる」(Eclipse Foundation)。

 「Eclipse 3.2」「同3.3」用のマイルストーン版「RAP 1.0M2」をWebサイトで公開している。

 ATFプロジェクトは,Ajax統合開発環境(IDE)構築用のツールとフレームワークを提供していく。同プロジェクトのJavaScriptデバッガやAjaxアプリケーション検査ツールなどを利用すると,Ajaxアプリケーションの構築/デバッグ/展開が容易に行えるという。対応Ajaxフレームワークは,Dojo,Rico,Zimbraなど。

 Windows/Linxu/Mac OS X用の「ATF 0.2.1」をWebサイトで公開している。

 DLTKプロジェクトは,EclipseプラットフォームをPythonやRuby,Tclといった動的プログラミング言語向けに拡張する。まずTcl用をWebサイトで公開し,順次Ruby用とPython用を提供する。

 なお米Oracleは同日,同社がEclipseのBoard Member(役員メンバー)およびStrategic Developer Member(戦略開発メンバー)に就任することと,EclipseへのJava Persistenceフレームワーク「Oracle TopLink」ソースコード提供などを発表した。Oracleは,Oracle TopLinkベースのプロジェクト発足などもEclipseに提案している。

 また米BEA Systemsは同日,同社がEclipseの役員会で1議席確保することと,同社の社員がサブプロジェクト「Web Tools Platform(WTP)」の共同サブプロジェクト長に就くことを発表した。

[発表資料(Eclipse)]
[発表資料(Oracle)]
[発表資料(Oracle)]
[発表資料(BEA Systems)]