写真:土庄 雄平
地図を見る奥羽山脈北部の山群である「八幡平」は、かつて幾つもの火山活動を経て形成されたなだらかな山です。噴火口に雪解け水が溜まってできた沼と、美しい森林限界のパノラマを巡るトレッキングコースが人気であり、車でアプローチもしやすいことから全国から登山者が訪れます。その登山口にあたる八幡平アスピーテラインの見返峠から八幡平山頂までは、標高差が100mないため、誰でも手軽に楽しめるのが魅力です。
写真:土庄 雄平
地図を見るそんな八幡平の登山のあとには、温泉へ浸かるのがスタンダード!実は岩手・秋田側ともに多くの温泉が発達しており、岩手側の「八幡平温泉郷」と秋田側の「後生掛温泉」が有名です。八幡平自体が複数の火山の集合体なので、必然的に温泉が多くなりますが、それ故に様々なバリエーションのお湯が楽しめるという利点があります。
写真:土庄 雄平
地図を見るそのお湯の中で、穴場かつ満足度の高いお湯が秋田側の「大深温泉(おおぶけおんせん)」でしょう。八幡平アスピーテラインを見返峠から7kmほど下った場所に、小さな看板が現れ、そこから狭い道を進んでいくと、温泉の建物が現れます。大自然に囲まれた佇まいは、まさに秘湯そのものです。
写真:土庄 雄平
地図を見る入湯料500円を払ったら、早速お湯へ向かいましょう!小さな湯小屋の中に注ぎ込まれる薄い乳白色のお湯が印象的で、飾り気のない昔ながらの風呂場になっています。何と言うことはないですが、この簡素な佇まいがとても落ち着きますよ!温度は高すぎず低すぎず、ずっと入っていられる点も嬉しいところ。
写真:土庄 雄平
地図を見るそんな「大深温泉」の目玉こそ、これから紹介するオンドルです!オンドルとは、朝鮮半島で普及している床下暖房のこと。この大深温泉では、源泉の蒸気を使って床下暖房を敷いたオンドル小屋が建てられており、宿泊者のみ利用することができます。
写真:土庄 雄平
地図を見るひとたび寝転がれば床を伝って全身が温まり、しばらくするとウトウトし始め、ひとたび瞼を閉じれば、あっという間に眠りに落ちてしまいます。包み込まれるような温かさが本当に気持ちよく、極上の時間です。そして起きたときには身体の軽さに感動することでしょう!オンドルが疲労を全て取り除いてくれるのです。
以上から「大深温泉」を訪れたら、日帰りでなく宿泊をおすすめします!しかも宿泊だと、なんと温泉入り放題・オンドル小屋寝放題で2500円と格安です。食事や布団はないので、各自で持参しなければならない点には注意してくださいね!
写真:土庄 雄平
地図を見る実は「大深温泉」にはまだまだ見所があります、例えば、オンドル小屋の裏手にある洗濯物干し場の先にある地獄です。モクモクと噴き出る蒸気と、ほのかに漂う硫黄臭が温泉らしい風景を見せてくれます。近づくことができますが、足を踏み外すと大火傷の可能性があるので、くれぐれも注意してくださいね。
写真:土庄 雄平
地図を見るまた、もう一つは炊事場の蛇口からコンコンと流れ出る湧水です。豪雪地域であり、豊かな自然が広がる八幡平では、温泉同様、豊富な水に恵まれており、地下からとても冷たくて水が採取できるのです。直接飲んでも大変美味しいこの水ですが、常連のお客さんは天然の冷蔵庫として使用しており、各々持参して冷やしたいものを冷やしています。とても贅沢な湧水の使い方ですね。湧水で冷やした栄養ドリンクが堪らなく美味しいので、ぜひお試しください!
写真:土庄 雄平
地図を見る八幡平周辺には、多くの温泉スポットが存在しますが、その中でもコンテンツ力の高さで言えば「大深温泉」がずば抜けています。質素で情緒ある佇まいの湯、全身温かさに包まれるオンドル小屋、圧倒的に冷たい湧き水に、秘湯感漂う地獄の風景。この地の自然の素晴らしさが詰まった空間になっています。メジャーな湯も良いですが、こうした穴場な湯でひっそりと温まるのも温泉の醍醐味ではないでしょうか?
住所:秋田県鹿角市八幡平熊沢国有林内
電話番号:0186-31-2551
アクセス:鹿角八幡平インターチェンジから車で1時間
2019年6月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/12/22更新)
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