写真:八岳木 流泉
地図を見るかきのき温泉が湧いているのは、島根県西部の鹿足(かのあし)郡。かつては柿木村として独立していましたが、平成17(2005)年の合併で近接の町と合流し、鹿足郡吉賀町となりました。ただし、今でも地名として柿木村は残っています。
吉賀町には、小さな旅館の木部谷温泉や、道の駅「むいかいち温泉」など複数の温泉が湧いています。そのなかで、知る人ぞ知る存在であるのが、かきのき温泉「はとの湯荘」です。
はとの湯荘は、老人福祉センターとして利用される施設です。ですので、宿泊はできず、日帰り入浴を主とするのみ。入浴のほかには、集会場や個室なども利用できます。また、食事処「柿の里」も併設。様々な定食が用意されており、食事と入浴をセットで楽しむ、そうしてゆっくり過ごすのも魅力的です。
はとの湯荘までのアクセスとしては、車の場合、中国自動車道の「六日市」インターから国道187号線を用いるルートがあります。電車の場合は、JR山口線の「日原(にちはら)」駅下車。六日市交通のバスで「柿木」下車です。このバスは日曜祝日は運休です。
また、JR山陰本線「益田」駅から石見交通の本社前まで歩き、そこから同社のバスも出ています。「柿木温泉口」で降りれば到着です。このバスは「広島」駅までつながるため、利便性は抜群です。
写真:八岳木 流泉
地図を見るはとの湯荘の浴室は、男女別の内湯のみです。その代わり、内湯浴槽は大きめサイズ。大勢の湯客がいても窮屈感を覚えません。石で造られた浴槽に、ドバドバと温泉が注がれていきます。
泉質は含二酸化炭素-ナトリウム・カルシウム-塩化物・炭酸水素塩泉。鉄分も含まれているので、ナトリウムと結合してお湯が茶褐色に強く濁っています。源泉温度が30℃のため、加温をしての湯使いですが、循環等はせず純粋なお湯の触りが味わえます。さらに、湯口からはぬるい源泉が加わり、浴槽内もかなりのぬるめ。
ただし、湯疲れには注意が必要です。スゴく濃厚な源泉であるため、ぬるいからといって長湯をしすぎると、クラクラしてしまいます。実際、地元の方は出たり入ったりを繰り返しています。そうしてゆっくり入るのですね。
写真:八岳木 流泉
地図を見るはとの湯荘の土産物売り場(産直品の販売)は、ぜひ眺めて行って欲しいものです。地元産の野菜や加工品が、品数多く並んでいます。
その中で、お勧めするのは「かき餅」です。稲作が盛んな柿木村でとれたもち米を使い、薄くサクッと揚げたもの。三温糖をまぶし、とろけてしまう食感と、ほのかな甘さが評判です。売り切れ必至の人気の品ですので、入手できればラッキーですよ!
有名な温泉地やグルメを知っていることは素晴らしいことですが、隠れた実力派を知ることこそ真の醍醐味。決してきれいで立派な施設ではありませんが、かきのき温泉は特筆すべき源泉です。決して高価な味覚ではありませんが、地産のかき餅は大人気です。そんな隠れた人気を知ってゆく……それこそ旅の喜びですね。
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(2025/1/3更新)
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