1時間に1本しか運行していない平渓線。終点である「菁桐(せいとう)駅」には、台北MRT木柵(もくさく)駅すぐ近くのバス停から路線バスで向かいます。
実はこの路線バスもほぼ1時間に1本。便の悪さに躊躇する方もいらっしゃるかもしれませんが、これこそがローカル線の醍醐味!
人気の平渓線ながら、「十分」と比べると観光客が少ない要因にもなっているのです。
1時間近く(早ければ40分くらいで着くことも!)くねくね山道をのぼっていき、「菁桐坑」で下車すると、すぐ目の前の炭鉱夫の像が!菁桐がかつて炭鉱の街だったことを実感する瞬間です。
そして平渓線といえば十分を中心に行燈上げで有名!炭鉱夫の像の後ろに見える、行燈の形をしている派出所もお見逃しなく♪
平渓線は、日本統治時代に石炭を輸送するために敷設された鉄道であり、「菁桐駅」の駅舎は1929年に建てられた、台湾で現存する4つの日本式木造駅舎の1つ。
苔むした屋根の小さな平屋建ての駅舎は、修復を重ねながら、今も大切に使われています。
当然のことながら、電車に乗るときは駅の改札口を通過しなければなりませんが、そこは台湾!?写真のように、ホーム内への出入り自由。駅舎にたどりつく前に、まずは線路内で写真撮影からスタートなんてことも!
駅員が注意することもなく、日本では考えられないことです。
運行本数が少ないため、以前は次の駅まで線路づたいに歩いて移動なんてこともまかり通っていました。観光客の増加に伴い、さすがにそれは禁止になってしまったようですが(笑)。
日本統治時代のノスタルジックな雰囲気の町並みが人気だった菁桐。2009年に公開された映画『台北に舞う雪』のロケ地となったことで、一気に有名になりました。
駅前は土産店や飲食店が軒を連ねており、それこそまるで映画のセットのような、いい雰囲気!
その中のひとつ、駅に隣接する「菁桐鉄道故事館」は、自らも鉄道ファンというオーナーが台湾鉄道と交渉して、この地にオープンした台湾鉄道関連グッズのお店。
土産店ながら、様々な鉄道関係の文物も収蔵・展示されており、ローカル線を満喫する旅にピッタリ。
古き良き時代の日本が残る菁桐。人も穏やかでのんびりしていて、タイムスリップした気分になれますよ。
竹筒に願い事を書いて吊るすと叶うとされる「許願筒」。
1960年代、菁桐駅の駅員が菁桐老街の氷屋さんの女性店員に恋して、その思いを竹筒に書いて伝えたことに由来します。
ある年、バレンタインデーのイベント主催者がその話を聞いて「願いが叶う筒」をデザインし、イベントの景品として参加者に贈ったところ、それが評判を呼び、一時は台湾全土でブームとなったことも!?
今でも菁桐では至る所に多数の「許願筒」が吊り下げられています。菁桐老街の土産品で売っているので、あなたも「許願筒」に願いを託してみませんか?
写真は菁桐老街のすぐ近くにある「中埔鉄橋」、別名「情人橋(恋人橋)」。ここにも「許願筒」がいっぱい!
菁桐ならではの、独特の景色。ガラガラと音を立てながら楽しんでください。
小さな老街ながら、そこは台湾!菁桐名物「雞捲」(豚肉のすり身と野菜などをいっしょに湯葉で巻いて挙げたもの)は必食です。
中でもイチオシは「揚家雞捲」。祖父の代からの味を守り続ける、やさしい三代目のご主人が作ってくれる「雞捲」、美味しいですよ〜。
レトロ感満載の平渓線、意外とハイテク?でICカード(悠遊卡)が利用できます。
平渓線の電車は瑞芳駅まで乗り入れてため、瑞芳駅が平渓線の始点と誤認している方も多いかもしれませんが、瑞芳駅の次の次の三貂嶺駅が始点です。
せっかく乗車するなら、菁桐駅周辺を散策後、十分駅で下車。行燈上げ体験、十分瀑布見学後、十分老街でゆっくりしてから、猫村で有名な猴硐駅(三貂嶺駅の次の駅)で途中下車するのもおススメです。
次の駅が瑞芳駅なので、その後は瑞芳駅からバスまたはタクシーで九份まで行っちゃうこともできますよ。
平渓線に乗った〜という達成感を是非味わってください。
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(2025/1/20更新)
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