DXへの取り組み
「TOK」✕「デジタル」
生成AI、IoTなどに代表されるデジタル技術の高度化により、経営資産としてのITおよびデータの重要性はこれまで以上に高まっています。私たちはDX戦略として、「TOKグループ中長期デジタル化戦略」を策定いたしました。「TOK Vision 2030」の実現のため、バリューチェーンの高度化と新たな価値創造に取り組んでまいります。
DX推進体制
経営環境の変化に伴い、ITに求められる正確性、セキュリティ、レスポンシビリティなどの品質の維持・管理も複雑性を増しています。これに対応するためにデジタルマネジメント体制を見直し、経営戦略全体に関わるDX推進・実行の強力なドライバーとしてITデジタル本部を設立しました。
当社のデジタル化の方向性は、既存のビジネスモデルを強化し、新たな価値を創造することに重点を置き、デジタル技術を活用して、業務の効率化、製品の品質向上、顧客サービスの改善を図ることで、当社の更なる成長を目指すものです。デジタル人財の育成にも注力し、社内のデジタルリテラシーを高め、変化する市場環境に柔軟に対応できる体制を推進していきます。
「バリューチェーン」✕「デジタル」
当社グループは半導体の進化の一翼を担う、フォトレジストのサプライヤとして持続可能な成長と競争力の向上を実現しなければなりません。フレキシブルに対応できる生産・供給体制、顧客対応力を維持強化すべく、当社のコア業務であるサプライチェーン、エンジニアリングチェーンを中心に据え、デジタルによる業務課題の解決を加速させると共に、全社連携のための情報共有基盤を構築いたします。
その施策は単にデジタルツールの導入に止まらず、従業員のユーザーエクスペリエンス(EX)を通じ、各現場による主体的なデジタル変革を促進していきます。
高純度化技術
あらたな生産拠点をはじめ、従来の拠点においてもデジタル化への取り組みが実施されるよう、生産現場の、先進的かつ実現可能な生産管理システムのモデル仕様を「TOK生産基盤の共通指針」として策定、定義しました。
この指針には、生産工程における短納期、高品質を目指すことを目的にデータ連携性の向上を図り、省人化可能な施策の設計/導入が遂行されることが謳われており、これに準じたスマートファクトリー化を推進しています。
熊本県 阿蘇くまもとサイト
福島県 郡山工場A6棟
微細加工技術
開発や生産プロセスから得た情報をもとに、化合物情報・製品評価情報の可視化、分析によるマテリアルズ・インフォマティクスへの活用を推進します。
従来の手法では発見できなかった素材の探索や、材料の物性を詳細に分析し、品質に関する問題点を早期に発見・改善することにより、効率的な開発を実現します。
マテリアルズ・インフォマティクスの活用例
(数理モデルにあてはめた予測と実測値を重ね合わせて可視化した結果)
「人財」✕「デジタル」
当社グループのDX推進における人財戦略は「デジタルトランスレーター」(ビジネスとデジタルの橋渡しを担える人財)の層を厚くすることをメインターゲットとし、業務のプロが、ITの専門家に助言を受けながら、デジタル技術を使いこなして自身の業務を変革できるよう、人財の能力開発を支援していきます。
そのために、新入社員から役員まで、すべての従業員に対するデジタルリテラシーの教育機会を整備し、更なる活躍の場を提供していきます。
「情報共有基盤」✕「デジタル」
TOKグループ全体での情報・データ共有活用のために、情報共有基盤の構築をグローバル視点で取り組みを行っています。
各所に分散しているデータを集約し、情報の一元管理と共有の実現を図り、業務効率の向上と意思決定の迅速化を支援します。
複雑なデータ等を集積、可視化することにより、関係性や傾向を直感的に把握し、データのトレンドやパターンを分析、将来の予測や戦略の策定に活用し、更にはAIの技術を組み入れることにより、組織全体の生産性と競争力を向上させます。
「インフラ基盤」✕「デジタル」
拡大する業務規模を支えるため、またデジタル化の取り組みを加速すべく、グループ全体で網羅的に活用できるITインフラの整備を推進しています。
これらの基盤はシームレスに稼働することは勿論のこと、可用性・機密性・完全性を担保するためにNIST基準に沿った強固なセキュリティ施策も合わせてその実装を行っています。
当社グループのあるべきITインフラのグランドデザインを描き、デジタル化における「攻め」とセキュリティにおける「守り」が戦略的に配備されたITインフラの構築を目指します。
※情報管理体制
情報マネジメント | 東京応化工業株式会社 (tok.co.jp)