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ibusとは? わかりやすく解説

IBus

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/29 15:33 UTC 版)

IBus
gedit上でIBusとibus-anthyを使って日本語を入力している画面
開発元 Shawn. P. Huangなど
リポジトリ
対応OS Unix系
種別 インプットメソッド
ライセンス GNU Lesser General Public License
公式サイト https://github.com/ibus/ibus
テンプレートを表示

IBus(アイバス、Intelligent Input Bus)はUnix系オペレーティングシステム (OS) におけるインプットメソッドフレームワークである。IBusのBusはバスのような構造を持つところから来ている。

目標

IBusの主要な目標は以下のようなものである。

動機

Northeast Asia OSS Forum[1]の第3ワークグループによるSpecification of IM engine Service Provider Interface[2]のドラフトは、D-Busのようなバス (コンピュータ)の実装を伴うバス中心のインプットメソッド構造を推奨した。その仕様書によれば、SCIM-1.4はC++で開発されている点で開発にあまりに適さないと考えられる。それはアプリケーションバイナリインタフェース (ABI) の変遷による問題でよく引き起こされる[3]

そのため、IM-BUSやSCIM-2のような後継のプロジェクトがスタートした。しかしどちらのプロジェクトも休止してしまった。そのためレッドハットのHuang PengはIM-Busの考え方をCJK OSSフォーラムが推奨する機能の実装の代わりに、PythonやD-BusそしてgLibを用いて提供するためにIBusプロジェクトを創設した。それにも関わらず、IBusはすでにコミュニティの承認を得ており、FedoraUbuntuのようなLinuxディストリビューションユーザーが追加しなくてもIBusが標準のレポジトリに含まれている。IBusはFedora 11から新しい標準インプットメソッド[4]になり、Ubuntuでは9.10でSCIMから置き換えられた。

構造

IBusはC言語Pythonで開発されている。これはSCIM 1.4.14以降でのC++のABI変更に伴う問題を防ぐためである。

IBusの大部分の機能はサービスを通して提供される。"サービス"の例は以下の通りである。

  • Input method engine: 変換エンジン。IMEと省略することもできるが、MS IME(Input Method Editor)とは語源が異なる。
  • Configuration: 設定。IBusや変換エンジンのような"サービス"の設定を扱う。
  • Panel: パネル。言語バーや候補選択画面のユーザインタフェース。

IBusはibus-daemon、service、テキストエディタ、ウェブブラウザ、端末エミュレータのようなインプットメソッドクライアントと連携(通信)するためにD-Busを採用している。ibus-daemonマネージャーはサービスからの登録を受け取り、D-Busのメッセージを対応するサービスやインプットメソッドクライアントに送信することで、すべてのクライアント、サービス、クライアントを処理している。

IBusはXIMのプロトコル、GTKQtのインプットメソッドモジュールを実装している。

特徴

  • 変換エンジンのロード、アンロードが要求された時点で行える。
  • X keyboard extensionが動作する
  • 設定変更が即座に反映される
  • C言語とPythonによるバインディングが提供される

対応するインプットメソッドプラグインと変換エンジン

  • ibus-anthy: A plugin for Anthy, a Japanese IME.
  • ibus-cangjie: An engine for the Cangjie input method.
  • ibus-canna[5]: Canna of the NEC company (now SourceForge). Only for distributions of Debian and openSUSE compatibles.
  • ibus-chewing: An intelligent Chinese Phonetic IME for Zhuyin users. It is based on libChewing.
  • ibus-hangul: A Korean IME.
  • ibus-m17n: A m17n IME which allows input of many languages using the input methods from m17n-db. See more details in #ibus-m17n.
  • ibus-mozc: A plugin to the Japanese IME "mozc" developed by Google.
  • ibus-pinyin: An intelligent Chinese Phonetic IME for Hanyu pinyin users. Designed by IBus main author and has many advanced features such as English spell checking.
  • ibus-skk[6]: A Japanese SKK input engine for IBus.
  • ibus-table: An IME that accommodates table-based IMs. See more details in #ibus-table.
  • ibus-unikey: An IME for typing Vietnamese characters.

ibus-m17n

ibus-m17nはm17nデータベースよりインプットメソッドとそれに対応するアイコンを使う変換エンジン(IME)。ibus-tableが純粋なテーブル(表、辞書)をサポートするのに対し、m17nのインプットメソッドは入力モードに対応しており、そのラベルはIBus panel(言語バー)に表示される。m17n入力方法は周辺のテキストにも対応しているので、タイ語のような言語や純粋なピンイン入力が必要なインプットメソッドなどがibus-m17nを利用してサポートされている。

ibus-table

ibus-tableは用意されたテーブルを読み込むだけの単語を選択するための複雑なロジックを必要としないインプットメソッドで、Yu Wei Yuによって開発された[7] 倉頡輸入法(Caangjie)や五筆字型輸入法(Wubi)のような中国語向けの多くのインプットメソッドはこの方法でサポートされている。

公式にリリースされているインプットメソッドテーブル:[8]

  • latex: Input special characters using latex syntax. Included in ibus-table package.
  • compose: input special letter by compose letter and diacritical mark. Included in ibus-table package.
  • Array30: Array30 Chinese IM tables.
  • Cangjie: Cangjie 3 and 5 Chinese IM tables.
  • Erbi: Er-bi Chinese IM table.
  • Wubi: Wubi Chinese IM table.
  • Yong: YongMa Chinese IM Table.
  • ZhengMa: 鄭碼輸入法(ZhengMa) Chinese IM Table.

関連項目

脚注

外部リンク


iBus

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/14 15:21 UTC 版)

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iBus
gedit上でiBusとibus-anthyを使って日本語を入力している画面
開発元 Shawn. P. Huangなど
最新版 1.5.21 - 2019年8月23日(9か月前) (2019-08-23[±]
リポジトリ github.com/ibus/ibus
対応OS Unix系
種別 インプットメソッド
ライセンス GNU Lesser General Public License
公式サイト https://github.com/ibus/ibus
テンプレートを表示

iBus(アイバス、Intelligent Input Bus)はUnix系OSにおけるインプットメソッドフレームワークである。iBusのbusはバスのような構造を持つところから来ている。

目標

iBusの主要な目標は以下のようなものである。

動機

Northeast Asia OSS Forum[1]の第3ワークグループによるSpecification of IM engine Service Provider Interface[2]のドラフトは、D-Busのようなバス (コンピュータ)の実装を伴うバス中心のインプットメソッド構造を推奨した。その仕様書によれば、SCIM-1.4はC++で開発されている点で開発にあまりに適さないと考えられる。それはApplication Binary Interfaceの変遷による問題でよく引き起こされる[3]

そのため、IM-BUSやSCIM-2のような後継のプロジェクトがスタートした。しかしどちらのプロジェクトも休止してしまった。そのためレッドハットのHuang PengはIM-Busの考え方をCJK OSSフォーラムが推奨する機能の実装の代わりに、PythonやD-BusそしてgLibを用いて提供するためにiBusプロジェクトを創設した。それにも関わらず、iBusはすでにコミュニティの承認を得ており、FedoraUbuntuのようなLinuxディストリビューションユーザーが追加しなくてもiBusが標準のレポジトリに含まれている。iBusはFedora 11から新しい標準インプットメソッド[4]になり、Ubuntu では9.10でSCIMから置き換えられた。

構造

iBusはC言語Pythonで開発されている。これはSCIM 1.4.14以降でのC++ABI変更に伴う問題を防ぐためである。

iBusの大部分の機能はサービスを通して提供される。"サービス"の例は以下の通りである。

  • Input method engine: 変換エンジン。IMEと省略することもできるが、MS IME(Input Method Editor)とは語源が異なる。
  • Configuration: 設定。iBusや変換エンジンのような"サービス"の設定を扱う。
  • Panel: パネル。言語バーや候補選択画面のユーザーインターフェース。

iBusはibus-daemon、service、テキストエディタ、ウェブブラウザ、端末エミュレータのようなインプットメソッドクライアントと連携(通信)するためにD-Busを採用している。ibus-daemonマネージャーはサービスからの登録を受け取り、D-Busのメッセージを対応するサービスやインプットメソッドクライアントに送信することで、すべてのクライアント、サービス、クライアントを処理している。

iBusはXIMのプロトコル、GTK+Qtのインプットメソッドモジュールを実装している。

特徴

  • 変換エンジンのロード、アンロードが要求された時点で行える。
  • X keyboard extensionが動作する
  • 設定変更が即座に反映される
  • C言語とPythonによるバインディングが提供される

対応するインプットメソッドプラグインと変換エンジン

  • ibus-anthy: A plugin for Anthy, a Japanese IME.
  • ibus-cangjie: An engine for the Cangjie input method.
  • ibus-canna:[1] Canna of the NEC company (now SourceForge). Only for distributions of Debian and openSUSE compatibles.
  • ibus-chewing: An intelligent Chinese Phonetic IME for Zhuyin users. It is based on libChewing.
  • ibus-hangul: A Korean IME.
  • ibus-m17n: A m17n IME which allows input of many languages using the input methods from m17n-db. See more details in #ibus-m17n.
  • ibus-mozc: A plugin to the Japanese IME "mozc" developed by Google.
  • ibus-pinyin: An intelligent Chinese Phonetic IME for Hanyu pinyin users. Designed by IBus main author and has many advanced features such as English spell checking.
  • ibus-table: An IME that accommodates table-based IMs. See more details in #ibus-table.
  • ibus-unikey: An IME for typing Vietnamese characters.

ibus-m17n

ibus-m17nはm17nデータベースよりインプットメソッドとそれに対応するアイコンを使う変換エンジン(IME)。ibus-tableが純粋なテーブル(表、辞書)をサポートするのに対し、m17nのインプットメソッドは入力モードに対応しており、そのラベルはiBus panel(言語バー)に表示される。m17n入力方法は周辺のテキストにも対応しているので、タイ語のような言語や純粋なピンイン入力が必要なインプットメソッドなどがibus-m17nを利用してサポートされている。

ibus-table

ibus-tableは用意されたテーブルを読み込むだけの単語を選択するための複雑なロジックを必要としないインプットメソッドで、Yu Wei Yuによって開発された[5] 倉頡輸入法(Caangjie)や五筆字型輸入法(Wubi)のような中国語向けの多くのインプットメソッドはこの方法でサポートされている。

公式にリリースされているインプットメソッドテーブル:[6]

  • latex: Input special characters using latex syntax. Included in ibus-table package.
  • compose: input special letter by compose letter and diacritical mark. Included in ibus-table package.
  • Array30: Array30 Chinese IM tables.
  • Cangjie: Cangjie 3 and 5 Chinese IM tables.
  • Erbi: Er-bi Chinese IM table.
  • Wubi: Wubi Chinese IM table.
  • Yong: YongMa Chinese IM Table.
  • ZhengMa: 鄭碼輸入法(ZhengMa) Chinese IM Table.

関連項目

脚注

外部リンク


アイバス

(ibus から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/20 02:00 UTC 版)

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アイバス (I Bus, I-Bus, Ai Bus)

交通機関

その他

  • IBus - UNIXOSにおけるインプットメソッドフレームワーク。

iBus

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/15 06:50 UTC 版)

ロンドンバス」の記事における「iBus」の解説

市内総合バスロケーションシステム2006年から試験的に導入され2008年にはロンドン交通局管理する全ての車両導入された。バス運営近代化運行管理IT化一役買っている。 アナウンス ルートマスターを除くロンドン交通局管理する全てのバス行き先と次駅案内自動アナウンスが、このiBusシステムよる。およそ19000あるバス停600近いバス路線30000通りアナウンス存在し、運転上の支障誘導案内乗務員によって操作される場合もあるも、市内バス自動アナウンスの声はすべて同じ声である。まれに迂回運行する場合があるが、その迂回区間に入る手前でこれもまた自動アナウンスが入るが、システム正常に作動していないバスは、次駅表示アナウンスがなく、運転士アナウンスすることはほとんどないので注意が必要である。この自動アナウンスシステムとロケーションシステムは完全に情報共有されており、バスのトラッキングシステムがGPS機能管理され精度上の試験幾度も重ねられた。現在は車両位置スピード道路状況などが30秒毎に情報送信され中央管制計算されロケーション案内される。そのためロケーションシステムカウントダウン精度は高い。 CCTV ルートマスターを除く全てのバス監視カメラCCTV)が設置されている。バスによっては10台前後の設置があるが、これは2005年ロンドン同時爆破事件以降バス車内テロ脅威さらされている事を再認識したTfLや中央政府防犯意識高まったためと言える犯罪者追跡はもちろん、バス車内防犯貢献している。また、この監視カメラの目は運転士にも向けられ乗務員不正防止危険運転監視する意味でと安全運行役立っている。 アプリケーション 2011年からweb上でロケーションカウントダウン閲覧可能となるなど、大幅に利便性向上したスマートフォンでもアプリケーション一つとして複数存在する以前バス停固有番号テキストショートメール)で送信し中央管制から返信されるというシステムであったが、精度が悪いうえに料金掛ることから普及するには至らなかったが、現在でもバス停固有番号から発着案内検索することが可能である。

※この「iBus」の解説は、「ロンドンバス」の解説の一部です。
「iBus」を含む「ロンドンバス」の記事については、「ロンドンバス」の概要を参照ください。

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