Geneva (書体)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/25 09:05 UTC 版)
この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。(2021年6月) |
様式 | サンセリフ |
---|---|
分類 | グロテスク・サンセリフ |
デザイナー | スーザン・ケア |
制作会社 | Apple Computer |
発表年月日 | 1984年 |
ベース書体 | Helvetica |
Geneva は、スーザン・ケアがApple ComputerのMacintoshのためにデザインしたグロテスク・サンセリフ書体である。
歴史
以前はSystemと呼ばれた旧Mac OSの時代から2020年のmacOS Big Surに至るまで、継続してMacintoshのオペレーティングシステムに搭載されている最も古いフォントの一つ。オリジナルのバージョンはビットマップフォントだったが、後にクリス・ホームズとチャールズ・ビゲロウが手掛けたTrueType版のアウトラインフォントが作成された[1]。
TrueType版はやや形状が異なるが、Genevaはもともとライノタイプが保有する著名な書体Helveticaを再設計したものである。
初期のMacintoshのフォントにはみな都市名がつけられていたが[2]、Genevaはスイス第二の都市ジュネーブにちなむ。オリジナルのHelveticaをデザインしたマックス・ミーディンガーはスイス人で、Helveticaはスイスのラテン語名によるものである。
特徴
ビットマップ版の外観はサイズによって異なっており、低解像度ディスプレイでの視認性を高めるため、小さいサイズでは、小文字のi、j、lは上部にセリフがあり、小文字のyは平行で、大文字のMの中央の角の位置はかなり高く、3は上部がフラットであった。フォントのサイズを大きくすると、これらの文字はセリフ無しの形状で表示された。
Mac OS 8.5以降のビットマップ版では、小文字のi、j、lのセリフが削除され、小文字のyはTrueType版のように角度がついたものになったが、3の頂部はフラットのままであった。ビットマップ版は現在のTerminalでも利用可能。
現在のGenevaには、ネオグロテスクの書体としては珍しく基本的な合字のセットと、古風な"long s"と"R rotunda"が含まれている。
GenevaはApple製品のみに搭載され他のプラットフォームでは使用できないが、類似のフォントにはVerdana、Microsoft Sans Serif、Arialなどがある。
1992年の携帯情報端末、Apple NewtonにはGenevaの派生フォント「Simple」が搭載されていた。
脚注
- ^ “Notes on Apple 4 Fonts” (PDF) (1991年3月15日). 2020年12月20日閲覧。
- ^ appletechlab. “MacintoshとLisaのFont 秘話”. appletechlab.jp. 2020年12月19日閲覧。
参考文献
- ウィキメディア・コモンズには、Geneva (書体)に関するカテゴリがあります。
- アンディ・ハーツフェルト『レボリューション・イン・ザ・バレー』オライリー・ジャパン、2005年9月25日、173頁。
関連項目
- Osaka - 英数文字部分にGenevaが用いられた日本語書体
- Geneva (書体)のページへのリンク