[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

軍部とは? わかりやすく解説

ぐん‐ぶ【軍部】

読み方:ぐんぶ

陸軍・海軍空軍などの総称また、軍の当局


軍部

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/07 02:49 UTC 版)

軍部(ぐんぶ)は、最広義には陸軍海軍空軍など、国家が保有する軍隊全体を指していう言葉である。

この「軍部」が用いられるのは、文民政府との関係を論じる文脈で、軍部による政治介入、軍部クーデターによる文民政府の倒壊、軍事専門職集団である軍部に対する文民統制アジアラテンアメリカ権威主義体制下における民政移管など、いわゆる「政軍関係(civil-military relations)」を論じる場合である。

日本における軍部

日本における狭義の軍部は、戦前の旧日本軍旧日本陸軍及び旧日本海軍)の上部組織、すなわち、陸軍省海軍省陸軍参謀本部海軍軍令部等を指す(空軍は日本を含む多くの国で、登場したのが第二次世界大戦後)。

戦前期日本における軍部の制度的前提となったのは、軍部の政府からの独立性を保障した統帥大権大日本帝国憲法第11条)、軍部大臣現役武官制帷幄上奏権、軍学校を通じた幹部の養成制度(陸軍の場合は、陸軍幼年学校 - 陸軍士官学校 - 陸軍大学校、海軍の場合は、海軍兵学校 - 海軍大学校)などであった。

ただし、実際に軍部がその実体性を持ちうるようになったのは、三宅正樹によると、陸海軍が政党政治家官僚重臣などの文民政治勢力に対して自立性を高め、さらにはこれを圧倒する政治勢力として登場してきたときであり、最初はもっぱら文民政治勢力から批判と反感を込めて「軍部」という表現がしきりに用いられるようになったという(三宅、1983年、10頁以下)。

第二次世界大戦敗戦後は、戦闘能力を有する自衛隊を制度的にも実質的にも文民統制下に置いているため、少なくとも自衛隊が戦前期の軍部のような政治介入やクーデターをおこなうことは考えにくくなっている。

日本以外における軍部

日本以外でこの「軍部」に対応する語を見出すのはむずかしい。軍隊内の上部機関という点では、プロイセンの将校団(下士官と兵士を含まない専門職団体)などがそれにもっとも近いかもしれない[独自研究?]

ハンティントン初期の政軍関係研究は、近代的な将校団の特質をそのプロフェッショナリズムに置いて、(1)暴力の独占的管理・運営部門における専門技術性、(2)国家の軍事上の安全保障における責任性、(3)それ以外の社会から区別された特殊な職業集団を形成する団体性をその特徴として挙げている。こうしたハンティントンの政軍関係論にはその後、他の論者によって批判・修正が加えられたが、軍部の定義や実態を考察する際には、依然としてその出発点になることはたしかであろう[独自研究?]

参考文献

  • Huntington, Samuel P., The Soldier and the State:The Theory and Politics of Civil-Military Relations, Cambridge University Press, 1964
  • 三宅正樹 「日本の政軍関係の特質と病理」、同ほか編『昭和期の軍部と政治1 軍部支配の開幕』、第一法規、1983年
  • 廣瀬克哉 「軍事専門職業論の論理構造とその限界 - ハンティントンの「客体的文民統制」批判 -」、『思想』1983年7月、岩波書店
  • イ・ヒョンチョル 『軍部の昭和史(上)合法的・間接支配への道』、『同(下)日本型政軍関係の絶頂と終焉』、NHKブックス、1987年
  • チョウ・カッチェ(ファン・ミンギ訳) 『軍部 !語られざる韓国の暗部』、JICC出版局、1990年
  • 小林道彦 「日露戦争後の軍事と政治 - 1906-1913 -」、『思想』1992年4月、岩波書店
  • 伊藤述史 「政軍関係の理論的課題 - 軍部の政治介入と撤退の諸問題 -」、『政治経済史学』328号、1993年10月

関連項目


軍部(ぐんべ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/28 22:51 UTC 版)

ALGO!」の記事における「軍部(ぐんべ)」の解説

秋葉原電気街老舗・軍部電機商会店主。店の常連であるランから「軍部の親父」と慕われている。以前より電脳世界存在知っており、秋葉原六部衆呼ばれる町の同年代の者たちとともに密かに戦い続けていた。

※この「軍部(ぐんべ)」の解説は、「ALGO!」の解説の一部です。
「軍部(ぐんべ)」を含む「ALGO!」の記事については、「ALGO!」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「軍部」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

軍部

出典:『Wiktionary』 (2021/08/11 08:14 UTC 版)

名詞

(ぐんぶ)

  1. 主に軍人構成され政治勢力
  2. 陸海空軍部内政府民間に対して軍隊組織機関総称

発音(?)

ぐんぶ

関連語


「軍部」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

「軍部」の関連用語

1
軍財 デジタル大辞泉
92% |||||


3
軍事国家 デジタル大辞泉
72% |||||

4
ストラトクラシー デジタル大辞泉
56% |||||


6
反軍 デジタル大辞泉
52% |||||




10
スペイン内戦 デジタル大辞泉
50% |||||

軍部のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



軍部のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの軍部 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、WikipediaのALGO! (改訂履歴)、紅霞後宮物語 (改訂履歴)、太正浪漫街道 新章 (改訂履歴)、ファンタシースターオンラインの登場人物 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Text is available under Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA) and/or GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblioに掲載されている「Wiktionary日本語版(日本語カテゴリ)」の記事は、Wiktionaryの軍部 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA)もしくはGNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS