複雑化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/06 20:25 UTC 版)
多く言われるのがゲームの複雑化である。実際にもこの「複雑化に伴う顧客減少」は、アーケードゲーム市場において80年代のシューティングゲームや90年代の対戦型格闘ゲームで既に見られた現象であった。任天堂もニンテンドーDSやWiiおよびその戦略に関するスピーチでこれらを例に採り上げたことがある。 内容の壮大さやストーリー性を重視している、やり込み要素が強いなど、ボリュームが多く、プレイに多くの時間がかかる作品。これらは見方を変えると「簡素に遊ぶことができない」作品となる(重たいゲーム)。 複雑化はシステムやストーリー要素以外にも、嗜好面におけるゲームデザインも該当する。これはある特定のアニメや漫画を題材とした、萌えなど特定の偏った嗜好を持つ一部のユーザーにのみをターゲットとしたなど、いわゆる「オタク向け」の作品がある。 これら「顧客を絞った」ゲームの増加による「ライト・カジュアルユーザー向け」もしくは「新規ユーザーの窓口」となる内容のゲーム作品が減少、およびそれに伴うコンシューマゲームへの「マニア・オタク向け」というイメージ形成によって、顧客離れや新規顧客の減少を招いたといわれている。 複雑化が加速した要因はいくつか存在するが、その1つとしてはゲームの高性能化によって開発コストの上昇などからメーカーがゲーム数を絞って製作し、その結果として確実な購入ターゲットが存在する(=利益が見込める)マニアを対象とした作品を重視していったことが上げられる。これら一人当たりで大きな消費活動を行うユーザーをターゲットとした商売は一元的に見れば利益の増加につながるものの、ゲームに限らずどのサブカルチャーにおいてもヘビーユーザーになるほど消費者人口全体からの割合は減少していく。その為に複雑化についていくことが出来なかった大多数の顧客が離れていってしまい、最終的にはユーザーの総数そのものが減少してしまうのである。 ダウンロード・インストール・アップデートなどでの長時間の拘束の問題も指摘されている。
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