河出文庫
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河出文庫(かわでぶんこ)は河出書房新社の文庫本。文庫戦線に参入する形で1980年6月に創刊。海外文学に、ジェイムズ・ジョイスやイタロ・カルヴィーノなど、玄人好みの作品が入っているのも特色である。1989年(河出文庫BUNGEI Collection)と、2005年(背表紙を黄色に)に装丁を一新した。姉妹レーベルとして、性風俗・セクソロジーを中心に扱う「河出i文庫」(かわであいぶんこ)[1]、雑学を中心に扱う「KAWADE夢文庫」(かわでゆめぶんこ)[2]がある。
1950年前後の河出書房時代には、猪熊弦一郎装丁で刊行されていた。新版が「河出市民文庫」として一部カバー付で刊行されていた。なお澁澤龍彦の文庫デビュー作は、1954年に出されたサド短編集「恋の駈引き」である。1957年に一度目の経営破綻で刊行終了(二度目は1968年)。またカバーを付けたのは坂本一亀のアイデアでこの文庫判が最初である。現行の文庫判に引き継がれた書目は(年月を経て、性格を大きく変えている事もあり)無いが、何点かは新潮・角川の各文庫や、初期の講談社学術文庫で再出版された。
刊行作品の一部
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- 日本文学
- 澁澤龍彦のほぼ全ての作品 訳本、文庫オリジナルもある。
- なんとなく、クリスタル(田中康夫)
- インストール・蹴りたい背中(綿矢りさ)
- 青春デンデケデケデケ(芦原すなお)
- 四万十川(笹山久三)
- 高橋和巳の作品
- 安藤鶴夫の作品
- 岡本綺堂の随筆作品
- なんで山登るねん(高田直樹)山と渓谷社のベストセラーを文庫化。
- 海外文学
- 太陽がいっぱい(パトリシア・ハイスミス)
- 愛人 ラマン(マルグリット・デュラス)清水徹訳
- フィネガンズ・ウェイク(ジェイムズ・ジョイス)柳瀬尚紀訳
- 路上(ジャック・ケルアック)
- 葬儀(ジャン・ジュネ) 生田耕作訳
- ブレストの乱暴者 (ジュネ) 澁澤龍彦訳
- 花のノートルダム (ジュネ) 鈴木創士訳
- 快楽の館(アラン・ロブ=グリエ)
- ウィリアム・バロウズの作品集
- かくも不吉な欲望 (ピエール・クロソウスキー)
- 神曲 (ダンテ) 平川祐弘訳
- ボヴァリー夫人 (ギュスターヴ・フローベール) 山田爵訳
- 感情教育 (フローベール)
脚注
外部リンク
- 河出文庫 - 河出書房新社
関連項目
河出文庫(河出書房新社)
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「三島由紀夫」の記事における「河出文庫(河出書房新社)」の解説
『F104――英霊の声/朱雀家の滅亡』(1981年6月4日) - F104、英霊の声、朱雀家の滅亡。著者ノートにかえて(二・二六事件と私(抄)、後記(朱雀家の滅亡)) 『英霊の声』(1990年10月4日) - 英霊の声、F104、朱雀家の滅亡、「道義的革命」の論理――磯部一等主計の遺稿について、二・二六事件と私(抄)、後記(朱雀家の滅亡)。解説:富岡幸一郎 『文豪ミステリ傑作選 三島由紀夫集』(1998年8月4日) - サーカス、毒薬の社会的効用について、果実、美神、花火、博覧会、復讐、水音、月澹荘綺譚、孔雀、朝の純愛、中世に於ける一殺人常習者の遺せる哲学的日記の抜萃。編集・解題:井上明久改題新版『復讐 三島由紀夫×ミステリ』(2022年5月9日) 『英霊の聲 オリジナル版』(2005年10月20日) - 1966年6月刊行の単行本と同一内容。解説:藤田三男 『サド侯爵夫人/朱雀家の滅亡』(2005年12月10日) - 序・サド侯爵の真の顔(澁澤龍彦)、サド侯爵夫人、跋(三島)、朱雀家の滅亡、後記(三島)。解説:藤田三男 『源泉の感情』(2006年2月20日) - 1970年10月刊行の単行本から6編削除、1編追加。小林秀雄、舟橋聖一、安部公房、野坂昭如、武田泰淳らとの対談14編。解説:藤田三男
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