[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

忌避とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 言葉 > 関係 > 忌避 > 忌避の意味・解説 

忌避

読み方:きひ

忌避(きひ)とは、特定の事物状況避け行動心理的反応を指す言葉である。生物が危険や不快な環境から身を守るために自然に行う行動であり、人間だけでなく、動物昆虫にも見られる現象である。例えば、昆虫が光や特定の化学物質避け行動人間不快な音や匂いから遠ざかる行動などがこれに該当するまた、心理学的な観点からは、不快な感情思い出避け心理的な反応も忌避と表現されることがある

き‐ひ【忌避】

読み方:きひ

[名](スル)

きらって避けること。「徴兵を—する」

訴訟事件に関して裁判官裁判所書記官不公正なことをされるおそれのある場合に、当事者申し立てにより、その者を事件職務執行から排除すること。また、そのための申し立てをすること。→回避除斥

「忌避」に似た言葉

忌避

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/24 03:33 UTC 版)

忌避(きひ)とは、除斥事由には該当しないが、手続の公正さを失わせるおそれのある者を、申立てに基づいてその手続に関する職務執行から排除することを指す。

典型的な例は裁判における裁判官の忌避であるが、裁判官以外にも、裁判所書記官鑑定人通訳人仲裁人審判官などについても忌避の規定がある。なお、手続の適正を図るために、一定の者を職務執行から排除する類似の制度として、除斥回避がある。

裁判官の忌避

刑事訴訟における忌避

  • 刑事訴訟法第21条1項は、裁判官が職務の執行から除斥されるべきとき、又は不公平な裁判をする虞があるときは、検察官又は被告人が、忌避することができる旨規定する。
  • 刑事訴訟法第21条2項は、弁護人が、被告人のため忌避の申立をすることができる旨規定する。
  • 刑事訴訟法第24条は、訴訟を遅延させる目的のみでなされたことが明らかな忌避の申立ては、当該裁判官自身が当該申立を却下しうるとして簡易却下手続を定めている。

判例

  • 最高裁判所は1973年、刑事事件における裁判官忌避申立却下決定に対する即時抗告の決定に対する特別抗告事件の決定において、次のような意見を明らかにした[1]。この判例は、原事件が民事裁判である場合にも却下決定の根拠として引用される場合がある[2]
元来、裁判官の忌避の制度は、裁判官がその担当する事件の当事者と特別な関係にあるとか、訴訟手続外においてすでに事件につき一定の判断を形成しているとかの、当該事件の手続外の要因により、当該裁判官によつては、その事件について公平で客観性のある審判を期待することができない場合に、当該裁判官をその事件の審判から排除し、裁判の公正および信頼を確保することを目的とするものであつて、その手続内における審理の方法、態度などは、それだけでは直ちに忌避の理由となしえないものであり、これらに対しては異議上訴などの不服申立方法によつて救済を求めるべきであるといわなければならない。したがつて、訴訟手続内における審理の方法、態度に対する不服を理由とする忌避申立は、しよせん受け容れられる可能性は全くないものであつて、それによつてもたらされる結果は、訴訟の遅延と裁判権威の失墜以外にはありえず、これらのことは法曹一般に周知のことがらである。
最高裁判所第一小法廷 裁判長裁判官 下田武三、裁判官 藤林益三岸盛一岸上康夫

申立例

民事訴訟における忌避

  • 民事訴訟法第24条1項は、裁判官について裁判の公正を妨げるべき事情があるとき、当事者が、その裁判官を忌避することができる旨規定する。
  • 民事訴訟法第26条は、忌避の申立てがあったときは、その申立てについての決定が確定するまで訴訟手続を停止しなければならないと規定する。
  • 忌避の申立ては手数料を要する申立てであるので、民事訴訟規則3条のファクシミリでの提出を行うことは許されていない(裁判所に書面が受け取られたとしても、効果を発揮しない)。
  • 忌避の申立ては裁判所に対して行うものであって相手方が存在しないので、通常の訴訟書類と同様に正本副本の両方を提出する必要は無く、1枚の申立書のみを裁判所に提出すればよい(裁判所の提出先については、担当民事部でも良いし、裁判所の民事事件受付窓口などでも良い。ただし、口頭弁論期日開始前に忌避申立ての効果が発揮されることを意図する場合は(例:口頭弁論期日と連絡されていたのに法廷前掲示板に判決言渡しと記載がある場合など)、それが内線電話などによって担当民事部に伝えられる時間を必要とするため、ある程度の時間的余裕があることが望ましい。)。
  • 忌避の申立てが受理されるとすぐに訴訟手続の停止が行われるが、これはただちに効果を発揮する。期日直前に裁判官による不当な行為が明らかになったなどの事情があった場合は、収入印紙及び郵券を後で収めるとして、申立書書面1枚のみ(忌避の原因の疎明は後で理由書により提出するとしてよい(期間は民事訴訟規則10条3項より3日以内))を裁判所に提出することにより、忌避の申立てを行うことができる。また、期日の法廷等においては口頭で忌避の申立てを行うこともできる(民事訴訟規則10条2項)。
  • 忌避の申立てを却下・棄却した決定に対しては即時抗告を提起することができる。期限は決定書受領日の翌日から1週間となっている。

裁判官以外の忌避

脚注

  1. ^ 最高裁判所 1973.
  2. ^ 東京地方裁判所平成26年(モ)1207号事件等。
  3. ^ 太田修一『被告人本人の裁判官忌避申立理由』《最高裁判所裁判集 刑事 165》最高裁判所、1967年https://dl.ndl.go.jp/pid/1349111/1/287 

参考文献

関連項目

感情

法律

外交


忌避

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/18 12:59 UTC 版)

ツバキ」の記事における「忌避」の解説

花がポトリ落ち様子から、馬の世界においても落馬連想させるとして、競馬の競走馬や馬術競技馬の名前としては避けられる。特に競馬では、過去にはタマツバキの様な名馬もいるが、1969年第36回東京優駿日本ダービー)で大本命視されたタカツバキが、スタート直後落馬競走中止するというアクシデント起こして以降、ほとんど付けられることがなくなった武士は、打ち首により首が落ち様子似ていることを連想させることを理由ツバキを飾るのを好まなかった、という話もあるが、それは幕末から明治時代以降流言であり、江戸時代忌み花とされた記述見付からない1600年代初頭には多数園芸品種流行1681年には,世界で初め椿園品種解説した書物当時江戸で出版される

※この「忌避」の解説は、「ツバキ」の解説の一部です。
「忌避」を含む「ツバキ」の記事については、「ツバキ」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「忌避」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

忌避

出典:『Wiktionary』 (2021/08/21 13:52 UTC 版)

名詞

(きひ)

  1. 嫌って避けること。

関連語

動詞

活用

サ行変格活用
忌避-する

「忌避」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



忌避と同じ種類の言葉


品詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

「忌避」の関連用語

忌避のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



忌避のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
実用日本語表現辞典実用日本語表現辞典
Copyright © 2025実用日本語表現辞典 All Rights Reserved.
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
特許庁特許庁
Copyright © Japan Patent office and INPIT. All Rights Reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの忌避 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのツバキ (改訂履歴)、裁判官 (国際司法裁判所) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Text is available under Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA) and/or GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblioに掲載されている「Wiktionary日本語版(日本語カテゴリ)」の記事は、Wiktionaryの忌避 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA)もしくはGNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS