【講座】CLIP STUDIO PAINTメイキング by アカバネさん【お絵描きIRADUKAI もう一度読みたい講座特集5】
pixivにもたくさんのメイキングや描き方講座を紹介した作品がアップされていますが、みなさんは普段どんなサイトを参考にしていますか?
本日は、さまざまな作家さんによるイラストの描き方を紹介しているサイト「お絵描きIRADUKAI」より、もう一度読みたいあの講座をピックアップ!「お絵描きIRADUKAI」では、PhotoshopやSAIを始めとしたツールを使って、絵師さんがとても丁寧に描き方を解説しています。公開されてから少し時間が経っていますが、いま見ても参考にしたい講座ばかりです。初心者の方に優しいサイトなので、イラストを描く方は一度は訪れたこともあるのではないでしょうか?
第5弾は「アカバネさん」による、CLIP STUDIO PAINTを使ったイラストメイキングをご紹介します!
- アカバネ
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はじめまして。アカバネと申します。今回はCLIP STUDIO PAINT使って制作をしていきます。至らない点もあると思いますが、精一杯がんばります。何卒よろしくお願いいたします。
作業環境
PC: Windows7
ペイントツール: CLIP STUDIO PAINT PRO
タブレット: Wacom Intuos4
1.絵のイメージ決め・ラフ
その時その時に描きたいものを箇条書きで、メモ帳に下記のように書き出し、その中から使えそうな要素をまとめて構想を練っていきます。
・冬の情景(ちょうど冬だし何か冬っぽいものにしようかな…)
・ハイアングル(そういえばあんまりハイアングルの絵って描いたことないし、挑戦してみよう)
・しっとり、雰囲気系(最近元気っ子を描く機会多かったし、久しぶりに大人しめなしっとりした絵が描きたいな)
・きらきらした感じ(きらきらすき(小並感))
・洋風な建物(イギリスの町なみ描きたい)
今回はこちらのイメージのように、いつもよく個人で描いてる「もじゃ毛の女の子」が合いそうでしたので、その子の絵のシリーズ物的なイメージでラフを起こしていきます。
2.人物の描写
ラフの不透明度を下げ、4pixel前後の大きさの鉛筆ブラシで描いていきます。(キャンバスの大きさにもよりますが、3,000〜4,000あたりのpixel数だとこの大きさのブラシを使うことが多いです。)
髪の毛を描くときなどは2pxぐらいにブラシサイズを小さくし、その他の部分との差別化を図ります。
下塗り
今回は「塗りつぶしツール」を使用して、レイヤー分けをしていきます。
塗り分けの際はかならず「領域拡張の数値にチェック」を入れてください。こちらをチェックしていないと線の下の部分まで塗りつぶしがきかず、塗り残しが多くなってしまいます。
人物の着色
基本的に、塗りはこの動作を繰り返しながら各箇所を描いていきます。色味など途中で気になるところがあっても、そこまで気にしないでとりあえず塗りきってしまうことが大切です。色味は最終的な色調整で合わせていきます。
覆い焼き(発光レイヤーを線画の上に作成し、髪の毛の細い線などを描いていきます。これをすることで、かなり髪の毛の情報量が増え、細かい髪の毛の流れに見えます。)
3.背景の描写(1)
配色ラフで色を決定したらレイヤーを結合し、大まかなブロックで画面を切り取って分割します。私はラフのときの無造作なラインや偶然生まれた色、形などが好きなので、新たに描き起こさず、ラフの良さを生かしたままに描きこんでいくことが多いです。
今回は「空」「夜景」「町並み」「塔」「人物」にレイヤーを切り取りました。
空の描写・手前の搭の描写
夜景の描写
パターンブラシで街の光の点描が出来たのですが、現状のままだとただの点で、光のぽわっと光った感じが出ていません。光のラインにそって、エアブラシでレイヤーモードオーバーレイでなぞっていき、街の大通りの光の感じを表現していきます。
これで街の道の光ができました。さらに街の光っぽくするために、街の中の大広間や灯台、特殊建築物など、その街にありそうなモチーフを意識した形状の建物、光の色を描写していきます。
最後に街全体の光によるぽわっとした光を、同じくオーバーレイモードでエアブラシを大きく吹きかければ遠景の夜景の完成です。
完成版イラスト