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企業理念

基本方針(経営理念)

住友ベークライトグループの経営理念を示した「基本方針」は以下の通りです。

基本方針(経営理念)

我が社は、信用を重んじ確実を旨とし、事業を通じて社会の進運及び民生の向上に貢献することを期する。

この基本方針は、上記の住友の事業精神に沿ったものであり、その意味するところは、以下の通りです。

1. 住友に寄せられる社会からの高い信頼に応えるように社内外の信用を大切にする
2. 事業活動においては目先の利益にとらわれることなく確実な経営を行う
3. 信用を大切にし確実を旨とする事業活動を通じて、住友ベークライトグループの場合は革新的で創造的なプラスチックの研究、開発、製造、販売という事業を通じて、より良い社会・豊かな生活の向上に貢献する

私たちの行動指針

当社グループが誤りなく事業活動を行うための行動規範として、以下の「私たちの行動指針」を定めています。

私たちの行動指針 (制定:1998年1月、改正:2022年7月)

1. 私たちは、持続可能な社会の実現に貢献し、お客様が満足する製品・サービスを提供します。
2. 私たちは、法令および企業倫理に則って、公正で透明な事業活動を行います。
3. 私たちは、安全な職場環境の実現、健康の保持増進に取り組みます。
4. 私たちは、地球環境保全への取り組みを積極的に進めます。
5. 私たちは、当社グループの事業に関わる全ての人々の人権を尊重します。

住友ベークライトグループ倫理規範

当社グループの「基本方針」および「私たちの行動指針」の趣旨を踏まえ、当社グループ各社の役員および従業員が業務遂行にあたって準拠すべき具体的基準として「住友ベークライトグループ倫理規範」を定めています。

日本語版のほかに7か国語版があり、当社グループでは、入社時、毎年10月のコンプライアンス強調月間などに役員・従業員に周知しています。

「住友ベークライトグループ倫理規範」は、当社のサステナビリティ推進委員会での承認、当社の取締役会への報告を経て制定しました。今後も定期的にその内容をサステナビリティ推進委員会、取締役会で確認し、必要に応じ内容を見直す予定です。

住友ベークライトグループ倫理規範 (制定:2022年7月)

I 製品・サービスに関する責任 (+ビジネスパートナーに対する責任)

I-1 適切な品質管理

  • 私たちは、法令および社内ルールで定められた手順に従って製品の開発・生産・検査・出荷を行います。
  • 私たちは、あらかじめ定めた規格に適合しない製品は出荷しません。また、あらかじめ定めた規格に適合しない原材料は使用しません。

I-2 データ改竄・偽装の禁止

  • 私たちは、品質・性能・安全性に関する数値・データ、その他業務の過程で取得する各種の数値・データを改竄したり、これらの数値・データを取得していないのに取得したかのように偽装したりしません。

I-3 公正かつ適切な表示・表現

  • 私たちは、会社や製品・サービスに関するカタログや技術資料等から、事実認識およびお客様による正常な製品・サービスの選択を誤らせるおそれのある不適切な表示・表現を排除し、法令や公序良俗に従った公正かつ適切な表示・表現を使用します。

I-4 許認可手続等の理解・遵守

  • 私たちは、官公庁への許認可取得、届出、報告等の義務がある場合、該当する許認可、届出、報告等に関する内容・手続を充分に理解し、これらを遵守します。

I-5 問題発生時の迅速かつ適切な対応

  • 私たちは、万一、当社グループの製品・サービスの安全性に関する問題が発生した場合には、最終消費者の安全や健康を第一に考え、取引先と協力し、事故の発生や拡大を防止するためのあらゆる措置を迅速に行います。

Ⅱ 人権・職場環境に関する責任 (+ビジネスパートナーに対する責任)

Ⅱ-1 差別の禁止

  • 私たちは、性別、年齢、国籍、民族、人種、宗教、思想・信条、性的指向・性自認、障がいの有無等によるいかなる差別も行いません。また、これらの差別を容認しません。

Ⅱ-2 ハラスメント・暴力の禁止

  • 私たちは、ハラスメント(セクシュアルハラスメント、パワーハラスメント、妊娠・出産・育児休業・介護休業に関するハラスメント等)および精神的、肉体的であるかを問わず相手を傷つけるような言動を行いません。 また、これらのハラスメントや相手を傷つけるような言動を容認しません。

Ⅱ-3 児童労働・強制労働の禁止

  • 私たちは、雇用に関する各国・地域の法令を遵守します。 私たちは、所在国・地域の法令で定められた最低就業年齢に満たない者を働かせる「児童労働」、および意思に反した労働である「強制労働」は行いません。また、これらの「児童労働」「強制労働」を容認しません。

Ⅱ-4 働きやすい職場づくり

  • 私たちは、法令や就業規則に基づき、労働時間、休日・休暇等に関する適切な管理、記録を行います。
  • 私たちは、良好な労使関係の維持・向上をはかり、労使協力して快適な職場づくりに取り組みます。
  • 私たちは、各国・地域の文化・価値観を尊重するとともに、宗教上の行事や慣習等にも配慮します。
  • 私たちは、それぞれの職場において、業務の遂行・人材育成・職場風土の改善について自由闊達に意見が述べられる環境整備に努めます。
  • 私たちは、多様な働き方の実現や各種休暇制度等の活用をはかり、仕事とプライベートの両立(ワークライフバランス)を支援します。また、妊娠・出産や育児、家族の介護等が必要な従業員に対しては、各個人の状況に応じた配慮を行い、職場全体でサポートすることに努めます。
  • 私たちは、会社の施設内および就業時間中に、政治活動、宗教への勧誘、製品・サービスの勧誘活動、その他職務に関連しない活動を行いません。

Ⅱ-5 労働安全衛生管理

  • 私たちは、「安全をすべてに優先させる」という安全理念を遵守し、労働災害の防止に最善の努力を尽くします。
  • 私たちは、労働安全衛生に関する法令や、労働安全衛生管理に関する社内ルールや手順書の内容を理解し、これを遵守することで、自分自身や共に働く仲間の安全を確保します。また、私たちは、自社の従業員だけでなく、協力会社を含むすべての関係者の労働安全衛生の確保に努めます。

Ⅱ-6 プライバシー尊重、個人情報保護

  • 私たちは、個人のプライバシーを尊重するとともに個人情報保護の重要性を認識し、個人情報の取り扱いに関する法令や社内ルールに従って個人情報を適切に管理・取り扱います。

Ⅲ 社会に対する責任

Ⅲ-1 競争法(独占禁止法等)の遵守、公正・適正な取引の実施

  • 私たちは、競争法(独占禁止法等)の取引規制を遵守し、公正、透明、自由な競争を基本として事業活動に取り組みます。
  • 私たちは、製品・サービスの価格、数量、シェア、販売先等の販売条件に関して、競合先と自由競争に影響を与えるおそれのある合意や情報交換を決して行いません。
  • 私たちは、原則として競合他社とは接触しません。業界団体の参加、製造委託やライセンスの検討等の競合他社と接触する正当な目的がある場合も、当該競合他社との接触は必要最低限とし、本来の目的以外の情報交換は行いません。その場合、日時、相手方、会話の内容等を記録します。さらに、競合他社との面談に関する社内ルール・手続がある場合はそのルールに従います。
  • 私たちは、法令で例外的に許容された場合を除き、販売店等に対して再販売価格の維持を要求しません。
  • 私たちは、優越的な地位を濫用して取引先に不当な要求をしません。
  • 私たちは、下請法を遵守し、下請事業者に対し下請代金の支払い遅延等の不当な行為を行いません。

Ⅲ-2 贈収賄の禁止 / 贈答・接待の授受の制限

  • 私たちは、公務員、国営企業の役職員、政治家等(以下、「公務員等」とする)に対して、自らまたは代理店等の第三者を通じて、贈賄行為および営業上の不正な利益を得ることを目的とした金銭その他の利益の供与を行いません。 私たちは、公務員等から賄賂の要求を受けても毅然とした態度で断ります。
  • 私たちは、取引先へ贈答や接待を行う場合に、商慣習上の一般的儀礼の範囲を超えた高価なものとならないようにします。
  • 私たちは、取引先に対し金銭その他の利益の供与を自ら要求しません。
  • 私たちは、取引先より贈答を受け、または接待の申し出があった場合で、その贈答や接待の内容が商慣習上の一般的儀礼の範囲を超える場合は辞退します。
  • 私たちは、寄付や政治献金を行う場合、贈賄や政治・行政との癒着と誤解されないようにするため、法令および社内ルールで定められた手続に従って行います。

Ⅲ-3 輸出入関連法令の遵守

  • 私たちは、輸出した貨物や提供した技術が大量破壊兵器や通常兵器の開発や製造に利用されて国際的な平和・安全を脅かす事態や行為につながることがないよう、安全保障貿易管理に関連する法令およびこれに基づく社内ルールに従います。特に、規制品目リストに掲載されているか否か、法令上懸念のある仕向地、需要者、用途として指定されているか否かについて十分注意します。
  • 私たちは、輸出入申告に際しては当該国の関税法等の法令を遵守し、虚偽申告のない適切な輸出入手続を行います。
  • 私たちは、仕向地の法令に従い製品への原産国表示を適切に行います。

Ⅲ-4 マネーロンダリング・テロ資金供与規制遵守、反社会的勢力との関係遮断

  • 私たちは、マネーロンダリング(犯罪等で得た不正資金の浄化)およびテロ資金供与を規制する各国・地域の法令を遵守します。私たちは、取引を行う過程でマネーロンダリングやテロ資金供与に当社グループが利用されることがないように十分注意します。
  • 私たちは、暴力団等の反社会的勢力からの不当な要求には絶対に応じません。また、反社会的勢力を絶対に利用しません。私たちは、取引を行う過程で反社会的勢力に当社グループが利用されることがないように十分注意します。

Ⅲ-5 適正な会計処理、取引記録の保持

  • 私たちは、業務上の記録を事実に基づき正確に作成・報告・保存します。私たちは、経費請求を正確な記録と報告に基づき行います。
  • 私たちは、内部監査および社外の会計監査・税務調査等に対して誠実に対応し、正確な情報提供に努めます。

Ⅲ-6 適時適切な情報開示

  • 私たちは、決算や企業業績に影響を及ぼすような重要な情報を、法令および社内ルールに従い、適時、適切かつ正確に開示します。

Ⅲ-7 インサイダー取引の防止

  • 私たちは、自社または他社の株価等に重要な影響を与える可能性のある未公表の情報(インサイダー情報)を知り得た時から、当該インサイダー情報の正式な公表がなされるまでの間、自社または当該他社の株式等の売買(インサイダー取引)を自身または他者(自身の親族や友人等)を介して行いません。また、自社または他社のインサイダー情報は、業務に知る必要のある者以外に伝えません。

Ⅳ 会社資産に対する責任

Ⅳ-1 競業行為や利益相反取引の制限

  • 私たちは、業務の遂行において、当社グループの最善の利益のために行動や意思決定をするよう努めます。私たちは、業務の遂行において、当社グループの利益よりも自身、自身の親族や友人の利益を優先させる競合行為や利益相反取引を行いません。
  • 私たちは、所定の事前承認手続を経ずに、競業行為や利益相反取引(以下に典型例を示しますがこれに限りません)を行いません。
    競業行為の例:
    ・当社グループの競合他社または取引先の役員、従業員、コンサルタントとなること
  • 利益相反取引の例:
    ・自身、自身の親族や友人が、直接または間接に所有・経営している取引先に当社グループの仕事を与えること
    ・私たちは、取引先との取引条件を優遇したり、不当に価格を上げたりしてキックバックを受け取りません。

Ⅳ-2 会社資産の流用禁止

  • 私たちは、有形・無形を問わず、会社の資産(現預金・有価証券・金券・製品や原材料・自動車・事務機器・情報機器・備品等)を私的に利用したり、不正に利用したりしません。

Ⅴ情報管理に関する責任 (+ビジネスパートナーに対する責任)

Ⅴ-1 機密情報管理と情報セキュリティ

  • 私たちは、自社の機密情報も他者から開示を受けた機密情報も、その権利と価値を十分に尊重します。
  • 私たちは、自社の機密情報を他者に開示する場合には所定の手続を経て、秘密保持契約を締結する等の適切な機密保護の措置を講じてから開示します。
  • 私たちは、他者が権利を有する機密情報を、自社の業務上取得する必要がある場合のみ、商習慣に照らして公正かつ適切な方法で取得することとし、不正な手段によっては取得しません。
  • 私たちは、機密情報の漏洩や不正使用により、自社や他者に損害を与えないように、法令や社内ルールを遵守して適切な管理・取り扱いを行います。
  • 私たちは、高度化、巧妙化するサイバー攻撃に注意を払い、サイバー攻撃や誤使用等による情報漏洩が起きないよう情報機器の適切な利用に努めます。

Ⅴ-2 知的財産・ブランドの保護

  • 私たちは、業務上生み出した知的財産を当社グループの貴重な経営資源として認識し、契約や社内ルールに基づいて知的財産の権利化推進や権利化前の発明・ノウハウ等の内容に関する秘密保持等を適切に行います。
  • 私たちは、当社グループの保有する社名(商号)および当社グループの製品の呼称(商標)等を、法令および社内ルールに従って適切に使用するとともに、これらの第三者による不正使用の排除に努めます。
  • 私たちは、他者の知的財産権への権利侵害を未然に防止し、円滑な事業推進を図るため、新製品・新技術の研究・開発・設計・生産・販売等において、他者の知的財産権を事前に調査し、疑義がある場合には対策を施します。
  • 私たちは、市販のソフトウェアを使用許諾契約の条件に違反して複製したり、インストールしたり、使用したりしません。第三者の著作物(本、雑誌、WEBサイトの文章、図、写真等)を不正に使用しません。

住友ベークライトグループ倫理規範ハンドブック

住友ベークライトグループ倫理規範の内容を、4コマ漫画を加えた見やすいハンドブック形式にしたものです。

住友の事業精神

住友ベークライトのルーツは、約400年の歴史をもつ住友家の事業にあります。

「住友の事業精神」とは、住友家初代の住友政友(1585-1652)が商売上の心得を簡潔に説いた「 文殊院旨意書 もんじゅいんしいがき 」という書状をもとに、住友の先人たちが何代にもわたって磨き続けてきたもので、その核心部分はさらに下記の「営業の要旨」に次のような言葉で表現されています。

営業の要旨

第一条  我が住友の営業は信用を重んじ確実を旨とし、もってその 鞏固隆盛 きょうこりゅうせい を期すべし。
第二条  我が住友の営業は時勢の変遷、理財の得失を計り、 弛張興廃 しちょうこうはい することあるべしといえども、いやしくも浮利にはしり軽進すべからず。
(住友合資会社の社則「営業の要旨」(1928年))

第一条では、何よりも信用を重んじること、第二条では社会の変化に素早く的確に対応しながら利潤を追求し、常に事業の刷新を図るという進取の精神を示し、その上で、目先の利益を追うような軽率な行動を戒めています。

住友ベークライトグループの「基本方針(経営理念)」である「我が社は、信用を重んじ確実を旨とし、事業を通じて社会の進運および民生の向上に貢献することを期する。」も、上記の住友の事業精神が原点になっております。