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豪雨で球磨川支流氾濫「適切な堤防整備せず」 死亡男性の兄が熊本県など提訴

九州を中心に甚大な被害をもたらした令和2年7月の豪雨で、熊本県人吉市の男性=当時(62)=が氾濫した川に流され死亡したのは、適切な堤防整備をせず避難情報を伝えなかったためだとして、兄が16日、県と市に計約2900万円の損害賠償を求め熊本地裁に提訴した。

訴状などによると、2年7月4日、球磨川の支流御溝川が氾濫し、男性のアパートに流れ込んだ。市は「球磨川が氾濫する」との理由で市全域の避難指示を防災無線で1回放送しただけで、住民は支流の氾濫まで想定できなかったとしている。

御溝川の氾濫は、県が適切に整備をしなかった他の支流が氾濫し流れ込んだのが一因としている。2年7月豪雨で、熊本県では球磨川流域などで関連死を含め67人が犠牲になった。

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