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Solution

畜産業界のDXソリューション
ライブモニタリングシステム開発

NiLIMo

開発事例

培った撮影・映像技術を活かした
畜産業界のDXソリューション

ニコングループは映像を使った
新規ビジネス創出に取り組んでいます。
私たちはITエンジニアとして
ソリューション開発に携っています。

Summary

製品概要

牛の分娩の兆候をAIで検知、
畜産業界のDXを推進

ニコングループはグループ会社のニコンソリューションズから家畜のライブストックモニタリングNiLIMoの販売を開始しました。NiLIMoは、牛房内に設置したカメラにより常時母牛をモニタリングし、分娩の兆候を検知するソリューションです。データはインターネットを通じて専用アプリに送信、生産者に通知されます。これまで昼夜を問わず人が行っていた母牛の見守りの負荷を大幅に軽減し、畜産農家に貢献します。

牛の分娩時の特徴的な行動、現時点で「NiLIMo」が検出できる範囲を着色

ITのプロフェッショナルとして
ソリューション開発に参画

近年、ニコングループは映像を使った新規ビジネス創出を目的とするプロジェクトを複数立ち上げています。NiLIMoはそのプロジェクトから生まれ、事業化されました。
私たちはITエンジニアとしてNiLIMoの立ち上げに携わりました。初めて関わる業界、全く知識のない牛の出産、牛房という特殊な機器設置環境など様々な障害を乗り越えソリューションとして形にしました。

牛舎から生産者までのITアーキテクチャをデザイン・実装

Member

代表メンバーによる開発秘話

マネージャー
S.M.
デジタルメディア事業本部

入社後、主に画像関連のソフトウェア開発に携わる。2020年、デジタルメディア事業本部 第一開発部長に就き、「NiLIMo」の前身となるプロトタイプの開発を担当。現在は同事業部の本部長補佐を務め、マネージャーという立場でプロジェクトを統括する。

リーダー
J.S.
デジタルメディア事業本部 第一開発部

入社後、画像および映像分野のソフトウェア開発で経験を積む。2021年、現部署に異動。「NiLIMo」プロジェクトのリーダーを務める。

メンバー
A.G.
デジタルメディア事業本部 第一開発部

学生時代は情報科学を専攻。入社後、現部署に配属。入社1年目から「NiLIMo」プロジェクトに参加する。

Interview

マネージャーインタビュー

Point01

大きな比重を占めるソフトウェア開発。
ニコンのパートナーとしてプロジェクトを牽引する。

NiLIMoの開発は、ニコンから監視カメラとデータサーバー、スマホアプリを連携させたシステムの試作を依頼されたことが発端となっています。そこから試行錯誤を重ね、ひとつの応用例として生まれたのが、牛の分娩を見守るライブモニタリングソリューション、NiLIMoです。
私は試作の段階から開発に携わり、今回のプロジェクトではソフトウェア開発全体を統括するマネージャーを務めています。

プロジェクトではソフトウェア開発が大きな比重を占めるため、ニコンシステムのメンバーが主体的に開発に関わっています。役割分担としては、製品企画やビジネス面、アルゴリズムの要素開発をニコン、要件定義や設計、実装、テストといった一連のソフトウェア開発をニコンシステムが担当しています。時には企画にまで踏み込んだ提案を行うなど、ニコンのパートナーとしてプロジェクトに携わっています。

Point02

ソフトウェア開発のスペシャリストとして、
総合力でニコングループに貢献。

NiLIMoの開発は、先進かつ多様なソフトウェア技術が用いられており、ニコンシステムはこれらのソリューションをワンストップで提供しています。AIシステムやスマホアプリなど、プロジェクトチームとして初めてトライする領域もありましたが、社内にいる各分野のスペシャリストと協力し、総合力で課題を解決しました。

第一次産業である畜産に関わることは、ニコンとして初の試みであり、ましてや相手は生きものです。そのため、開発では仕様が大きく変更されることもありました。それでも粘り強く対応できたのは、長年にわたって培ってきたニコンとの信頼関係と、当社ならではの総合力があったからです。チャレンジングなプロジェクトですが、メンバーや快く協力してくれる他部署のエンジニアの誰もが士気高く取り組んでいます。

NiLIMoのプロジェクトは、現在も進行中です。今後は新しい機能の追加や改善に加え、他の畜産分野への応用などを検討していきます。ソフトウェア開発のスペシャリストとして、ニコングループの新しいチャレンジに貢献していきます。

代表メンバートーク

Cross Talk

「NiLIMo」は、規模的にも技術的にもチャレンジングなプロジェクト。
エンジニアとしての好奇心が止まらない。

NiLIMoのプロジェクトは、ひと言にソフトウェア開発といっても、スマホアプリからAI演算システム、さらにはクラウドまで多岐にわたっています。

ニコンシステムの主な開発メンバーは約10名。そのプロジェクトリーダーを担うのがJ.S.さんです。私はマネージャーとして、プロジェクト全体の運営に携わっています。

今回の開発では、私とS.M.さんはプレイングマネージャー的な立場で開発にも直接関わっていますね。

はい。開発規模が大きいだけでなく、技術的にもチャレンジングなプロジェクトなので、「やりたい!」と、エンジニアとしての好奇心がふつふつと湧きました。

ところで、A.G.さんは入社1年目にNiLIMoのプロジェクトメンバーとなりましたが、プロジェクトへの参画が決まった時の心境はどうでしたか。

私は入社後の配属面談で、AIなどを用いたソリューションの開発を希望しました。まさにその通りの配属となり、嬉しく思いました。具体的にプロジェクトの話を聞いた時は「牛!?」と驚きました。

牛はびっくりするよね(笑)。そういう想いがあったのなら、やりがいも大きかったのでは?

そうですね。また、動画などで畜産現場の様子を見て、自分たちが開発したシステムが社会に貢献しているのだと実感し、よりやりがいを感じました。

ものづくりにおけるソフトウェアの役割が年々高まっている。
その意味でも、ニコンシステムにとって象徴的なプロジェクト。

リーダーとして気を配ったのは、最初のプロジェクトの立ち上げと、リリース前の最終チェックの時期ですね。様々なシステムが複合する開発だったため、メンバー間の連携が円滑になるようにプロジェクトを運営してきました。

NiLIMoの開発は、ソフトウェアが占める役割がとても大きいです。ニコンとしても、当社が主体となって開発を進めてほしいという期待があったように感じています。その期待に応えるために、マネージャーとしては、各メンバーがイニシアティブをとって開発に取り組める環境づくりを意識しました。

実際、ニコンとのコミュニケーションも非常にスムーズです。毎週の定例ミーティングに加えて、いつでもビジネスチャットなどで相談し合える関係にあります。

若手のA.G.さんはプロジェクトを通じてどんなことを学んでいますか?

入社1年目から設計・実装・テストというソフトウェア開発の一連のプロセスを担当し、大変なこともありましたが、大きく成長できたと感じています。OJTのトレーナーでもあるJ.S.さんをはじめ、先輩たちにはいつも親身にサポートいただいています。

私自身、リーダーとしてはもちろんですが、エンジニアとしてもクラウドの開発に初めて携わるなど新しい経験もありました。メンバーの誰もが感じていることだと思いますが、未知の領域に挑んでいくワクワク感のあるプロジェクトですよね。

昔だと、ニコングループの製品開発における当社のポジションは、ハードウェアに新たな機能を付加するような役割が主だったと思います。しかし、IT技術の進展とともに製品におけるソフトウェアの比重は年々高まり、私たちがイニシアティブをとって開発に取り組むシーンが増えています。その意味でも、NiLIMoは、ニコンシステムの未来を象徴するようなプロジェクトだと感じています。