【150秒の青春】堺MARINEの大冒険~タイ遠征で優勝、悲願の日本一へ弾み

堺チアリーディングクラブMARINEが、最高の経験を積んだ。初の海外遠征で国際試合・タイランドオープンに出場。自由演技競技(12-15歳部門)で優勝を飾った。年明けの全日本中学選手権(1月25~26日)で日本一を目指すチームの「今」を追いました。

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微笑みの国で得た経験

寒さが増してきた日本から常夏のタイへ。

関西国際空港から出発したのは11月22日の夜。

堺MARINEの挑戦-。

それは、海外では初の国際試合で結果を出すとともに、日本では得られない経験を積むこと。

16人のメンバーのほとんどが、日本を出ることすら初めてだった。

マットの上だけでなく、慣れない環境や食事。

“ほほ笑みの国”とも呼ばれるタイで、何を得ることができたのだろう。

帰国してすぐ、堺市にある練習場を訪ねた。

キャプテンの高松咲太朗(中3)は、こう振り返ってくれた。

「日本なら『頑張れ~』という声援ですけど、海外ではお祭りみたいな雰囲気でした。『キャー』っていう、叫んでいるような声がずっと響いていました。そんな中で、みんながいつもよりいい表情でやることができた」

副キャプテンの老松和香(中3)も、大きな刺激を受けて帰ってきた。

「(会場に)入った瞬間の空気感が日本とは全然違っていてビックリしました。海外でしか得ることができない体験をさせてもらった」

ノーミスの演技ではなかった。

ミスをしても、最後まで笑顔でやり通すことの大切さを学んだ。

この経験はきっと、悲願の日本一を目指す1月の全日本中学選手権に生きるだろう。

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編集委員

益子浩一Koichi Mashiko

Ibaraki

茨城県日立市生まれ。京都産業大から2000年大阪本社に入社。
3年間の整理部(内勤)生活を経て2003年にプロ野球阪神タイガース担当。記者1年目で星野阪神の18年ぶりリーグ制覇の現場に居合わせた。
2004年からサッカーとラグビーを担当。サッカーの日本代表担当として本田圭佑、香川真司、大久保嘉人らを長く追いかけ、W杯は2010年南アフリカ大会、2014年ブラジル大会、ラグビーW杯はカーワンジャパンの2011年ニュージーランド大会を現地で取材。2017年からゴルフ担当で渋野日向子、河本結と力(りき)の姉弟はアマチュアの頃から取材した。2019年末から報道部デスク。
大久保嘉人氏の自伝「情熱を貫く」(朝日新聞出版)を編集協力、著書に「伏見工業伝説」(文芸春秋)がある。