資産家と結婚すると、離婚のときにも得をするのかを考えてみましょう。ここでは、高所得者の夫が浮気相手と結婚したがり、専業主婦の妻に離婚を迫っていると仮定します。(『お金を殖やす、貯める、今日からはじめる節約テク』新美昌也)
プロフィール:新美昌也(にいみ まさや)
CFP/1級FP技能士。2004年よりフリーで活躍。民間の介護保険に詳しいFPとして、新聞や雑誌などの取材に多数協力している。ライフプランに基づいたマネーアドバイスも好評。
夫の浮気が原因で、高所得者の夫と専業主婦の妻が離婚するケース
離婚のお得度は「期間」と「タイミング」で決まる
先日、高学歴の芸能人(女性)とカリスマ経営者(男性)との結婚が報道されました。婚外子騒動まで報道され、お相手の男性は私人であるのに、芸能人の夫ということで、プライベートも暴露されて大変です。
さて、資産家と結婚すると離婚のときに得をするのか、考えてみたいと思います。
ここでは、話を単純化するために、夫が高所得者、妻が専業主婦、夫が浮気相手と結婚したいため、妻に離婚を迫っていると仮定します。
この場合、金銭的に妻が夫に請求できるのは、慰謝料、財産分与、婚姻費用、養育費、年金分割です。
慰謝料:精神的苦痛に対する損害賠償。100万円~200万円程度が相場
財産分与:婚姻中に形成された共有財産の清算
婚姻費用:別居中の生活費
養育費:子供が親から自立するまで養育してもらうための費用
年金分割:婚姻期間中の厚生年金記録(標準報酬月額・標準賞与額)の分割制度。実際に分割された年金を受け取るのは原則65歳から
さて、資産家と結婚した場合、結婚の時点で資産が数億円あっても、財産分与の対象となるのは、婚姻中に形成された財産なので、婚姻期間が短いと財産分与はほとんど期待できません。
一方、婚姻費用(コンピ)は、離婚が決まるまで支払われますので、夫が高所得者であれば、離婚を長引かせたほうが得と言えます。
『お金を殖やす、貯める、今日からはじめる節約テク』(2017年5月30日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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