小中学生の男子＆女子14人で構成されるボーカル＆ダンスカンパニー・PG（ピージー）が、2ndシングル「KANEMOCHI!」、3rdシングル「VERSION OF ME」、4thシングル「AROUND THE WORLD」と立て続けにリリースする。2024年夏、TikTokで「夏休みの自由研究をバズらせたい小中学生集団」として狐のお面＆制服によるパフォーマンスが話題を呼んだ彼ら・彼女らは、現在は「春休みにライブを目指す小中学生集団」として3月に行われるリリースイベントに向けて邁進中。デビューからたちまち世界のフォロワーを掴んでいるその魅力を探ってみた。

夏休みに突如大バズり、HIKAKINも絶賛した小中学生集団

　PGは最年少が小学4年生、最年長が中学2年生までの14人の男子＆女子が、全国各地から集まったボーカル＆ダンスカンパニー。昨年7月、TikTokで話題沸騰となったアカウント「夏休みの自由研究をバズらせたい小中学生集団」がその前身で、昨年11月にはアッパーなダンスチューン「WA・BI・SA・BI」でデビューを果たしている。

　同曲がTikTokで公開されると、あっという間に総再生数1億回、いいね300万を突破。YouTubeでもHIKAKINが「才能の塊や」とコメントしたことから、再生数も伸び盛りだ。

　デビューからたちまち人気となった背景に、前述のTikTokでのバズがあったことは言うまでもない。同アカウントでは小中学生の子どもたちが夏休み期間を生かして、制服姿に狐の仮面というスタイルでトレンド曲のダンス投稿を毎日のように投稿。小中学生とは思えないパフォーマンスのスキルの高さに注目が集まり、TOBE代表の滝沢秀明がコメントを寄せたこともあった。

　中でもTikTokで「日本一有名な背中」として140万フォロワーを持つダンサー・ginjiroとのコラボ動画は1500万回再生と大バズり。その後、アカウントを「30日後に仮面を外す小中学生集団」に変更すると、素顔への期待からフォロワーも倍々増。4人ずつテンポよく顔出しした動画では、「ビジュ優勝！」「予想を超えてきたわ」「こんな同級生いるクラスに生まれたかった」といったコメントが殺到し、本格デビューへの勢いをつけた。

TikTokからヒット続々の今、PGにしかない魅力とは？

　TikTokからヒットが生まれる流れは、近年ますます加速している。中でもこっちのけんと「はいよろこんで」や、ROSE & Bruno Mars「APT」、Creepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」など、クセになる歌メロ＆ダンスとTikTokの親和性は高い。

　また日本の学生文化である制服と一糸乱れないダンスとの相性はよく、近年も新しい学校のリーダーズやアバンギャルディなど、制服を衣装にしたダンスグループが世界を席巻している。

　PGが前述の要素を備えつつも、いずれのグループとも違うのは、メンバー全員がローティーンであること。この世代ならではの伸びやかなハイトーンボイスのキラキラ感は大人のシンガーにはない魅力だ。

　古くはマイケル・ジャクソンが在籍したジャクソン5や、三浦大知が在籍したFolder5、安室奈美恵が在籍したSUPER MONKEY'S、最近ではFoorinなどもその系譜に含まれるだろうか。ローティーンならではのポジティブなパワーに溢れたキッズグループは、あらゆる時代でリスナーを魅了してきた。

　ファン層もメンバーに憧れる同世代はもちろん、親世代までと幅広いのもキッズグループの特徴だ。PGに対しても、「自分の子と同い年は無条件に推せる」「スキルすごいのに、好きなお菓子がうちの子と一緒だったりするギャップが可愛い」といったコメントから、Z世代のママ層のフォロワーも多く掴んでいることが窺える。

「必ず推しが見つかる」と言われる、多彩な構成で魅せる男女14人

　PGの最年少メンバーは、カルビー『ポテトチップス コンソメパンチ』のCMや、NHK朝ドラ『おむすび』に出演経験もある林田茶愛美（CHAAMi）。その他にも「ビジュアルも声もダンスも最高、年下を初めて推した」とお姉様方をどよめかせている熊本の小学生男子KARENなど、ビジュアルもキャラクターも才能と個性に溢れた14 人が結集している。流行に敏感なインフルエンサーであるねおに「あなたの推しが必ず見つかる」とラジオで絶賛されていたのも納得だ。

　デビュー曲「WA・BI・SA・BI」は全員参加曲だが、2ndシングル「KANEMOCHI!」は男子メンバー7人によるヒップホップ、3rdシングル「VERSION OF ME」は女子メンバー7人によるミディアムチューンと、楽曲によって多彩な構成で魅せられるのもPGの強みだ。

世界のクリエイティブチームが結集

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  2ndシングル「KANEMOCHI!」

　「KANEMOCHI!」は、Bruno Mars「24K Magic」などを手掛けるスーパープロデューサーチームのThe Stereotypesが制作。重厚でグルーヴ感あふれるトラックに「金持ち 金持ち 金持ちなりたい」という超ド直球なフックと男子7人によるマイクリレーが抜群な中毒性を生んでいる。

　そのほかの楽曲やMVにも、グローバルヒットを手掛けるクリエイティブチームが結集しており、海外のフォロワーも増えている。中でも中国では大人気で「純粋に元気で健全な感じがして好感が持てる」「デジモンの世界から飛び出してきたみたい！」といったコメントからも、“日本のローティーンアーティスト”として支持されているようだ。

　ローティーンという時期は、アーティストの人生でもほんの一瞬だ。だからこそこの貴重な時期を詰め込んだ楽曲はエバーグリーンな魅力を放ち、時代を超えて聞き継がれる名曲も多く生まれている。

　現在はTikTokアカウントを「春休みにライブを目指す小中学生集団」として、春休みのリリースイベントに向けて活動中だ。3月23日大阪もりのみやキューズモールからスタートし、愛知（ららぽーと名古屋）と福岡（キャナルシティ博多）をまわり、4月5日に東京（有明ガーデン）でファイナルを迎える。商業施設でのフリーライブということで、彼らの初の自主イベントへの期待が高まっている。さらに、その先には「夏休み」も控える。今まさに成長著しい彼ら・彼女らのキラメキを見逃したくないところだ。

（文：児玉澄子）

INFORMATION

1stシングル「WA・BI・SA・BI」
2024.11.11リリース
2ndシングル「KANEMOCHI!」
2025.1.31リリース
3rdシングル「VERSION OF ME」
2025.3.8リリース
4thシングル「AROUND THE WORLD」
2025.3.22リリース

【イベント日程/会場】
2025年3月23日（日）：TOWER RECORDS mini もりのみやキューズモールBASE 1F BASEパーク（大阪府）
2025年3月30日（日）：ららぽーと名古屋みなとアクルス屋外イベントスペース「デカゴン」（愛知県）
2025年3月31日（月）：キャナルシティ博多 B1F サンプラザステージ（福岡県）
2025年4月5日（土）：有明ガーデン みんなのテラス（東京都）

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