阪神・淡路大震災の直後、被災地の状況を調べる気象庁の職員(気象庁提供)

壊れたまち、灰色の被災地を歩く

 阪神・淡路大震災が発生した1995年1月17日、神戸市中央区の山の手にあった神戸海洋気象台では3人の職員が宿直に当たっていた。その一人、春海孝さん(64)は現在、京都地方気象台で地域防災官として勤務している。

 当時の震度は0~7の8段階で、震度計で観測できるのは震度6まで。震度7は現地調査で確定することになっていた。そのため、発生直後の神戸や洲本は震度6と発表されている。