三菱UFJ銀行の元行員が「支店を異動する前に盗んだ現金を戻すため金塊に手をつけた」と話していることが分かりました。
三菱UFJ銀行・元行員の今村由香理容疑者(46)は2024年9月、銀行の貸金庫から客2人の金塊約20kg、時価総額2億6000万円相当を盗んだ疑いで送検されました。
今村容疑者は犯行の翌月、別の支店に異動することが決まっており、警視庁の調べに対し、「異動前に盗んだ現金を戻すため、金塊を使えば大きな現金を作れると思った」などと話していることが分かりました。
今村容疑者は貸金庫から17億円以上の金品を盗んだとみられ、主に営業時間外に盗み、業務中は自分の机の引き出しなどに金塊を入れ、鍵をかけて保管していたということです。
一方、今回の事件を受け、三菱UFJ銀行は責任を明確にするため、半沢淳一頭取の報酬について、月額の30%を3カ月分減額する処分を正式に発表しました。
このほか、堀直樹会長ら担当役員に対しても報酬を減額する処分を決定しています。
また、金融庁から16日までに報告を求められていた再発防止策については、貸金庫がある部屋の出入り口に加え、部屋の中にも防犯カメラを設置するなどの対策を講じるとしています。