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「良いアイデアはないでしょうか」

もう単刀直入にこれを言われて(メッセージに入ってて)びっくりしたのでこれだけ書きます

Don’t you have any good idea?

(なんかアイデアないんですか?!【詰問調】)

日本語はわりと否定文が普通の意味として通るけど、欧米語は可能な限りストレートに、否定せずに、文章を作る方が意味が通ります。これを僕に書いた人は多分全くそういう意図はなかったのだとは思いますが、これは否定文を使う事によって完全にネタ切れの漫画家にネタを出せと詰問してるかのような文章になっています。

単純に「なにか良いアイデアはないでしょうか?」と聞きたい場合は否定文をやめて「なにか良いアイデアはありますか?」と聞きましょう

Do you have any good ideas (to fix/workaround/etc this)?

これでけんか腰ではなくなりました。

「苦しめられた」の言い回し

本日、以下のような文章を読んだ

> I was suffered from ~

~の部分には遭遇した諸問題について書いてあったので、この文章は「苦しめられた」と言いたいのだと推察できた。ただ、残念な事に、be suffered というのは多分現在ではほとんど使わないし、意味が若干違ってくると思う(詳しくは検索してきて!)

sufferと言う言葉は「苦しむ・被る」という意味なので、受け身にすれば「苦し『められる』」という意味になるのではないか、というつもりだったのはないかと推察するが、sufferはすでに受け身の意味なので、I sufferですでに何かに苦しめられているのであり、これをさらに受け身にする必要はない。

> I had to suffer from having to deal with spaghetti code

とかなら、「スパゲッティコードに立ち向かわなくてはいけなかった(立ち向かわざるを得ず、苦しむこととなった)」という感じになる。

受動態はあくまで一般的なルールであって、全ての動詞や状況で使えるわけではないので、ケースバイケースで考えると良いと思う。

Decreaseって動詞だけじゃないの?

ちらっと聞こえてきた会話から。

“decrease”という言葉が出てくる文章を読んでいる際、動詞だと思って覚えていたので名詞として出現した時に戸惑った、という話。 

以下、どちらとも「日本での売上が10%落ちた」という意味。二つ目はdecreaseが名詞として使われている。

The sales in Japan decreased by 10%.

The decrease in sales in Japan was 10%.

これ自体はただのルールなので覚えるしか無いわけだけど、今回引っかかったのは「動詞として覚えていたから名詞として登場した際に混乱する」という事。

複数の言語を操る際に一番大事だと筆者が思っている点は言葉を理解するという事は「イメージを共有する」ことです。使われている語句の意味や順番を解析する事ばかりに集中していると理解に時間がかかるし、本題である文章や語られている内容そのものを楽しく理解できない。


ではどうするか。我々は折角日本語・漢字という表語文字を持った文化とともに生きているので、できるところではなるたけ外国語の単語は「イメージ」で覚えるとよいと思う。そうした上で、名詞なのか、動詞なのかは敢えて「読み飛ばす」。

今回最初にあがった”decrease”という言葉は「減る」「減少」という意味だ。と言うことは覚えるべきは「減」という漢字のイメージであり、”decrease”という言葉を見つけた時に頭の辞書から引き出してくるのはこの一文字だけでいい。それが「減る」なのか「減少」なのか気にするのは文章全体の意味がこんがらがった時だけでよくて、あなたは「何かが減っている、減った」というイメージだけを頭に入れて文章の続きを捉えればいい。

実際、日本語であなたが文章を斜め読みする際にはほとんどの語句が動詞かどうかだなんて考えていないはずだ。「減る」なのか「減少が見られる」なのかは「減る」という行為のイメージを持った上で他のコンテキストと結びつけることによって、詳細が補完されていく。

これはあくまで文章を理解するための考え方であって、文章を書くときはまた別の話。読んだり聞く時は動詞だ名詞だはまず忘れて、イメージを覚えるほうがいい。それがどう文章の中で機能するかは全体の意味がわからなかった時に戻ってくる、くらいのスピードでやったほうが新しい言語を覚える時には楽しいと思うのです。

Staff の複数系

(追記:複数形を複数系と書いてしまったのを直したのですが、タイトルを変えるとURLも変わりそうなのでタイトルだけは残してあります)

「英語は難しすぎる!」と言われる理由の一つが複数形の処理です。英語はKnifeの複数形がknifesではなくknivesであったり、cactusはcactiであったりと、様々な歴史的な理由により複数形の記述が変化してしまう言語なのでこのあたりはもう暗記するしかありません。


そこでお題に戻ります。筆者はカンファレンス運営などのイベント系の裏方をよくやっているため他のイベントも含めよく確認しているのですが、「運営の皆様」という紹介ページで「staffs」という記述をよくみかけます。

ですが、残念ながらstaffは一人でも複数人でもstaffなのです。

これはstaffという単語がすでに集合体を表しているからです。集合体の中身が増えても全体は変わらないので表記は変わらないのです。ただし、「あちらの運営とこちらの運営を統合する」というようにスタッフの集合体そのものがそもそも複数ある場合は”merge the staffs”で正解です。英語って難しいですね!


なおstaffには「運営者」という意味以外にも「枝」「杖」のような意味もあり、この場合は素直にひとつでstaff、ふたつでstaffs… で正解となります。

「処理が重い」

ライブラリや自分が書いた関数とかの動作に時間がかかっているようなときに日本語では「重い」という言葉を使います。が、これを英語で言うときに”heavy”としてしまうと、なんとなく印象は伝わりますがちょっと聞き慣れない感じになってしまいます:

This function is really heavy.

英語でheavyは「動作の軽快でない」状態を形容するのには使いません。

この場合は”slow”, “takes a long time to complete” や “sluggish”という言葉があるのでそちらがおすすめです!

This function takes a long time to complete

This function is acting very sluggish

でも”heavy”も結構使います。ただし使うのは重い負荷がかかる、等、動作が遅くなる原因の方に使います

The server is handling a very heavy traffic

The system may become unstable under heavy loads

「我々にできるOSSとそのコミュニティの育てかた」〜 プレゼンテーション添削

久しぶりのエントリ。今回はしばらくあたためていた「プレゼンテーション添削シリーズ(?)」。プレゼンテーションは基本「喋り」か「スライド」のどちらかがちゃんと伝わっていれば伝わるのだけど、まぁどうせならついでに正しい英語を覚える機会があるなら覚えましょう、という感じの企画です。


今回は氏の了承を得た上でYAPC::Asia Tokyo 2015前夜祭から@tagomoris氏のスライドの重箱の隅をつつきます。動画、スライド等はこちらからご覧ください:http://yapcasia.org/2015/talk/show/5f5cad74-004a-11e5-acf4-89c77d574c3a

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お題「会場が変更されました」

The venue is changed to …

上記のような言い回しを見て、すぐこれは間違いだと思ったのですが理屈がわからない。

The venue has changed to …

なら正しい。

でもあれ… どうやって説明するんだ、これ?ということで調べてきました。


以下はこちらの英語の説明を日本語に訳した物+筆者のコメントを追加しています

最初の用例の”is changed”は自動詞なので、changedは過去分詞、つまり他動詞として認識されます。この場合changeはその原因となる物を本来指定する必要が出てきしまいます。例えば”The venue was changed by the organizers”(主催者が会場を変更した)となる必要があるということです。変化の原因をコンテキストが求めてるわけですね。

二つ目の用例では過去完了系を用いているのですが、この過去完了形というのはこちらに書いてある用例©のように「(なんらかの要因による結果の)状態」を示すことに使えます。二つ目の用例ではこの使い方をすることによって「会場の場所(状態)が変わった」という事を示しているわけです。


ブログの主題に戻ってエンジニアが使いそうなサンプルとしては

This variable was changed by this statement here

《この変数(対象)はこっちのステートメント(原因)によって変更されている》

This variable has changed since the last method call

《この変数はこの前のメソッド呼び出しの後変わってしまった》(原因無し、状態が変わった事だけを示す)

というような使い分けをするわけです。


まとめとしては

  • 文中に変化の原因についても言及するなら be + changed
  • 変わったということだけを伝えるならhave + changed 

ということだと思います!

お題:「文章の構成」(1)

高校から大学時代の小論文および技術文章の授業のなかでとにかく繰り返し繰り返し言われた記憶がある事は「トピックセンテンスをちゃんと書け」ということです。

英語のこの手の文章とはれっきとした共通フォーマットがあります。もちろん華麗でスタイリッシュな文章を書くのであればこの辺りのルールを破りつつ書くのは当たり前ですが、基本のフォーマットは

主題(トピックセンテンス)

主題を支える文章

帰結(任意?)

です。

最初にこれから話す内容を宣言します。次のその主張がどうして正しいのかを説明する文章をいくつか続けます。そして必要であれば最後の一文で結論づけます。

一言以上の文章ではこの流れを意識すると素晴らしく英語らしい文章が書けるようになるはずです。

関連エントリ:「失礼の無い言い回しを教えてください」

お題:「大丈夫だよ」

なにか悪い事を知らされた時にそれがたいした事じゃないと一言付け加える時に使う。

“Sorry, there has been some changes in master. Could you please update your PR?”

“No worries, I can easily rebase this PR from master”

(ごめん、ちょっとマスターで変更があったんで、PRをやりなおしてくれる?)

(あ、大丈夫だよ。簡単にマスターからリベースできるから)

調べてみたところ元々はオーストラリア方面の方言らしいが、わりとどこでも普通に使う気がする。

投稿お題:「アドバイスありがとう!」

お題:「教えてもらったアドバイスで解決したのでお礼を言いたい」

コンテキスト:「メーリングリストなどでアドバイスをもらって解決したのでお礼を言いたい。メールの相手が作ったソフトウェアへの感謝も合わせて言いたい」

お礼は普通に”Thank you”を絡めればいいんじゃないかなー。

That did the trick. Thank you.

(それで動きました。ありがとうございます)

You were spot on! Thank you!

(大当たりでした!ありがとう!)

「XXXXのメンテやってくれてありがとう!」はこんなんでいいのではないだろうか。

Thank you for all of your hard work on XXXX.

感謝の意って意外と難しくて、感謝の中に何を伝えたいのかによっても大分違うと思うんだよな。

かたい言い方だとこうかなー

I really appreciate all your work on XXXX.

もっと近しい人だったら

Keep up the good work!

とかかなー。