この前テレビでやっていたTHE MANZAIで、チュートリアルの漫才を久しぶりに見て、それがめちゃくちゃ面白かった。独身なのに孫が欲しくなった徳井がどうすれば孫を手に入れられるかを考えて考えて、どうにか福田を説得しようとする理屈の暴れ具合が面白かった。チュートリアルの他、ブラマヨとかかまいたちとかさや香みたいな訳分らん理屈でゴリ押しする系の漫才は面白い。それからYouTubeでチュートリアルの他のネタを見漁っているうちに、次第に徳井のボケからまっちゃんイズムみたいなものを感じるようになった。「でもなんかあれやなあ。えらい〇〇やなあ」みたいな徳井の言い回しが、「ごっつええ感じ」のまーくんのコントとか、その辺りのまっちゃんの感じになんとなく似ていた。
M-1グランプリを見た。15時の敗者復活戦から最後までガッツリ見た。敗者復活戦ではダンビラムーチョとシシガシラとスタミナパンが面白かった。ダンビラムーチョはツカミの浜崎あゆみが面白くて好きで、そこからヨネダ2000の「PUFFYです」のツカミを思い出し、あのツカミは本当に面白いとかじゃなくて、うわ~、めちゃくちゃ好きって感じだったから、またどこかでやってほしい。永遠にあのツカミでもいい。でもそれはそれで飽きそう。スタミナパンはカツカレーを食べて「助かる!」のとこが良かった。麻婆の顔と声としゃべり方が良くてハマりつつある自分がいる。ネタの最初に「プリッ プリッ ホ〜ントにうんちしてま〜す」をしてくれたときには嬉しいとさえ思った。M-1決勝戦では、さすがに令和ロマンが面白かった。1本目の名字の渡辺がどうたらこうたらといった漫才の、後ろの席の渡辺が余ったプリントを教卓にいる先生に返すときに、黒板前の席に座っている橋本の頬をかすめてプリントを渡すジェスチャーがめちゃくちゃ面白かったし、2本目の爺やにドン引きしている面々の演技も面白かった。令和ロマンの漫才では、くるまのちゃんとした演技ではなくてちょっとふざけ成分多めな演技の部分が好きで、恋愛リアリティショーの漫才の、男子ふたりが揉めて顔を近づけあう場面を、ニヤニヤしながらしつこくやってるのとかかなり好き。
くるまのこういったふざけ気味のコントを見ると、自分は今ちゃんとか東野がトーク中で挟むミニコントをちょっとだけ思い出す(果たして影響を受けているのかは知らないが)。今年のM-1の審査員にはまっちゃんがいなかったけれど、まっちゃんに面白いと言ってほしかったのに……と残念がっている芸人もやっぱりいたのだろうか。チュートリアルとかその辺りの芸人はまっちゃんの影響を強く受けていた世代だとは思うが、とはいえまっちゃんは大分面白いから、今年のM-1の決勝に進出した芸人の中にもまだまだまっちゃんに憧れている芸人はいるとは思う。あとエバースもかなり面白かった。去年の敗者復活で初めて知ったけれど、YouTubeに上がっているネタはほとんど面白いし、今年のABCお笑いグランプリでやっていたルンバカーもめちゃくちゃ面白かった(緊張でガチガチやったし噛み倒してたけど)。年末が近づいてきて飲み会も増え、中にはあんまりノリの合わない人たちとの飲み会もある。そんな飲み会が終わった後には、家に帰ってから自分の中の面白いを確認するかのように、好きなお笑い動画を見まくることがある。そうすると平常時に見ているときに感じる面白いプラス、ああ、やっぱこれが面白いよなあっていう謎の安心感みたいなものを抱けたりするのだが、そういうときにはМ-1の予選・本選動画にもお世話になっている。
桑田佳祐の映画『稲村ジェーン』のアルバムを聴いていたら、原坊の「愛して愛して愛しちゃったのよ」がめちゃくちゃ良かった。
原坊の声はハモりがかかると一気に哀愁というのか切なさというのかがマシマシになる。いや、哀愁とか切なさでもないか。なんにせよ胸にグッと来る感じ、胸の内側からグイッと押される感じが一気に増す。「ヤヤヤーヤ」ってコーラスの感じや途中で入ってくる映画のセリフっぽいものがvideotapemusicの曲っぽくて(発売された順番は逆だが)、videotapemusicの「ニュー熱海」も聴きたくなる。
「暑かったけど 短かったよね 夏」っつうのは、暑くてしんどかったけど、いざ過ぎてみれば短く感じられて名残惜しいって意味かい。2024年の夏(夏というか涼しくなりきるまで)は長くて、そのせいかあんまり終わっちゃったなっていう名残惜しさはなかった。一年中暑いままだったり、寒いままだったりする国で暮らしていれば、季節の変化がないから時間の経過も感じにくいのだろうか。そう思って調べたセブ島の平均気温は一年中ほとんど同じような温度で推移しており、セブ島民の皆さんは年末感を一体いつぐらいから感じるもんなんですか。熊が冬眠することとか知ってるんでしょうか。逆に日本人の私が知らなそうなそっちの常識はどんなものがあるんでしょうか。年末にセブ島で一番面白いやつを決める大会みたいなものが開催されていたりするんでしょうか。毎年毎年М-1が終わったあたりから、今年も早かったなあ、なんてことを思うけれど、毎年毎年同じように思っているから、実際の速度は毎年毎年大して変わらないのかもしれない。とか思ってすぐに、毎年毎年加速度的に早くなっているから、毎年毎年、今年も早かったなあ、と感じている可能性もあると思い直す。