「これといった趣味がない」「やりたいことが思いつかない」という人は、実は少なくありません。この記事では「おとなの趣味」にフォーカスし、50代から始める趣味のメリットや費用をあまりかけずに楽しめる趣味を紹介します。
<目次>
- 1.50代が趣味をもつメリットとは
- 2.【50代男性】お金がかからない趣味7選
- 3.【50代女性】お金がかからない趣味7選
- 4.ちょっと変わったマニアックな趣味4選
- 5.50代が新たな趣味を見つけるときのポイント
- 6.趣味を見つけて有意義なセカンドライフを過ごそう
1.50代が趣味をもつメリットとは
定年退職が見えてくる50代は「いよいよ老後か」と考えてしまいがちです。しかし、人生100年時代の今、退職後こそ第二の人生のスタート。50代にとって「趣味」を持つメリットは大きいのです。
(1)定年退職後の楽しみができる
人生の折り返し地点ともいえる50代だからこそ、今始めたいのがセカンドライフを充実させるための準備です。新しい趣味を見つければ、自由な時間が増えるセカンドライフが楽しみになり、定年退職を前向きに迎えることができます。
(2)健康維持につながる可能性も
50代は健康寿命を延ばすことも念頭に置いて、自分の生活を見直したい時期です。国立長寿医療研究センターによると、余暇の時間に趣味をして過ごしていると認知機能を維持できる可能性が高いそうです(参照:すこやかな高齢期を目指して/No.16 “趣味活”でイキイキした毎日を!|国立長寿医療研究センター)。趣味を持つことで活動量も増え、体力維持も期待できます。
(3)交友関係を広げるきっかけになる
仕事や育児に忙しかった現役世代から、たっぷり時間のあるセカンドライフへとシフトしていくのにあたって、「自由時間」を楽しむ新たな仲間がいたら素敵です。趣味を通じて気の合う友人が自然と増えていけば、行動範囲も交友関係もグッと広がるはずです。これまでの人生で関わることがなかった、新しい出会いに期待したいですね。
(4)一人の時間も豊かに過ごせる
前述したように、趣味を持つことは、同好の士とつながる楽しみもあれば、一人の時間を「自分のためだけに過ごす贅沢(ぜいたく)」を味わうメリットもあります。自分で自分を楽しませることができる人は、毎日が新鮮で幸せに感じるのだとか。他人と比べることなく、精神的な余裕をもって趣味を楽しめるのは、おとなの特権です。
2.【50代男性】お金がかからない趣味7選
最初に50代男性向けに、どなたでも始めやすい「あまりお金のかからない趣味」をご紹介しましょう。男性と女性に分けていますが、もちろん男性向けの趣味を女性がおこなってもよいですし、逆もまたしかりです。男性・女性の固定観念にとらわれずに、目を通してみてください。
(1)スポーツ
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自分の体力や体調に合わせて、手軽に始められるスポーツを試してみましょう。卓球は小学校の体育館や公営スポーツ施設でもでき、ラケットも手頃な値段で購入できます。他にもジョギング、水泳、バドミントンなども気軽にできるスポーツとしておすすめです。 自分でプレーすることによって、スポーツ観戦もより面白くなります。チームや選手のファンになって応援する楽しみも増えますね。 |
(2)ゲーム
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50代なら、20代の頃にパソコンでビルを建てるシミュレーションゲームを楽しんだ人もいるかもしれません。そんなレトロPCゲームをするもよし、課金なしでどれだけできるかゲームアプリ攻略に挑戦するもよし。 世代や地域を越えてつながるオンラインゲーム、技を磨いてeスポーツ(対戦型のスポーツゲーム)に参戦するなんてことにもチャレンジできます。 |
(3)釣り
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「管釣り(かんつり)」といって自然に囲まれた人工池に放流された魚を釣る、初心者から楽しめるルアーフィッシングがはやっています。いわゆる「釣り堀」とは違い、アウトドア感覚で楽しめる点が人気です。 海釣り・バスフィッシング・フナ釣り・渓流釣りなどいろいろありますが、最初は道具をレンタルし、経験者に連れていってもらうのがベスト。釣りファンは多いので、「やってみたいな」と話題に出せばきっと「先生」が見つかります。 |
(4)俳句
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テレビで取り上げられて、ちょっとしたブームでもある俳句。それこそお金がかからない趣味のひとつです。句作に慣れてきたら投句したり句会に参加したりして、自分の俳句を評価してもらえばモチベーションもアップします。俳句は奥が深い世界なので、長く楽しめるでしょう。 |
(5)写真
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カメラは高額なイメージがありますが、デジタルカメラはフィルム代や現像代がかからないので、趣味としてはそれほどお金はかかりません。初期投資は必要ですが、中古カメラも広く出回っています。予算にあったものを購入し、身近なところから撮影を楽しむといいですね。サークルもたくさんあるので、参加してみるのもおすすめです。 |
(6)料理
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料理は材料をそろえるのにお金は多少なりともかかりますが、なにしろ「食べる」楽しみがあるので一石二鳥です。段取りを組み、手先を動かす料理は老化予防にもなりそうですね。 栄養について学んだり、器や盛り付けに凝ったり、調味料をコレクションしたりと、どんどん幅を広げていける趣味のひとつです。 |
(7)イラスト/絵画
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紙と鉛筆があればすぐに始められるイラストや絵画も始めやすい趣味です。風景画を描くステップをすべて公開している動画をみながら見よう見まねで描いてみると、思いのほか上手に完成して感動するかもしれません。 ほかにも、絵画教室に通う、タブレットにペンで描く、仲間と写生にでかけるといったように、自分の好きな方向で「アート」を楽しんでみませんか? |
3.【50代女性】お金がかからない趣味7選
50代女性の皆さん、これからは「もっと楽しく!」自分のために時間を使いましょう。気軽に始められる趣味をご紹介します。
(8)ヨガ
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運動は苦手という人にも向いているのがヨガ。ストレス解消にもなり、適度な運動でスッキリします。ピラティスなどもいいですね。YouTubeなどの無料動画サイトを見たり、公民館の講座など安価なレッスンを受けたりするところからスタートしてみましょう。 慣れてくればヨガは自宅で一人でもできますし、本格的なスクールに入って学ぶこともできます。 |
(9)ウォーキング/散策
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ウォーキングは道具もいらず、誰でも始めやすいスポーツの代表格です。地図を用意し、散策ルートを見つけて、身近な自然に触れたり、ショップ巡りをしたり、工夫をすれば楽しみ方もいろいろあります。健康増進や生活習慣病予防にもなって一石二鳥です(参照:e-ヘルスネット ウォーキング|厚生労働省)。 |
(10)手芸
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道具がいらない「指編み(編み物)」や、古い洋服をリメイクするなど、お金をあまりかけずに楽しめる手芸もたくさんあります。小物作りやビーズネックレス、UVライトをあてると固まるレジン液をつかった透明感のあるアクセサリー作りも人気があります。さまざまな手芸があるので、積極的に試してみましょう。腕があがってハンドメイド作品がたまったら、ネットでショップをオープンすることも夢ではありません。 |
(11)ドールハウス/ミニチュア作り
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ドールハウスと聞くとお金がかかりそうですが、100円ショップに売っている道具だけでも、工夫しだいでさまざまなミニチュアが作れます。設計図から考えたり、ジブリやディズニーの世界観を表現したりと、時間をかけてコツコツつくる「一人遊び」の面白さにハマる人は少なくないはずです。完成までのプロセスをブログや動画で発信してみてもいいかもしれません。 |
(12)ガーデニング
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ガーデニングといっても、広い庭は必要ありません。ベランダでも園芸は楽しめますし、プチトマトやハーブ類などの栽培も楽しみがあります。ガーデニング人口は多く、仲間が見つけやすいメリットもあります。 |
(13)語学を学ぶ
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50代になった今こそ「学び」が新鮮です。たとえば、語学を学んでみてはいかがでしょうか。韓流ドラマをみるために韓国語、北欧インテリアや食器に興味があるならスウェーデン語、ワインが好きだからフランス語といったように、自分の関心があるものと紐づけて学ぶのがおすすめです。 |
(14)ダンス(フラダンス・バレエなど)
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フラダンスやバレエは、50代以上向けのクラスも多くあります。「発表会」があるので、習った成果を披露できる喜びも味わえます。自治体や地域のセンターなら安い受講料で習えるので、まずは試してみてはどうでしょう。 |
4.ちょっと変わったマニアックな趣味4選
少し趣向を変えて、ちょっと変わった趣味も四つご紹介しましょう。
(15)ドローン
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ラジコン好きの人におすすめしたいのが、最近よく見かけるようになったドローンです。本格的なものは資格が必要ですが、トイドローンなら安くて室内でも飛ばせるので気楽にスタートできます。 昨年から国家資格もスタートしているので、やがては産業用ドローンも飛ばせる資格取得をすれば、セカンドキャリアにつながるかもしれません。 |
(16)ボードゲーム
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囲碁や将棋、ボードゲーム類も、おとなになって始めると意外なほどハマる人が多いそう。頭脳をフル回転させるチェスなども面白そうです。急激に加速するデジタル社会にいるからこそ、アナログなゲームがとても新鮮です。 |
(17)読書会
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読書が趣味という人は多いですが、もう一歩すすんで「読書会」「ブッククラブ」などに参加してみませんか? 感想を話し合ったり、おすすめの本を紹介しあったり、本に関するイベントもいろいろ開催されています。 読書じたいは一人で楽しむものですが、本を通じてアカデミックな雰囲気で仲間と集う楽しさもいいものです。 |
(18)写経・写仏
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心を落ち着かせる写経や写仏は、自分と向き合う静かな時間が過ごせます。写仏は下図に紙を重ねて写していくので、絵心がないからと心配しなくても大丈夫。写経も字のうまい下手ではなく、無心になって精神を集中させることが大切です。写仏や写経を体験できるお寺を巡りながら、こころの洗濯をしましょう。 |
5.50代が新たな趣味を見つけるときのポイント
新たな趣味を見つけるにあたって、気をつけたいポイントをまとめました。
(1)趣味にいくらお金をかけられるか検討する
今回ご紹介した趣味は、基本的にはあまりお金がかかりませんが、道具に凝りだすと出費が多くなります。
たとえば、ウォーキングは、シューズを本格的なものにしたり、ウェアにこだわったりすれば出費がかさみます。カメラや釣りも道具に凝りだすとお金がかかる趣味です。
また、ガーデニングも貴重な品種の種を購入するなど、のめりこんでしまうと意外とお金がかかります。
凝り性で「ハマったら、ついつい散財してしまう」人は、きちんと予算を決め、そのなかでやりくりできる趣味を見つけて楽しみましょう。
(2)家族の同意が得られそうな趣味か確認
趣味は自分が楽しむものですが、家族が不安になったり心配になったりするようなことは避けましょう。趣味によっては、いきなり素人が挑戦すると危険なものもあります。
たとえば、登山は素晴らしい趣味となりますが、体力と経験、そしてしっかりとした準備が必要です。まずはウォーキングからスタートして、ハイキング、そして経験者と共に低い山に登るといった具合にステップを踏まなければいけません。
また、家計を圧迫するほど費用がかかったり、長期にわたって家をあけたりするような趣味は、家族から「その趣味は受け入れられない」と思われてしまうこともあるでしょう。家族の同意を得られる趣味のほうが長続きします。
(3)一人で楽しむのか大勢で楽しみたいのか考える
趣味を見つけようと思ったら、そもそも「一人で楽しみたい」のか「仲間がほしい」のかも考えてみましょう。一般的によく知られている趣味(スポーツ、釣り、料理など)はサークルも多く、同好の士を見つけやすい傾向があります。
「これからは人に気を使わずにのんびり楽しみたい」のなら、一人でも始められる趣味を選びましょう。
6.趣味を見つけて有意義なセカンドライフを過ごそう
辞書を引くと、趣味とは「専門としてではなく、楽しみとして愛好する事柄」となっています。
要するに、面白いな、楽しいな、と思えることなら、なんでも「趣味」になるのです。ここに掲載したのはほんの一例でしかありません。筆者の知り合いは気象予報を見るのが大好きで、今では「天気図を書くのが趣味」になっています。
年齢とともに腰が重くなりがちですが、思い立ったが吉日。少しでも関心があることや気になる趣味があったら、まずは一度トライしてみませんか?
(フリーライター・編集者 大橋 礼)
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