「バカ」「無能」 海自幹部、部下十数人に暴言で降任処分
十数人の部下に対して「バカ」「無能」といった暴言を1年半にわたって繰り返し、職場環境を著しく悪化させたとして、防衛省は13日、海上自衛隊幹部学校の50代の男性1等海佐を3等海佐とする2階級の降任処分とし、発表した。また、パワハラの事実を認識できる機会を無視したとして、上司にあたる50代の男性海将補を1等海佐とする1階級の降任処分とした。
海上幕僚監部によると、1佐だった男性は、当時勤務していた部隊で2019年9月~21年2月、数十人いる部下の大部分にあたる十数人に「インテリ野郎」「制裁してやる」といった暴言を繰り返した。数カ月の自宅療養者を出すなど多くが療養を強いられた。男性は「部下をより高いレベルに引き上げようと思った」と話しているという。
20年7月に被害隊員の通報を受け、海幕部が海将補だった上司に事実関係の調査を求めたが、上司は同11月、パワハラの事実は認められないと報告。21年9月に被害隊員が改めて被害を申し立て、同部が直接調査したところ、上司が一部の限られた隊員にだけしか事情を聴かずに調査結果をまとめていたことが判明したという。
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