あまり野球選手っぽくない、といえば失礼になるだろうか。言葉や振る舞いから不思議な魅力を感じさせてくれるのが、オリックスの田嶋大樹だ。
ある日のベンチ裏の選手用ロッカールーム。雑談をしたり、スマートフォンをさわっていたりする選手がいる中で、田嶋は1人、本を開いていた。
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田嶋は「そんな人、他に見たことないですよ」と自嘲気味に笑う。
自他ともに認める読書家。小学生の頃から小説を読みあさり、「高校で、だいたい読み終わった気分になった。おなかいっぱいです」。大人になってからは、ジャンルを問わず目を通すようになった。
朝起きて、すぐに30分間本を読む。そして、朝食を食べる。「そうすると頭にスイッチが入る」
球場入りして、時間があれば、また30分。「これだけで1日1時間。100ページはいける」と教えてくれた。
現在は紙の書籍も、電子版も含めて、毎月4~5冊読む。年間で計60冊に達するペースだ。
どうして球場でも本を読むのか。
「息抜きに30分と決めてゲ…