酸性のはずがアルカリ性 除菌スプレー、3社に措置命令

兼田徳幸
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 合理的な根拠がないのに「長時間の除菌力!」などと表示をして除菌スプレーを販売したとして、消費者庁は4日、景品表示法違反(優良誤認)でメーカー3社に再発防止などを求める措置命令を出した。

 措置命令を受けたのは、IGC(アイジーシー)(東京都千代田区)▽アデュー(同)▽ANOTHER(アナザー) SKY(スカイ)(東京都新宿区)。消費者庁によると、3社は昨年8~10月、それぞれの製品の容器や自社ウェブサイトに「特殊技術で汚れた場所にも使えます!」「長時間空気中に留まる優れた空間除菌効果」などと表示。スプレーを噴霧することで除菌効果が長期間持続するかのような表示をした。

 三つの製品が有効成分と称していた「亜塩素酸」は酸性の中で殺菌効果を発揮する物質だが、消費者庁が分析したところ、いずれもアルカリ性だった。ほかに提出された実験結果などにも矛盾点が見つかり、同庁は表示を裏付ける合理的な根拠はないと判断した。

 同庁は、スプレーによる空間除菌の効果について専門家から聞いた見方として「放出された物質が空気中に長く滞留することはなく、一般的に効果は見込めない」と注意を促した。

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