ブラピと交際と思い込んだロマンス詐欺被害者、ネットで中傷の標的に 仏
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【1月15日 AFP】米俳優ブラッド・ピットさん(61)に成り済ました詐欺師に長年ためてきたお金をだまし取られたことをテレビで明かしたフランス人女性(53)がネットで誹謗(ひぼう)中傷の標的にされ、14日に同テレビ局のプラットフォームからインタビューが取り下げられる事態となった。
アンヌとされるこの女性は、民放TF1の番組「Seven to Eight」で、ピットさんと恋愛関係にあると信じて夫と離婚し、83万ユーロ(約1億3500万円)をだまし取られたと語った。
詐欺師らはSNSや通信アプリ「ワッツアップ」の偽アカウントや画像生成人工知能(AI)を使って、ピットさんからのものに見せ掛けた自撮り写真やメッセージをアンヌさんに送信。
お金を引き出すためにピットさんに成り済まし、腎臓の治療のためにお金を必要としているが、元妻のアンジェリーナ・ジョリーさんとの離婚手続きのために銀行口座が凍結されていると偽っていた。
アンヌさんはインテリアデザイナーで、メンタルヘルスの問題を抱えている。1年半にわたってピットさんと連絡を取り合っていると思い込んでいたが、ピットさんがイネス・デ・ラモンさんと交際しているとの報道を見て初めてだまされていたことに気付いた。
TF1の司会者、ハリー・ローズマック氏は14日、「12日にこの話が放映されて以降、証言者(アンヌさん)に対する嫌がらせが相次いでいる」とX(旧ツイッター)に投稿。「被害者保護のため、私たちはこの話をプラットフォームから取り下げることにした」と説明した。
同チャンネルによれば、アンヌさんは放映当時、重度のうつ病を患い、病院で治療を受けていた。