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技術概要
「ジャンボ遠隔化システム」は、トンネル坑内に車上に設置した中央制御室を持ち込み、この中央制御室から装薬孔の穿孔作業を行うマシンガイダンス機能付きドリルジャンボを遠隔操作します。
中央制御室では、装薬孔の位置データや発破後の掘削出来形データ、地質情報といった施工データを集約・分析することで最適な発破パターンを作成します。作成した発破パターンをもとに中央制御室からドリルジャンボを遠隔操作し、マシンガイダンス画面に合わせて正確な穿孔作業を行い、発破作業の最適化を図ります。
適用の効果
穿孔作業中、切羽近傍での作業がなくなることで安全性が向上するとともに、従来の粉じんや騒音、高温環境下から隔離されたことで作業環境の大幅な改善を実現しました。
また、発破パターンを最適化し、マシンガイダンス画面に合わせて発破パターン通りの穿孔をすることによる、余掘り量や火薬量の低減効果も見込めます。
今後の展開
「ジャンボ遠隔化システム」は、山岳トンネルの自動施工に向けた第一段階の取り組みであり、現場運用では、カメラや通信設備などの性能を確認し、遠隔作業による施工性や安全性向上に関する評価を行いました。
本開発成果をもとに、その他作業の遠隔化、自動化技術の開発を推進し、将来的には、山岳トンネル施工を中央制御室から一元管理することで生産性、安全性向上を目指していきます。
施工実績
玉島笠岡道路六条院トンネル工事
発注者:国土交通省中国地方整備局