死を前にして人生を懺悔するコンスタンティン。せめて末娘の幸福を見届けたいと重篤な病状を家族に気取られない手段として愛人という名目の女性を連れて帰宅することは書かれていますが、デメトリへの思惑については触れられていません。ジョアンナはコンスタ
ンティンのお眼鏡に叶った女性なのだから、やはりそれが意図したことなのだと容易に推測できますが。それでもコンスタンティンはジョアンナを愛していたという気もします。それは、結婚に失敗した長女への贖罪とも思いますが。ストーリーはゆっくりと進められていて、絵もセリフも的を射た表現で無駄がなくシーンごとに納得させられて読み進んだ気がします。傷つき、またそれを恐れて向き合えないジョアンナの頑なさと揺れる心の表現が好みです。
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