レベルと完成度の高さとバランスの良さに脱帽です。
コメディーやシリアスといった分類ではなく、「日常」を描かれる作家さんなんだな、と思います。
見方を変えれば地味に受け取られるかもしれませんが、だからこそ、キャラクターに現実味がありますし
、読み返しても飽きが来ません。
Hもそんなに濃いわけではないけど、充分楽しめました。
あと、作中のツタ先生の手書きの文字が可愛いです。
1〜5話が表題作です。
1・2話 薄井視点
3・4話 升岡視点
薄井が最初Sっぽく見えたのですが、時間を置いて読み返すと、彼の無自覚ぶりを冷静に観察出来るようになり、面白さが分かるようになりました。可愛い男です、薄井は
升岡視点になると、前半との彼のキャラの違いにビックリしましたが、すごく新鮮でした。
何このエロスの申し子は(笑)
5話 …「ラブラブすぎてうぜぇ」
同感です、森さん。
6〜9話 大学生カプの話ですが、ドS王子立花のキャラがすごかったです…。身近に居たら嫌かも。性格歪んでます
これも前半田山視点、後半立花視点で、2人の心理が掴みやすく、初見ではこれが一番お気に入りでした。この構成もとにかく巧い短いけれど、両方の視点で上手く描いているから、一見そう見えないのに、甘々な雰囲気が分かるようになっています。
田山の「涙目かっわい〜」くて、泣き顔もかっわい〜んです
3話中、最もキュン度の高い話でした。
10〜11話 「僕の知るあなたの話」のキャラクターのその後です。
私は先にこちらを読んでしまったので、西島のキャラが謎のまま終わってしまい、消化不良気味に。体格的にも、こっちが受になるとは思わなくて違和感がありました。
「僕の知る〜」を読んで解消しましたけど。
単品でもいいかもしれませんが、「僕の知る〜」を読んだ後の方が、キャラのバックボーンが分かって、より楽しめると思います。
キャッチーな感じではない作家さんなのですが、これは比較的入りやすい方かと。最初読んだ時は評価3〜4くらいでしたが、今は文句なく5です。
読み返す度に味が出る作品集です。
是非、御一読下さい
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