願わくば趣味や好きなことをして暮らしていきたい伯爵令嬢フィーリア。社交の場で同年代の令嬢とおしゃべりしたり、異性との恋愛には興味なし。本を読んだり出入りの商人の話を聞くことが好きで、結婚も親任せ。そんなフィーリアのもとに、誰からも憧れられる公爵クロード・モリスとの縁談が舞い込んでくる。断れる立場でもないからと、フィーリアはクロードと結婚するが――結婚初夜、公爵家の屋敷に戻ると、フィーリアはクロードに突如「近づくな」と突き放される。「僕はあなたと男女の仲になるつもりはありません」険しい顔のクロードに、フィーリアは理由を問いただすが…。