作者様買いです。大人気の『嫌いでいさせて』や『愛しき人形』よりは、少しパンチが弱い気がしましたが、さすがのひじき先生は心のささくれと癒しを繊細に描かれています。
猫の獣人さんという事で、猫パンチ、ぷにぷに肉球、爪研ぎ、動くものに気をとられ
る、ごめん寝とちっちゃな、ちっちゃなエピソードが可愛すぎ〜。ごめん寝はお気に入りです。
いじめられていた小さな猫ちゃんを助けたヤンキー凪。が、ケンカに弱い(笑)弱いけど、弱い者いじめを許さない男気はカッコいい。
そして、助けた剛太の兄、マオが転校して来て…
互いに相容れない二人ですが、剛太を挟んで徐々に変わっていく関係がいいですね。
人を寄せ付けない、人と関わらない、冷めた目をしてるマオの事情もまた哀しいし、凪の子供時代も哀しい。いじめられる子にも原因があるかのように、マオも自分も悪いかのように言うけれど、それは違うんではないかな?人を傷つけるのに、正当な理由はないし、傷つけられる側が自分を責める事はないと思います。
いじめと言う名の犯罪に、怒りを覚えます。作品の中で受けた二人の傷。身体を傷つける事も、心を傷つける事も重い軽いに関係なく罪。マオに嫌がらせをしようとして手を止めた凪は、自分の痛みを知っているからですよね。自分がされて嫌な事は、人にしてはいけません、と子供の間に教えてあげないとね。
話が脱線し、熱くなってしまった。反省。
互いにわかり合えて、気持ちが傾いて恋に変わる過程をもう少し見たかった。スピンオフ(凪の親友達の話)を入れるよりは、表題作を丸っと一冊描いて欲しかったですね。
私的には、剛太の可愛さにハートを、全部持っていかれました。めっちゃ可愛いですぅ。癒し〜。凪も剛太に優しくて、勇気を持たせてあげるのも素敵だし、勇気を持てた剛太をひたすら愛でたい。
マオが照れて赤面するのも、嫉妬しちゃうのも可愛いかったです。
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