ちょっと勉強は苦手だけど明るい高校1年生の七海が、美術準備室で小鳥遊先輩と出会い惹かれていくというお話。小鳥遊先輩は勉強はできるけれどいつも一人で孤独を抱えていて、そんな閉ざされた先輩の心を、明るくて陽だまりのような七海がゆっくり溶かしてい
くという、設定としては王道なストーリーですが、美術室やカーテンなどの小道具を使って二人の心情対比を描写したり一捻りあってそれが面白かったです。締め切られたカーテンの薄暗い部屋に佇む先輩と、明るい窓際で先輩に思いを馳せる七海。少し扉の開いた美術準備室が孤独からの救いを求める先輩の心情と上手くリンクして、そこに現れたのが七海で良かったなぁとジーンとしました。タイトルも相まって、終始穏やかで暖かい気持ちになれる作品です。
ちなみに高校生らしく本編ではプラトニック。番外編で一緒に抜きっこまでの描写はありますが、高校生らしくて良かったです。
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