小人が見えることを隠し続けてきた青年が、同じ目を持つ庭の主と出会ったことから始まる、庭師(小人)たちとの共生を描いた物語。
小人の庭師が存在するといった、まるで絵本の中のようなファンタジー空間だけど、庭師の怖さや理不尽な生と死がはっきりと
描かれる残酷さを併せ持ったような、穏やかで美しいお庭の中に毒が垣間見える独特な世界観です。庭師目線でも本にできそう。
ちなみに庭師は喋りますが、人間と庭師との会話はほぼありません。
人間は庭師の習性を利用し、庭師にとって自分たちを認識していない人間は隕石扱い。
共生しているけど、お互いの住む世界がきっちり分かれているのが何とも面白い。
ストーリーもキャラそれぞれの人間臭さや心情の変化が丁寧に描かれており、1話1話綺麗にまとまっていて読みやすかったです。
世界観は大好物だし面白かったのですが、何だか同人誌を読んだような読後感。
上手くは言えないのですが、なんとなく合う合わないがはっきり分かれそうな作品だなと思いました。
作者様のSNSで本編のこぼれ話が読めるので気になった方はぜひ。
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