「コレ、ファンタジー版水戸黄門やないかΣ」
こんなこと書いたら、変な色眼鏡が掛かるよね?掛かるよね?掛かったね?←
でもそもそも水戸黄門が名作だった訳で、それだけ安定感のある旅物語様式になってると頷ける訳ですよダンナ。(私的には「あ
、この人がカクさん役!」って人が出てきた事でそうと気づきましたとも。ええ。)
▼冗談はほどほどにしときましょうか…極力ネタバレをせずにレビューすべきと此処に述べるには、この作品は始まりと結果の間、「過程」で魅せる物語だと思います。
▼ただ単に勧善懲悪を成すだけでなく、何が在り、何が起き、元騎士のじいさんがその時何を考えたのか。結果に至る手前、その道筋のバリエーションがとても心地いい物語です。
▼のべつまくなしに過去を振り返るのでもなく、現状を正しく理解して見積もりを立て、時には礼儀に照らして判断し、時には自身の激しい感情を(ちょうどいい枯れ具合でもって)俯瞰で分析したりもする。そして個性的な登場人物との関わり方にそれらが表れたりもする。そんな「過程」を具に見て、それ故の説得力を感じながら大きな流れも納得しながら楽しめる。そんな物語です。非常にリーズナブル。
▼圧巻は美味いメシを食った時のじいさんの豊かな感想、その表現力。美味いメシ毎にくるくる回るじいさんの表情だけでも一度見てもらいたい。そうオススメしたくなる作品です。
▼個人的には…
普段涙など見せない強気な元騎士が、泣くほどいっとう悲しまされたのが何だったのか。グッときます。
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