名作だと聞いていた「秘密」が読み放題に入ったので、本編の前日譚に当たるこちらの1巻から読み始めたら、なぜもっと早く読まなかったんだ、と後悔するくらい面白かった。
実は表紙の絵を見て、女性が主人公なのかなぁ、と思っていたのだけど、この美少
女みたいな薪が、死者の脳をMRIで解析して視覚情報を再現して未解決事件の謎を解く、警察の法医第九研究室の室長で主人公。キレイな見た目なのに、暴君のような振る舞いが小気味いいんです。こちらの1巻に、その薪と同期になる鈴木との出会いと、薪の生い立ちが描かれるのですが…。
清水先生の緻密な構成に引き込まれて読んでいくと、薪の生い立ちの凄惨さと、その中で目的を果たすために保ち続けた精神力、知力に感動するとともに、信頼した相手にだけ見せるもろさがなんとも魅力的なんですよ。その相手になる鈴木が、これまた見た目もハートもいい奴で、2人のブロマンスな関係が、BL読みにはたまらんのです。
そんな、キャッキャした気持ちで、本編を読んだら…え、ウソ…一体何があったんだ、鈴木ーー!!…と心の中で大絶叫でした…
その理由が分かるにつれ、はあぁ、そこまでして薪のことを守りたかったのか……と。もう薪は一生忘れられないよなぁ。鈴木のことは、本編でも何度も出てきて、その都度、読んでるこちらも薪と一緒に胸をかき乱されるのです。今まで、漫画で色んな鈴木くんやスズキくんを見てきましたが、本作の鈴木が、一番思い入れのある存在になりました。
こんなレビューじゃ、ぜんっぜん魅力が伝えきれない作品です。無料版や期間限定読みホで読めるこの機会に読んで確かめてみては。おススメです。
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