高級アパートメントに住むジュリアは、ここ数日悩んでいた。というのも、二カ月ほど前にハンサムな富豪マックスと愛を交わし、その際に彼の子を宿したことがわかったのだ。思いきって、妊娠したとマックスに打ち明けたものの、彼は“自分の子であるはずがない”の一点張りで、ジュリアの話にろくに耳を貸そうともしない。体の関係以上の何かがある……そう思ったのは私だけだったのね。ジュリアは落胆を振り払い、子供を一人で育てようと決意した。そんな折、差出人のない一通の手紙がジュリアの家に届けられる。“妊娠したことを世間にばらされたくなければ、百万ドル用意しろ”突然の脅迫状に、ジュリアは息をのんだ。◆今月から作家競作六部作〈パークアベニューにようこそ〉がスタートいたします。豪奢なアパートメントを舞台にどんなロマンスが繰り広げられるのか、ご期待ください!◆