愛する人を事故で亡くして以来、タリーは仕事一筋に生きている。ある日、早く結婚しろといつもせっつくばかりだった父親が、買収した会社の社長を任せたいと言ってきた。彼女は希望に胸をふくらませながら新しい職場に向かったが、これまで社長の座にあったエリアスを見たとたん、父親にはめられたことを悟る。ハンサムすぎる彼の薬指には、指輪がなかったからだ。彼はいらだたしげに、二人の親の賭を知っているかと尋ねた。いったいなんのこと?タリーはなにも聞いていなかった。ああ、まさかお父さん、私の結婚を賭けたんじゃないわよね?