この作品の初期(赤い羊)のあたりまでしか私は読んでませんでした。
当時(平成一桁かな?)はこういった作品は特殊で花とゆめに載せて良いのか?と思った記憶があります。
父の呪いの因果の原因は実は、、、
まさかといったほうがイイでしょう。
書き下ろしの作品、最初は意味が分かりませんでしたが、作者様のあとがきを見て、ああそういうことかと。
できたら、この書き下ろしをしっかり最終話にしてほしかったなあと思いました。
それだけこの作品は救いがあまりにもなさ過ぎて、私は消化不良起こしていた作品のひとつだったから。
天使禁猟区でも歪な愛の形を描いていたんですが、歪な形だからこそ普遍的というか、執着通り越して純愛なのかなと。
天使禁猟区でも歪な愛と純粋な愛の対比が描かれていて、私はその対比をうまくのみ込められず、作品に拒否反応をしめしていましたが、あれから20年自身もいろんな経験をしてきたから、今になってこの作品の良さが分かった気がします。
カインとリフ、カインとマリー、マリーと大男、カインと叔父上、父とカイン、父と父の姉
カインが叔父上に残した手紙、カインはマリーと出会えたことですでに救われていたのだと思いました。
そこを踏まえて書き下ろしを見ると、よかった、、、と涙ぐんでいました。
できたらカインにはマリーと結ばれるとか、家を乗り越え暖かな愛を得て欲しかったし、子供を持つことで救われて欲しかったけど、結果的にはマリーという妹を得たことで、もうカインは愛を得られていたんだと。
与える愛、受ける愛を。
むしろ其れで良かったのだと思えました。
間違いなく自分の血は継がせるべきではないと考えていたでしょうし、たからあの結末に。
そこまでカインが考えれたのは、やはりリフのおかげでしょう。
やっと消化不良して気になっていた作品の一つが自分の中で消化できました、しかもステキな結末で。
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