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衛生劣悪、海で食料調達も ガザ戦闘1年、避難長期化

ガザ地区中部デールバラハの海岸に並ぶ避難民のテント。暑さをしのごうと海で泳ぐ人や、魚を釣る人もいた=202年6月(共同)
ガザ地区中部デールバラハの海岸に並ぶ避難民のテント。暑さをしのごうと海で泳ぐ人や、魚を釣る人もいた=202年6月(共同)
2024年12月16日 00時00分

 衛生状態が悪く、体に発疹ができ服を着られない子どもがいた。足りない食料を補おうと、攻撃を恐れながら海で魚を取る男性も―。パレスチナ自治区ガザでのイスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘では、190万人が自宅を追われた。長期化するガザの避難生活を追った。

(共同=ハッサン・エスドゥーディー・ガザ通信員)

*写真・記事の内容は、2024年7月までの取材を基にしています。

 攻撃を逃れた避難民のテントがひしめき合うガザ地区中部デールバラハ。行政機関が崩壊しているため、下水があふれ、ごみは放置された。衛生環境の悪化で、子どもたちに皮膚疾患が増えた。7月、痛みとかゆみから、上半身が裸のままの幼い子どもがいた。

ガザ地区最南部ラファの避難テントの横にある下水。中にごみも捨てられ、悪臭がただよう=2024年3月(共同)
ガザ地区最南部ラファの避難テントの横にある下水。中にごみも捨てられ、悪臭がただよう=2024年3月(共同)
皮膚に発疹がある子ども。衛生状況が劣悪な避難テントで感染が拡大した=202年年7月、ガザ地区中部デールバラハ(共同)
皮膚に発疹がある子ども。衛生状況が劣悪な避難テントで感染が拡大した=202年年7月、ガザ地区中部デールバラハ(共同)

 デールバラハには障害者用のシェルターが設置された。ヘバさん(22)は、車いすで施設内を動き回れるようになったが「施設が攻撃されたらどう逃げればいいのか考えると、不安になる」とも話した。

車いすのヘバさん。数カ月間、車いすがない状態で避難生活を送っていた=2024年7月、ガザ地区中部デールバラハ(共同)
車いすのヘバさん。数カ月間、車いすがない状態で避難生活を送っていた=2024年7月、ガザ地区中部デールバラハ(共同)

 イスラエル軍によってガザは封鎖され、人々は1日1回の少ない食料支援に頼る。最南部ラファの海沿いには2月、網をかける住民がいた。沖合では軍が監視する。男性は「漁獲はわずかだが、家族に何か食べさせなくてはいけない」と真剣な表情だった。

ガザ地区最南部ラファで魚を取る避難民たち。密集して熱のこもるテントから抜けだし、海に入る子どももいた=2024年2月(共同)
ガザ地区最南部ラファで魚を取る避難民たち。密集して熱のこもるテントから抜けだし、海に入る子どももいた=2024年2月(共同)

 「お金がない家族の手伝いをしている」。ラファの路上で、少女が焼き菓子を売っていた。母親の手作りだという。戦闘で学校の授業はない。給水の列に何時間も並ぶ子どもも多い。

イスラエル軍から攻撃を受けた学校。避難先となっている学校への攻撃も相次いだ=2024年6月、ガザ地区中部デールバラハ(共同)
イスラエル軍から攻撃を受けた学校。避難先となっている学校への攻撃も相次いだ=2024年6月、ガザ地区中部デールバラハ(共同)
路上で母親が作ったお菓子を売る少女。左の少女はバケツを持ち給水に向かおうとしていた=2024年2月、ガザ地区最南部ラファ(共同)
路上で母親が作ったお菓子を売る少女。左の少女はバケツを持ち給水に向かおうとしていた=2024年2月、ガザ地区最南部ラファ(共同)

 ガザの状況は、1年が過ぎても悪化したままだ。国連児童基金(ユニセフ)は「本当に必要なのは停戦だ」と訴えた。

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