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早乙女玄馬

登録日:2024/10/19 Sat 09:55:30
更新日:2025/02/15 Sat 21:40:50
所要時間:約 9 分で読めます




前略
乱馬をつれていく
中国にて
早乙女だよ~ん

早乙女玄馬とはらんま1/2の登場人物である。

CV:緒方賢一(1989年版)、チョー(2024年版)
演:古田新太(実写版)

概要

主人公早乙女乱馬の父親。かつ「無差別格闘早乙女流」の開祖。
若い頃に親友の天道早雲と「お互いの子供を結婚させ、無差別格闘流を継がせる」という約束を交わし、息子乱馬と天道家の跡取り天道あかねを結婚させることになる。

人物・来歴

元々は「元祖無差別格闘流」の創始者である八宝斎の元で修業をしていたが、修業とは名ばかりの悪行やイビリに耐えかね、天道早雲と共に酔いつぶれた隙を狙って岩の下に封印。
かつての兄弟弟子である早雲とは親友であり、この時にお互いに子供が産まれたら結婚させ後を継がせるという誓いを立てた。
それから数年後、妻・のどかと結婚し一児の息子・乱馬を授かる。乱馬に早乙女流を継がせるため、乱馬が物心つく前に妻の反対を押し切って親子二人だけで修行の旅に出た。
紆余曲折を経て十数年後、早雲との約束を果たすため修行の旅を終えて乱馬共々天道家に転がり込み、乱馬と天道あかねの成り行きを見守ることになる。

ただし、その性格は非常にいい加減かつ自堕落
特に金銭面に関してはかなりがめつく、旅に出る前から貧乏で借金取りの世話になっていたり、修行の旅をしていた間は路銀を浮かすためもあって様々なあくどいことをやっていた。(久遠寺父から「屋台を譲る代わりに、乱馬と娘の右京を結婚させお好み焼き屋を継いでほしい」という約束を反故にし、屋台だけ貰って逃げる等)
その他にも各地で様々な問題を起こしており、そういったことが回りまわって現代でツケとなって返ってくることが多く、作中きってのトラブルメーカーと言える。
働いている描写もほとんどなく、序盤に東風先生の接骨院で多少バイトしていた程度。
それゆえ作中人物からの評価は息子乱馬をはじめとして全体的に低く、「ダメ親父」と一貫している。

普段着は白い道着に白い手拭いを頭に巻き、紐を耳にかけるタイプの眼鏡をしている。
頭髪に関しては回想シーンでは手拭いの下から黒髪が覗いているシーンがいくつかあるが、現代では見事にハゲている。本人としてもこのハゲは悩みらしく、怪しい育毛剤に手を出すことも。
ただ寝ている時だろうが風呂に入っている時だろうが常に手拭いをしている上に周りも気を使っているのか頭髪について触れないのもあり一見だけではハゲているのか分からないのでハゲキャラクターとしての印象は薄い。あの非常に口の悪い乱馬も直接ハゲと馬鹿にする事はない*1
原作ではハゲ頭が直に描写されるシーンはないが旧アニメでは竜の髭の回でハゲを馬鹿にされていた過去を回想する形で(ついでに髪がふさふさになった状態も)描写されている。

本編開始から少し前、中国の秘境にある呪泉郷にて乱馬と修業を行っていた際、乱馬に熊猫溺泉へ蹴落とされたことで水を被るとパンダに変身する体質になった。
乱馬共々機会があれば男溺泉に入ってこの体質を治したいと思っているが、作中ではパンダの姿でいる方が圧倒的に多く、実質的に本作のマスコットキャラクターも兼ねている。
因みにパンダ形態の時は喋れないのでその都度プラカードで会話する。

ちなみに実写版では微妙な着ぐるみ姿に変身しているが、着ぐるみのクオリティはともかく作中ではキャバ嬢にモテモテで「キャ~ッ!パンダちゃ~ん♡」と黄色い声を上げられまんざらでもない様子だった。この野郎。

戦闘能力

無差別格闘早乙女流の開祖であるため戦闘能力は相当高い。
……はずなのだが、作中では専らパンダ状態で縁側でボーっとしているか、曲芸をしているばかりで目立った戦闘描写はない。
更に息子乱馬が良牙シャンプー・ムースといったライバル、コロン・八宝斎といった師匠兼強敵としのぎを削って実力を付けているのに対して修業をサボりがちなため、中盤~後半では素の戦闘力は乱馬の方が強いと思われる。

一応作中初期の修行描写から、実力が落ちる女の状態でシャンプーに勝利できる乱馬とほぼ互角だったり、昔考案した後述の拳法が(使い手の強さもあるが)奇策無しで後の乱馬相手に二連続勝利していることからその実力の高さが分かる。
また、変身体質にしても大型動物のパンダであるため、パンダ状態でも喋れなくなる程度で戦闘は十分に可能。
無差別格闘早乙女流というのも名前ばかり大層なものだが実戦に役立つかわからないモノが大半を占める。
以下、劇中で使用した主な技。

  • 猛虎落地勢(もうこらくちせい)
本人曰く「崖から落ちた虎が痛みに堪える姿」に学んだ技。
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
……要するにただの土下座である。誰でもできる早乙女流その一。
蛙轢死体(かえるれきしたい)という轢き潰された蛙のごとき土下座で相手を油断させてから攻撃する派生技もある。*2一応真面目な攻撃技の名前のほうが酷い。

  • 魔犬慟哭破(まけんどうこくは)
相手から十分に距離を取り、気を込めた言葉で相手を威圧する。
「ばーか あーほ まーぬけ」
……早い話が負け犬の遠吠えである。誰でもできる早乙女流その二。

  • 地獄のゆりかご
相手を強く抱きしめる、パンダのタイヤ遊びから着想を得た技。
反抗期の息子に対して全力で父親の愛情を注ぐ。
「ほ~れほれほれ、おと~さんだよ~」
……つまるところ息子乱馬への嫌がらせである
身体的ダメージよりも精神的ダメージに重きを置いており、一晩中何度も喰らった乱馬は流石にグロッキーになっていた。やってる自分は気持ち悪くないのだろうか
誰でもできる早乙女流その三。
本編では人間時にのみ使用していたが、SFCソフト『朱猫団的秘宝』ではパンダ状態でのみ使用可能な技になっている。

  • 俎上の鯉(そじょうのこい)
文字通り、まな板の上の鯉のように寝そべる技というか構え。
玄馬曰く、「早乙女流では、この構えを取る相手に対して攻撃を加えないことになっている」とのこと。
……まあつまりただの開き直りである。誰でもできる早乙女流その四。

  • 敵前大逆走(てきぜんだいぎゃくそう)
敵の眼前で踵を返して全速力で走る技。
……えっ? 逃げるだけ? 違います。距離を取って反撃の手段を考えるれっきとした技です。
作中では乱馬が技名を言っていたが、玄馬もしょっちゅう同じような行動をとっているので似たり寄ったりである。
誰でもできる早乙女流その五で半分ギャグ扱いされていたが、
相手よりも脚力や体力などが上回っている必要があり、同時に相手に勝つ手段も考えているため、玄馬本人も言っていたがけっこう難しい技。

  • 早乙女流畳返し
相手の目の前で畳を勢いよく裏返して視界を塞ぐまでは通常の畳返しと同じ。
早乙女流の場合は更に畳を背負ってちょこまか動いて相手を挑発し、誘われて背中に乗ってきた相手を畳ごとひっくり返して畳の下敷きにし、その上から足蹴にするというもの。
回想シーンでは借金取り相手に使っていた。

  • 早乙女流横暴おやじの術
いわゆるちゃぶ台返し。妻ののどかに使用し、それに気を取られたらんまの隙を突いて家宝を奪い去っていった。

  • 山千拳(やませんけん)海千拳(うみせんけん)
若い頃の玄馬が考案した、複数の技からなる拳法。
前者が大声を上げて威圧してから荒々しい技を繰り出し正面から攻撃する剛の拳法、後者は気配を消して死角から攻撃する柔の拳法である。
珍しく実戦向きかつ非常に完成度の高い拳法なのだが、玄馬はこれらを後世に残すことを躊躇い、秘伝書をしたためた後に封印。
しかし現代になって早乙女乱馬の名を騙って山千拳を用いる少年・公紋竜が海千拳を求めてやってきたため、「本来は封印すべき邪拳」「一度しか見せない」と前置きした上でやむを得ず乱馬に海千拳を伝授。
作中での玄馬は海千拳しか使用していないが、開祖ということで山千拳も当然使用可能だろう。
なお現代において玄馬が正面から、それも一方的に乱馬に殴り勝ったのはこれが最初で最後。本気を出せば強い親父であった。
早雲は「相手の体を家に見立てそれを破壊する剛の拳と柔の拳」と判断し、その完成度の高さに驚いていた。
+ しかし……
しかしその本質は、「他人の家に正面から乱入する強盗の心得」「家主に気付かれず静かに事を済ますコソ泥の心得」から着想を得たもの。
邪拳として封印したのもそれが原因であり、一連の騒動が終わった後、乱馬も海千拳を封印した。
オチとして玄馬も物理的に封印された。

  • 巨大化
パンダになった状態で繰り出した。
女性を求めるあまり怨念で巨大化した八宝斎に対抗するために大きくなったが、何もできずそのまま萎んだ。

関連キャラクター

実の息子で、無差別格闘早乙女流の次期後継者。
早雲の娘・あかねと結ばれて無差別格闘流を継いでほしいと願っている。
れっきとした血の繋がった実子なのだが、幼い頃からいい加減な玄馬と旅をしたこともあってその人となりを良く知っているために全く慕われておらず、「クソ親父」呼ばわりされている。
また幼い頃から事ある毎に食べ物を奪われる嫌がらせを受けており乱馬はそれらの恨みをほぼ全て覚えている。
「猫拳」習得のためとはいえ玄馬によって猫に対する癒えないトラウマを植え付けられたことも。
しかし根っこの部分は割と似通っているので、曲がりなりにも親子といったところか。
女に変わってしまう体質の責任の大半は、わざわざ呪泉郷に連れて行って呪いの泉の上で修行した玄馬にあるわけだが、玄馬もパンダ体質になったためか、その点を蒸し返すいざこざはあまりない。
可愛い娘に変わろうが、それで色仕掛けやらハレンチ行為に及ぼうがほぼ平常運行している父子で、一周周って寛容と言えば寛容かもしれない。少なくともエロ漫画のような流れは一切ない。

  • 早乙女のどか
玄馬の妻。非常に美人であり、乱馬の顔は母に似たと思われる。
ただし母と聞かされた乱馬からは「あんな美人が俺のお袋(=ダメ親父の妻)なわけないだろ(意訳)」と信じてもらえなかった。
一方でかなり天然の気があり、そういう点では一筋縄ではいかないところ。
前述したとおり早乙女家は元々貧乏かつ、修行のため何年も旅に出て家を留守にしていたなど苦労をかけているが夫婦仲は意外と良好。
旅に出る際、猛反対するのどかに「乱馬を男らしく育てられなければ親子揃って切腹する」という約束を交わしたのだが、
よりによって乱馬が娘溺泉に落ちたことで男らしくどころか物理的に女になる体質になってしまう。
約束を本気にしている*3のどかにこれがバレると切腹不可避なため、のどかの前では「天道あかねのお友達の乱子とペットのパンダ」を演じることに。*4

戦闘能力は不明だが、いつでも切腹の約束を果たせるようにするためか、常に太刀を帯刀している。しかも模造刀ではなく真剣であり、畳返しで迫ってくる畳を一太刀で両断したことから技量は相当なものと思われる。

  • 天道早雲
かつて八宝斎の元で共に修行した兄弟弟子で、無差別格闘天道流の開祖。
いつか両者に子供が産まれた場合、お互いの子供を結ばせ後を継がせるという約束を交わす。
玄馬との仲は本物でだらしない玄馬を家に住まわせているが、流石に玄馬の起こした問題が度を過ぎた場合は激怒して甲冑を着こんだりおどろおどろしい妖怪と化することも。
本当は息子が欲しかったらしいが産まれた子供は三人とも娘なうえ、妻とは早くに死別している。
そのためか居候の乱馬にも実の息子のように優しく接する。ただしあかね以外の娘と交際しているなど知った際は激怒して(ry
また2人の仲を取り持とうとして余計な出しゃばり行為を行い、かえって仲をこじらせるという結果を多々招いている。
玄馬以上に戦闘シーンがないので戦闘能力は未知数なうえ、天道流についても具体的な技は一つも披露されることはなかった。

  • 八宝斎
無差別格闘流の創始者であるかつての師匠。
あまりに素行が悪すぎたため酔いつぶれている隙を見て弟子の手で岩の下に封印されたが、落雷で岩が割れて復活。天道道場に現れる。
当初はその時のことを恨んで復讐しに来たと思われたが、無差別格闘流の後継者を探していただけであり、乱馬を後継者として目を付ける。
玄馬も早雲も師匠として彼を恐れてはいるものの、迷惑がってもいるため叩きのめすチャンスがあればこれ幸いとばかりに袋叩きにする事も多い。

  • 公紋竜
早乙女乱馬の名を騙って各地を旅していた男。
元々は「公紋道場」という道場に産まれた跡取り息子だったが、若い頃の玄馬の山千拳によって公紋流そのものが崩壊・消滅し、父親も死亡。
父の遺言に従って山千拳と対をなす海千拳を探すため、早乙女家の関係者を探していた。
そして思惑通り玄馬の妻・のどかに会い、海千拳を手にすべく暗躍することに。

余談

旧アニメ版で玄馬の声優を担当していた緒方氏は、24年版ではナレーション役となっている。


追記・修正よろし…(キュッキュッ
乱馬「人間の言葉をしゃべれ!」(じゅぼぼぼ…
追記・修正よろしく頼む…

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最終更新:2025年02月15日 21:40

*1 ツルツルした薬缶を親父に見立てて話しかけるような悪戯っぽい事はしている

*2 原作でコチラを使用したのは乱馬だが、ゲームでは玄馬も使用している。

*3 のどかは親子の切腹の介錯を務めたら、そのまま自害する覚悟でいた

*4 一応乱馬一人でのどかと顔を合わせようとは何度か試みたのだが、その度に折り悪くすれ違いが続いたため中々息子として会うことはできなかった。