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ダスマダー大佐

登録日:2023/05/18 Thu 22:03:09
更新日:2024/12/01 Sun 14:07:32
所要時間:約 ? 分で読めます




※推奨BGM:「仮面ライダーBLACK RX(インストゥルメンタル)」



人々を襲う無数の蝶。

それは、怪魔界から送り込まれたクライシス兵士だった。

無法となった町に、ひとり乗り込んでいく光太郎。

そして、それを見つめる黒マントの男とは……?


変身!仮面ライダーBLACK RX!!


皇帝陛下の代理人


……ぶっちぎるぜ!!









クライシス皇帝直属特別査察官ダスマダー大佐!

RX、手始めに君の力を見せてもらおう!


出典:仮面ライダーBLACK RX/東映/第28話「皇帝陛下の代理人」/1989年5月14日放送

ダスマダー大佐とは、特撮テレビドラマ『仮面ライダーBLACK RX』の登場人物。

演:松井哲也



【概要】

第28話「皇帝陛下の代理人」から最終話「輝ける明日!」に登場。
ジャーク将軍率いる地球攻撃兵団が、仮面ライダーBLACK RXの妨害によって一向に地球侵略を進められない事に業を煮やしたクライシス皇帝が、地球攻撃兵団の行動を監視するために送り込んだ直属の査察官。
容姿はまだ若い青年のようであり、装飾の付いた黒い兜や軍服、マントを身に付けた高位の者である事をうかがわせる姿をしている。
地球攻撃兵団の行動を監視・報告するだけではなく、監督する事も任務に含まれており、独断で処罰したり、場合によっては処刑する事さえできる強い権限を持っている。


【人物像・能力】

皇帝直属の査察官──いわばクライシス皇帝の代理人という立場から、その態度は非常に高圧的。
常に失態を報告する事を散らつかせ、四大隊長はともかく本来立場が上のはずのジャーク将軍に対してもそのように振る舞うため、ジャーク将軍や四大隊長とは非常に仲が悪い。
同じ組織でありながらまさしく犬猿の仲であり、その間には常に険悪な空気が流れている。

しかし、ただクライシス皇帝の威光を笠に着るだけの人物というわけではない。
腰に差したサーベルを使った剣術に蹴りを交えた鋭い格闘技を使い、RXのリボルケインにも引けは取らない。
兜からの破壊光線や念動力も使いこなし、さらには背後から剣で突き刺されたり、
「リボルクラッシュ」を受けて爆発しても平然と現れる恐るべき不死身さを併せ持つ。
また、ジャーク将軍を裏切って自分についたボスガンが実は内偵であると見抜くなど、観察眼や洞察力にも優れている。

監視役としては、一応作戦の内容自体には口出しはせず、ケチはつけつつも「作戦が順調なら言う事はない」と話すなど顛末を見届けるスタンスを取り、基本的には直接戦う事はないが時折独自の判断で行動する事もあった。
終盤では、自分が派遣された後も失敗が続いた事から監視役としての責任を問われる事を恐れ、ジャーク将軍から指揮権を剥奪して地球侵略にあたった。
しかし、それらの行動はRXのエネルギー源がキングストーンであると突き止めて追い詰めるといった成果を上げたりはしたものの、功を焦って逆にRXを助けてしまったり、四大隊長やジャーク将軍が次々に戦死する切っ掛けを作るなど、決して有効とは言いがたかった。

実は、その正体にはある重大な秘密が隠されている。


【活躍】

第28話にて、ゲドリアンと怪魔異生獣ギメラゴメラによる、クライシスの兵士を人間に憑依させて移住の下準備を行う作戦が行われている同じ時に地球に現れる。
クライス要塞に出向く前にギメラゴメラと戦闘中のRXの前に現れて挨拶代わりとばかりに一戦交えるが、ギメラゴメラの攻撃でRXが撤退した事で自身もクライス要塞に向かった。

ジャーク将軍や四大隊長に対して、地球侵略が遅れている事を厳しく追及。
その物言いから早くも反感を買うも、ゲドリアンがギメラゴメラがRXを倒したと浮かれているのをまだ目撃者の子供が残っている事を指摘し、既に監視の目が光っている事を思い知らせた。
結局、指摘した通りに生きていたRXが子供からの情報でアジトを発見、破壊して作戦は失敗。
ゲドリアンを処罰し、その存在はジャーク将軍と四大隊長に大きな緊張感を与える事になった。

その後は監視役としてのみの活動に留まっていたが、第34話「四国空母化計画!!」ではジャーク将軍の「瀬戸大橋爆破作戦」が失敗した事を受けて、怪魔ロボットの完成の遅れで作戦に参加できなかったガテゾーンを抱き込む形で初めて自ら立案した「四国空母化計画」を展開。
作戦はRXに阻止されてしまったが、ここでは女性に変身してサポートに回るなど、意外な行動力も見せた。

しかし、自分が派遣された後も失敗が続き、怪魔界からの移住第一陣も壊滅させられた事で監視役としての責任問題になる事を恐れ、ついにジャーク将軍から指揮権を剥奪して自らRX抹殺に動く。
ジャーク将軍を裏切って自分に付いたボスガンが実は内偵であると見抜き、怪魔獣人ガイナジャグラムを捨て駒にしてRXのエネルギー源が太陽エネルギーを蓄えるサンバスクと突き止める。
そして、ガイナジャグラムを倒した隙を突いてビームでサンバスクの破壊に成功。自らとどめを刺すためにRXの前に姿を現す。

お前の動きは全て最新の怪魔コンピューターによってモニターされ、インプット分析された。

そして割り出したのだ。「RXを叩くにはそのエネルギーを叩くべし」とな!

しかもお前はガイナジャグラムとの戦いでいやが上ににもエネルギーを消耗していた…叩くのは簡単だった!

戦略の成功を祝う宴にRX、貴様の首を供える……

皇帝陛下もさぞお喜びになるであろう。これで査察官としての私の地位も安泰……いや、それ以上の地位に登ることも……!

RX、覚悟!

RXはサンバスクを破壊された事でリボルケインを手にする事も出来ない。
ダスマダーの能力を分析した完璧な戦略でRXは追い詰められ、まさに絶体絶命に。
しかし……

その時、不思議な事が起こった!

突然、頭上の太陽から七色の光が降り注ぎ、爆発が起こった。
思わずたじろいだダスマダーが見たものは、サンバスクが元通り修復され、体から光を放つRXだった。

どういう事だRX!? エネルギーを絶ったのに!

キングストーンだ!

“キングストーン”!?

たとえ全てのエネルギーを失っても、キングストーンがある限り、俺は蘇る……何度でも!

リボルケイン!

出典:仮面ライダーBLACK RX/東映/第40話「ユーレイ団地の罠」/1989年8月6日放送

ビーム砲も響子に破壊され、説明になっていない説明と共に復活したRXの「リボルクラッシュ」が炸裂。


出典:同上

ダスマダーは撮影場所が住宅団地ということもあって控えめに爆散し、RXは遂に地球攻撃兵団の幹部を撃破した。
















と、思われたが……

クライス要塞では目障りなダスマダーが戦死した事で隊長達が清々した様子を見せていたが、何と再び登場。
実は爆発の瞬間、黒い煙となって逃れており、RXの能力を分析する事が目的だったのだ。
この肉を斬らせて骨を断つ作戦で、キングストーンのデータも手に入れていたのである。
そしてここから、地球攻撃兵団は本格的な移住の準備と、RX抹殺に動き出していく。

しかし、やはり計画はRXに阻止されてしまい、クライシス皇帝から地球攻撃兵団だけではなく自分に対しても最後通告である「最終時計」が送られた事に焦った末、
RX打倒まであと一歩まで迫ったゲドリアンの邪魔をして戦死に追い込んでしまい、それを皮切りに隊長達やジャーク将軍が次々に戦死するきっかけにもなってしまった。

最後に残ったマリバロンを特使にして南光太郎をクライシス皇帝との会談に招き、クライシス皇帝の懐柔を断った光太郎を10人ライダーもろとも始末しようとクライス要塞の爆撃で攻撃する。

ハハハハハ、南光太郎を倒したぞ! これで地球は我らクライシスのものだ!

勝利を確信し、一人クライス要塞で笑うダスマダー。
しかし、そこに生きていたRXが現れ、最後の対決に突入。
怪魔界の真実を語り、一時は装置でRXを捕獲して追い詰めるが、バイオライダーに変身されて脱出を許し、首にリボルケインを受けてしまう。

RX、貴様は怪魔界の塵となれ……!

ダスマダーの剣もRXを捉えるが、クライス要塞は戦闘の余波で爆発。
とうとう、ダスマダーを倒したかと思われたその時、ダスマダーの身体が青く光り始めた。

出典:仮面ライダーBLACK RX/東映/第47話「輝ける明日!」/1989年9月24日放送

ぬああああああ……!


出典:同上

お前は……!?

RX。余は怪魔界の支配者にして、クライシス帝国の皇帝である……!

何と、そこに現れたのはクライシス帝国の支配者であるクライシス皇帝だった。
ダスマダーの正体こそ、クライシス皇帝だったのである。

そして、RXとクライシスの本当の最後の戦いが始まる……!


【その他】

放送が中盤に差し掛かり、最大の宿敵であったシャドームーンとの決着がついた後に登場した、新たなキーパーソンである。

光太郎役の倉田てつを氏と、ダスマダー役の松井氏は同い年で、最初はライバル意識を持っていたそうだが、撮影が進むに連れてよく話すようになり、親しくなったそうだ。

ダスマダー大佐の衣装は後にメタルヒーローシリーズの『ブルースワット』に登場したムッシュJことスペースマフィアの幹部「ジスプ」の人間態の衣装に流用されている。
また、この他にもスーパー戦隊シリーズの『忍者戦隊カクレンジャー』に登場した妖怪軍団の怪人「妖怪カネダマ」の人間態でもほぼ同じデザインのものが使用されている様子。


【ダスマダーとは何者なのか?】

ダスマダーの正体がクライシス皇帝だった事については、劇中の行動にあまりに矛盾がある事から『RX』最大の議論点となっている。
正体がクライシス皇帝本人なのに自分の責任問題を恐れたり、中でも保身に走ってRXを追い詰めていたゲドリアンの邪魔をしてRXを助けてしまった事はよくあげられ、続くガテゾーンの時も共闘していながら途中で消えてしまっている。
ゲドリアンの時は邪魔しなければ、ガテゾーンの時は最後まで残っていれば恐らくRXに勝っていたため、なおさらである。

書籍や資料でも「正体(クライシス皇帝本人が変身している)」だったり「分身」だったりと統一されておらず、中には「ダスマダーとしての人格もある」「正体とも分身ともとれる」という記述もあってバラバラである。
各資料の内容や劇中の行動を見ると、以下のようなものが考えられる。

①クライシス皇帝が変身した姿だが、それを悟られないように普段は別の人格で行動している


②「ダスマダー」という人物は間違いなく存在しているが、そこにクライシス皇帝の意識が憑依している

最初に登場した時にギメラゴメラが知っているような反応をしていたので、少なくとも突然現れた謎の人物というわけではなさそうだし、実在の人物なら自分の保身を気にする言動も分からなくもない。

仮にダスマダーという人物が本当に存在していたとすると、なんとなくだが劇中の矛盾した行動も一応説明できる。

①クライシス皇帝、ダスマダーに自分の意識のようなもの(リボルクラッシュで爆発した時に現れた黒い煙)を憑依させてクライス要塞に派遣。
本物のダスマダーは第38話で刺された時、もしくは第40話のリボルクラッシュで死亡。
以降、クライシス皇帝がダスマダーの姿を借りて行動し、失敗続きの地球攻撃兵団の処刑を決定。

②最終時計を送って恐怖を煽り、普段から下に見られているゲドリアンを生け贄にするように仕向け、ゲドリアンを悲劇的な死に追い込んで四大隊長が自ら出撃するように誘導。

③四大隊長を捨て駒にしてRXに倒させ、さらにジャーク将軍をジャークミドラにしてぶつけて倒させる。
劇中の「奴は全能力を使ってRXに勝てなかった。あんな奴に用はない」という台詞から、ジャークミドラが勝てない事は知っている。

④残るマリバロンを焚き付けて戦わせようとするが、マリバロンは自分でRXを倒す事を完全に諦めていたので急遽光太郎との会談の場を設けて光太郎を懐柔。
そうすればジャーク将軍を慕うマリバロンが反目する事は予想できたので、それを口実に処刑。
同時に、光太郎と10人ライダーをクライス要塞の爆撃で抹殺する。

途中で現れたグランザイラスも、倒される事を前提にしているような発言があるので、邪魔者のライダー達や役立たずの地球攻撃兵団をまとめて始末しようとしていたと考えると、とりあえず説明はつくかも知れない?

とはいえ、何をどうやっても全ての疑問や矛盾に説明をつけるのは不可能であるが……


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最終更新:2024年12月01日 14:07