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UTCPの歩み

 

東京大学21世紀COEプログラム「共生のための国際哲学交流センター」
2002–2007

2002年秋、文部科学省の21世紀COEプログラムとして採択され、スタートした「共生のための国際哲学交流センター」(UTCP)は、国際的な研究者を一定期間招聘して、世界レベルの哲学研究・教育が実施される国際拠点を創設することを目的に掲げました。UTCPはまず、アジア・北米・西欧の三極の学術交流を通じて、東京大学駒場キャンパスに哲学の国際拠点を創設することを目指しました。UTCPの理念は、今日の社会のさまざまな現場で起こっている哲学的諸問題をとり上げ、「共生」という根本理念のもとで人類の未来を切り開く哲学的な思考を探求することでした。UTCPの活動とは当初から、人間の知識、言語、芸術、社会についての理解と批判の作業に携わっている人文系の研究者が、たんなる文献研究や狭い専門家集団の内部に閉ざされた「哲学」ではなく、現実が要求してくる哲学的思考と格闘し、国際的な規模での共同的思考を実践するというものです。


東京大学グローバルCOEプログラム「共生のための国際哲学教育研究センター」
2007–2012

2007年、UTCPは同じ文部科学省のグローバルCOEプログラムにおいて、「共生のための国際哲学教育研究センター」という新名称で採択されました。グローバルCOE時のUTCPは次の二つの目標を掲げました。

(1)21世紀COEプログラム時のUTCPが形成したアジア・北米・西欧の三極の学術的国際交流にイスラーム圏を加えてさらに拡充させる。グローバリゼーションという前代未聞の時代における「人間存在の再定義」を試みるべく、哲学的な共同研究ネットワークの拠点形成を目指す。
(2)総合的な思考能力を有する若手研究者を実践の場において育成する高度な教育的機能を充実させる。自然科学や最新技術から表象文化、宗教文化までを問題化しうる幅広い知的受容能力、創造的な知の対話に開かれた国際的な言語実践能力、そして、諸文化の歴史的基層に通じた総合的理解力を若手研究者が習得できるような教育を実施する。


東京大学大学院総合文化研究科・教養学部附属共生のための国際哲学研究センター
2012–

2012年、UTCPは東京大学大学院総合文化研究科・教養学部に附属する研究センターとして装いを新たに再スタートしました。21世紀COE、グローバルCOEの時代に培った哲学の国際協同研究ネットワークを維持し、さらに発展させることで、UTCPは多様な視点から「人間存在の再定義」を試み、人類が直面する根本問題に対して「共生的世界観」を打ち立てることを目的として活動しています。



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