ご無沙汰しておりました。わかばだいです。
月一投稿を目安に続けてたのですが、ここのところあまりにも立て込んでしまって、少し空いてしまいました。
C105の新刊が入稿済みです(これが忙しかった一つの要因)。メディカルニッコール本です。2日目東5ホール-"プ"59aにてお待ちしております。
さて、新刊のこぼれ話的な話題をひとつ。思わぬところにEVFの弱点を見つけました。
この度私は試写において、発光できる状態の120メディカル(Medical-NIKKOR 120mm 1:4 (IF))の母艦として、自持ちのD600と借りているZ 6の両方を使いました。カメラとの接続はシンクロコードSC-22使用です(Z 6にFTZを介してメディカルニッコールを装着してもSC-22のコード長さは足ります)。
このコードを介してメディカルニッコールを接続すると、FEやEMなどの対応機種では自動でシャッタースピードが同調速になります。一方新しめのボディ、おそらくDSLRはすべて対応していないと思います。しかし手動でSSを同調速にしておけばよいのでそこまで問題にはなりません。
問題はミラーレスカメラです。一眼レフカメラと違って撮影時の露出状態をファインダー上で確認できるありがたい機能が突然邪魔になります。
シャッターを切る瞬間はフラッシュを焚くわけですから、その瞬間の明るさはSSや絞り、ISO感度だけでは決まりません、というかGNがほぼすべてとなります。しかし、SC-22は(もちろんシャッターに連動して発光させることはできますが)ミラーレスカメラにフラッシュが接続されていることを伝えることができません。そのせいで、たとえば他に光源がほぼないような環境で撮影しようとすると、f/32, x=1/200, ISO100みたいな条件ですからファインダー上は真っ暗です。ピント合わせ用の補助照明をつけても全く変わりません。このあたりが現実の光を直接ファインダーで眺められるOVFとの決定的な違いです。
一応回避法はあります。ピント合わせ時にISO-Autoにしてやればよいのです。そうすれば、自動的に超高感度になってファインダー像を確認できます。ただ撮影時にAutoを外さないと真っ白になりますし、Autoを外すということはやはり撮影する瞬間においては画面は真っ黒です。一種の博打にようになってしまうんですよね。
そういうわけで、「オールドレンズ」の母艦として広く使われているミラーレスカメラも万能じゃないんだなぁと感じたというお話でした。
Medical-NIKKOR 120mm 1:4 (IF)の千夜一夜記事を挿入して今回は終わりにします。当日来られる方はよろしくお願いします。