豊富な天然資源は企業のサプライチェーンに欠かせない
――IDBは、気候変動や食料安全保障といった世界経済が抱える諸課題にどのような貢献をしているのでしょうか。
長年にわたり、ラテンアメリカおよびカリブ海は世界から助けられる立場にあった。しかし、今日では世界がこの地域を必要としている。たとえば、重要鉱物や農業を含む豊富な天然資源は、企業のサプライチェーン構築に欠かせない。
この地域には、世界のリチウムの3分の2と銅の38%が存在しており、世界のエネルギー転換に不可欠だ。IDBは、各国が持続可能で透明性のある採掘を行い、日本のような信頼できるパートナーとともにサプライチェーンを強化することを支援している。
気候変動という点では、アマゾン熱帯雨林も重要だ。アマゾン熱帯雨林は、世界の陸地で吸収されるCO₂の25%を占める。IDBはこの重要な資源を保護するために、自然を活用したソリューションや持続可能な土地利用、気候レジリエンスへの投資を支援している。
ほかにも中南米カリブ地域では、13億人分の食料を生産している。IDBは農業のイノベーションを推進し、物流の改善や気候変動に強い農業を支援することで、世界の食料安全保障を強化している。
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